[一口馬主]トップを目指せ! 2歳世代、今週の勝ち上がり馬たち 2024/12/14,15

「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末のレースを勝ち上がった一口馬主クラブの2歳馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線や世代の各路線、古馬になって活躍する名馬がきっと現れるはずです。
今週はどのような期待馬が勝利を収めたのでしょうか?

12月15日(土)

■中山5R メイクデビュー中山・芝2,000m・2:01.0

トリプルコーク - サンデーサラブレッドクラブ

牡馬(1番人気)
父:キタサンブラック
母:トゥーピー(母父:Intikhab)
厩舎:黒岩 陽一(美浦)
騎手:C.ルメール
生産者:ノーザンファーム(安平町)
一口価格:1,000,000円(40口)

スタートをなんとかクリアすると道中は中団に待機。徐々に外目へ進出し、直線では鮮やかに先頭集団を抜き去りデビュー勝ちを果たしました。

母トゥーピーは現役時代は仏国のGⅢ勝ちをはじめ重賞戦線で活躍し、繁殖牝馬となってからはサトノラーゼン(父:ディープインパクト)、サトノクロニクル(父:ハーツクライ)の2頭の重賞馬を輩出し、その他にも多くのJRA勝ち馬を輩出する優秀な成績を残しています。

今日は非常に良いスピード力を見せていましたし距離はこれくらいが合っていると思いますが、まだ伸ばしても十分に対応できる力を持っていると思います。

■中山7R 2歳未勝利(牝馬限定)・芝1,800m・1:48.2

ノビリシマビジョン - シルク・ホースクラブ

牝馬(2番人気)
父:フィエールマン
母:マチカネタマカズラ(母父:Kingmambo)
厩舎:青木 孝文(美浦)
騎手:C.ルメール
生産者:ノーザンファーム(安平町)
一口価格:40,000円(500口)

前走の逃げの競馬から一転、今日はスタートの問題もあったのかもしれませんが中団で先行集団を見る競馬を選択。4コーナーで外へ多くの馬の壁がある事を見越したC.ルメール騎手が一度インに進路をとり、その後展開を見ながら追い込んできたファインプレーも光りました。

母マチカネタマカズラの産駒がシルク・ホースクラブで募集されるのは本馬で6頭目で4頭目の勝ち上がりとなりました。

今日の最後までの伸び脚と父がフィエールマンということを考えると距離の延長は望むところだと思います。今後のローテーションにも注目です。

■中山9R ひいらぎ賞・芝1,600m・1:32.4(R)

デンクマール - サンデーサラブレッドクラブ

牡馬(1番人気)
父:モーリス
母:リリーノーブル(母父:ルーラーシップ)
厩舎:田中 博康(美浦)
騎手:C.ルメール
生産者:ノーザンファーム(安平町)
一口価格:1,500,000円(40口)

今日もスタート良くハナを奪うと、他馬を寄せ付けない競馬を披露。
レコード勝ちにも驚いたのですが、その数時間後のメインレースのGⅢターコイズSの勝ちタイムが「1:33.2」だった時に驚きはより強いものに変わりました。

当コラムで10月14日のレース回顧の際には、
「今日の走りからは2,000mまでは十分に守備範囲に映りますし、マイル戦でスピードを活かすこともできるでしょう。陣営の次走の選択が大変楽しみな逸材が現れました。」
と、評価させてもらいましたが、想像を上回る2戦目となりました。

すでに力は世代では上位クラス。賞金を加算し、NHKマイルカップや場合によって皐月賞での走りも是非見てみたい1頭です。
今後にも要注目です。

■中京1R 2歳未勝利・ダート1,400m・1:26.1

カペルブリュッケ - 社台サラブレッドクラブ

牡馬(1番人気)
父:ドレフォン
母:エリンズロマーネ(母父:ノヴェリスト)
厩舎:浜田 多実雄(栗東)
騎手:高杉 吏麒
生産者:社台ファーム(千歳市)
一口価格:600,000円(40口)

道中は馬群の中で待機し、直線では外に持ち出し高杉吏麒騎手の仕掛けにもしっかりと対応できていました。減量が活きたかもはしれませんが、今日のメンバーでは力が一枚上だったと思います。

祖母エリンコートは2011年のオークス馬。母エリンズロマーネ芝の2,000m戦で勝利をあげ繁殖入りし、本馬カペルブリュッケが初仔となります。今日は馬体重も456キロと成長が見られましたので、まずは一安心です。

レースぶりからは一つ上のクラスにいったとしても勝負はできそうに映りました。他馬に絡まれても怯むことがなかったことは好印象ですし、今後の活躍にも期待したいと思います。

12月16日(日)

■中山3R 2歳未勝利・芝1,600m・1:34.4

ライラ - ノルマンディーオーナーズクラブ

牝馬(1番人気)
父:キタサンブラック
母:タニノジュレップ(母父:コロナドズクエスト)
厩舎:牧 光二(美浦)
騎手:木幡 巧也
生産者:岡田スタッド(新ひだか町)
一口価格:50,000円(400口)

スタートを決めてハナを奪うと、コーナリングも良く見事に逃げ切りで4戦目での初勝利を飾りました。

母タニノジュレップといえば、産駒には2016年のNARグランプリ2歳最優秀牡馬ローズジュレップ(父:ロージズインメイ)が真っ先に思い浮かびます。兵庫ジュニアグランプを制し全日本2歳優駿でも3着と好走。故障させなければどれほど活躍できていたか今でも無念でなりません。

ここまで芝のマイルで4戦を走ることになりましたがライラは父がキタサンブラックにかわり、今日の走りからは1,800m以上でも十分に走れそうな走りです。
次走ではまた逃げの競馬を選択するかも含めて注目をしたいと思います。

■中山5R メイクデビュー中山・芝1,600m・1:35.1

アルメントフーベル - サンデーサラブレッドクラブ

牝馬(2番人気)
父:サートゥルナーリア
母:アメリ(母父:Distorted Humor)
厩舎:宮田 敬介(美浦)
騎手:T.マーカンド
生産者:ノーザンファーム(安平町)
一口価格:900,000円(40口)

スタートはまずますも二の脚が速くあっという間に2番手をキープ。やや若さを見せる面もありましたが、直線では早めに抜け出し最後まで伸び切り見事に新馬勝ちを果たしました。

祖母は米国の歴史的名牝アゼリ。母アメリはダートの1,400m戦で3勝をあげ、繁殖牝馬としても複数のJRA勝ち馬を誕生させています。
本馬は父がサートゥルナーリアということもあり、スピード力を活かしマイルから2,000mくらいまでが向きそうに映りました。

今日は危なげない競馬を披露していますので、もう一つ上のクラスでは即通用しそうな逸材。あとは早めに賞金を加算しクラシックの舞台を目指していくこととなるでしょう。

■中山7R 2歳未勝利・芝2,000m・1:59.7

スワローシチー - 友駿ホースクラブ愛馬会

牡馬(3番人気)
父:ミッキースワロー
母:スコルピオンキッス(母父:French Deputy)
厩舎:相沢 郁(美浦)
騎手:石川 裕紀人
生産者:カミイスタット(新冠町)
一口価格:26,000円(500口)

スタートを五分に切ると、1枠ということもあり道中は中団のインコースでレースを進めます。石川裕紀人騎手が好判断を見せ、徐々に外目に進出し、直線では一気の末脚を披露し見事に7戦目で未勝利戦をクリアしました。

祖母は名牝スティンガー。母スコルピオンキッスは現役時代、芝のデビュー戦で敗れたのちに園田で5戦5勝しJRAへ再転入。ダートの短い所で好走を続け1勝をあげています。

今日のレースを見ると距離はこれ位から、もう少し短くても十分に対応できそう。まずは一つ上のクラスに慣れながら、一つ一つ成長を重ねていってくれることを願います。

■京都1R 2歳未勝利(牝馬限定)・ダート1,800m・1:56.1

ドゥラリス - ターファイトクラブ

牝馬(1番人気)
父:ドゥラメンテ
母:クードメイトル(母父:ヴィクトワールピサ)
厩舎:吉岡 辰弥(栗東)
騎手:松山 弘平
生産者:谷川牧場(浦河町)
一口価格:33,000円(1,000口)

デビュー2戦目となりましたが、道中で度々若さを見せる一面がありました。しかし折り合ってからは松山弘平騎手の仕掛けにしっかりと反応しており、2着馬をクビ差交わし切り3着以下には7馬身以上の差をつける完勝となっています。

母クードメイトルは遅いデビューとなりましたが既走馬相手にいきなり勝利を飾ると、3戦目にはのちの重賞馬モズベッロに完勝するなど、ケガさえなければ相当な活躍が見込まれた素質馬でした。

今日はダートでも鋭い末脚を見せてくれたことが収穫となりました。まだ、芝・ダートの適性は断言できないところはありますが、まずはダートで勝ち星を重ねゆくゆくはもう一度芝で試しても十分に面白い存在だと思います。

■京都5R メイクデビュー京都・芝1,600m・1:37.6

ノクナレア - 社台サラブレッドクラブ

牝馬(9番人気)
父:ミッキーアイル
母:ララア(母父:Tapit)
厩舎:今野 貞一(栗東)
騎手:松山 弘平
生産者:社台ファーム(千歳市)
一口価格:750,000円(40口)

スタートを五分に出ると道中は先行集団で待機。4コーナーでは上手いコーナーリングを見せ前との差を徐々に詰めます。直線では切れ味鋭く抜け出すと後続に2馬身差をつけ、見事に新馬勝ちをおさめました。

母ララアは現役時代は米国GⅠのハリウッドスターレットSを制し、繁殖となってからはサラス(父:オルフェーヴル)とシャムロックヒル(父:キズナ)の2頭のマーメイドS覇者を送り出しています。

今日の感じだと距離はもう1ハロン伸びてもまったく問題はなさそうで、成長次第で色々な可能性を探ることができるのではないでしょうか。

※本記事内のクラブ名は愛馬会法人名を使用しています

写真:Sarcoma、みき、かずーみ

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