オペラキッスが追い込んで2着入線した2004年佐賀記念(勝ち馬クーリンガー)は、佐賀競馬ファンとして最も印象に残っています。この頃はまだ佐賀記念においてはJRA勢と地方勢との差が拮抗していた時代。出走メンバーはJRAから佐賀2.000mを非常に得意とする「ミスター佐賀記念」「白すぎ」クーリンガー、前年に群馬記念を制して...
コラム・エッセイ
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目を見ずに交わされる言葉へ どんなことも諦めるのは簡単だ。可能性を閉ざす言葉はいくらでもある。 「止めろ」「無謀だ」「できるわけがない」。 人は時として、簡単にそんな言葉を使う。もちろん、止めさせるのも、思いとどまらせるのも愛情の一部だったりもする。愛の有無は言葉の表層では推し量れはしない。言葉を発する瞬間の眼差しにこ...
私が最も捻くれていたのは高校生の頃だった、と思う。周りが「カッコイイ」というモノに対して、冷めた視線を向けていた。文化祭の時だろうか。とあるクラスが当時流行っていた恋愛ドラマを出し物として行った。主人公の相手役に抜擢されたのは、巷で“イケメン“と呼ばれている男子達だった。周りが黄色い歓声をあげる中、私はギロリとその“イ...
平地競馬が主流とも言える日本。そのため、日本の競馬ファンの多くは、"海外競馬"と聞くとまず平地競馬を思い浮かべるのではないでしょうか。ただ、日本とはやや異なり、イギリス・アイルランドを中心としたヨーロッパでは、平地競馬と同じくらい"障害競馬"が人気なのです。 日本の海外競馬ファンでも意外と触れる機会が無い、障害競馬。今...
帝王の子であり、皇帝の孫。奇跡の豪脚の孫であり、天馬のひ孫。神馬のひ孫でもあり、喉鳴に三冠を阻まれた二冠馬の玄孫──。 そんな、日本競馬史に輝くドラマを詰め込んだような血統を持つ馬が金沢競馬場の高橋俊之厩舎へ移籍したのは2016年の事である。その馬の名は、クワイトファイン。 担当厩務員も惹かれるその瞳(Photo by...
ホープフルステークスが行われるようになったものの、年末の大一番といえば有馬記念という競馬ファンが多いだろう。だが、私は10年近く前から東京大賞典と決まっている。まぁ、個人的な話をすれば、大みそかに高知競馬のファイナルレースを買って馬券を外し、もやもやしたままひと眠り。そして、目が覚めたら初詣で馬券的中を願って、名古屋や...
「カツハルが乗ると、馬が楽しそうだよな」。 若い頃、ウインズ錦糸町の東館6階で福島競馬を観ていた私に60歳前後のベテランがそう話しかけてきた。 最近、競馬場でもウインズでも知らない人に話しかけられる機会は減った。自分が年齢を重ねたからだろうか。それとも時代へ変遷というものだろうか。私が若い頃、ウインズに行けば、ほぼ必ず...
有馬記念とゴールドシップ 近代競馬発祥の地はイギリスと言われている。その近代競馬が「洋式競馬」として日本に伝わったのが西暦1860年ごろ。そしてイギリスの競馬を模倣する形で日本国内で開催され、戦乱などの様々な困難を乗り超えて発展を遂げてきたのが、日本近代競馬である。 その歴史の中で、日本独自の大レースとして国民的な支持...
直線距離では全国一とも呼ばれる札幌の地下街は、全長1.9㎞にも及ぶ。 北はJR札幌駅の北口のさらに先から、南は歓楽街すすきのまで地下鉄2駅分という、札幌中心部を貫く地下通路。その日の私は足早に、北から南へと向かっていた。 すっかり人通りの戻った地下街を、人波に抗うように先を急ぐ。時計は15時少し前。大通公園の下を抜け、...
1934年に「大障害特別」の名で実施された競走に端を発する、障害馬による暮れの大一番「中山大障害」。私が見た、初めての中山大障害は2017年のもの。アップトゥデイトの全身全霊を賭けた大逃げ策に、オジュウチョウサンが真っ向から食らいつく。まさに死闘とも呼べるこのレースに、大いに魅了された。 その時は、まさかこのレースに"...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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