「名馬」を語る 2年4ヵ月の先に - ケイデンスコール 2026年8月20日 誰かを応援するのに、大きな理由や実績はいらない。 それは、人だけでなく、競走馬を応援するときも同じなのだと思う。 私たちは、競走馬が走る姿に惹かれ、勝てば勝利に喜び、敗れれば「次こそは」と願わずにはいられない。そうした経験の積み重ねによって、一頭の競走馬は私たちの中でいつしか特別な存在になっていく。 自分にとって... 鳥野 紗々実
「名馬」を語る ナイスネイチャは終わっていなかった。ファンを驚かせた、1994年・高松宮杯の激走 2026年8月20日 ナイスネイチャという馬名を前にして、あなたはどんな記憶がよみがえるだろうか。 有馬記念3年連続3着だろうか、それとも、『ワイド』と書かれた紙を咥えて勝ち馬投票券『ワイド』の宣伝に興じるお茶目な姿だろうか。 生涯成績は41戦して7勝、2着6回3着8回という戦績は、複勝配当の使者というよりも、なかなか勝ち切れないという歯が... 高橋薫
「名馬」を語る ホッコーメヴィウス~「メヴィ」の長い物語~ 2026年8月15日 ホッコーメヴィウスのことを思い返す時、「メヴィ」と呼ばれ愛された同馬の輪郭が浮かび上がって、夏の暑さが少しだけ和らいだような気がした。 ホッコーメヴィウスは障害レースで活躍し、9歳まで現役を続けた。重賞は4勝。47戦という長い競走成績をたどっていくと、夏の重賞、新潟ジャンプSに5回も出走している。つまり、障害に転向して... ゆもと さとこ
「名馬」を語る 故郷に”綱”取り帰る日まで。ヤマニンウルスの11戦を振り返る。 2026年8月14日 今年の東海Sに、ヤマニンウルスの姿はなかった。 2026年7月17日、JRAからヤマニンウルスの競走馬登録抹消が発表された。そして7月24日朝、北海道新ひだか町のレックススタッドに到着し、競走馬としての歩みを終えて種牡馬入りを果たした。 父ジャスタウェイの後継種牡馬としては、米国三冠競走に挑んだマスターフェンサ... zakkey(ザッキー)
「名馬」を語る 砂の短距離黎明時代の輝彩~カガヤキローマン~ 2026年8月12日 「もしも」が禁句とされる勝負の世界。それを「たられば」と呼ぶ。 とはいえ、レースが終わるたびに「あぁ、ワイドにしておけばよかった!」や「なんであの馬やめたんだ!」という阿鼻叫喚の様子が全国各地で散見されているのだから、我々競馬ファンがこの「たら」「れば」を言わない週末などほぼ存在しないだろう。 そしてその「たられば」を... 小早川 涼風
「名馬」を語る 「今度こそ」を何度もくれた君へ - ボンドガールの引退に寄せて 2026年8月9日 2023年6月4日。新緑の東京競馬場。 前週の日本ダービーの余韻もまだどこか残る2歳新馬の開幕週。その中で、その馬は初めて、私たちの前に姿を見せた。 ボンドガール。 鹿毛の美しい馬体に、どこか可憐で品のある眼差し。走り出せば弾むようなしなやかなフットワークを見せた。眩しい陽を追いかけるように軽々と気持ちよさそうに駆け、... norauma
「名馬」を語る 未来を変える勝利 - アジアエクスプレス 2026年8月5日 競馬という競技にはさまざまな側面があります。ギャンブルであったり、スポーツであったり、時には小説を超えるようなドラマを魅せてくれることもあり、本当に奥深い競技だなと常々感じさせます。 その多様な側面の一つに「子孫を残す馬を決める選定」と言う部分もあります。特に生産者にとっては生産した馬が高く売れるかどうか、活躍するかど... 館山 速人
「名馬」を語る 君に繋がる物語 - アイムユアーズ 2026年8月2日 天皇賞(春)を連覇したフィエールマン、重馬場の皐月賞を豪快に差し切ったソールオリエンス、そして2025年の天皇賞(秋)を勝ち、世界とも肉薄したマスカレードボール。翌26年もクラシックに主役の一頭、リアライズシリウスを送り込むなど、いまや美浦のトップ・トレーナーの一人に数えられる手塚貴久調教師。 その資質は開業当初からす... 玩具販売者
「名馬」を語る 遥かなる旅路のプロローグ - 北の大地でディアドラが広げた、世界への翼 2026年8月1日 ディアドラという存在は、一羽の気高い渡り鳥のように思える。 ドバイ、イギリス、アイルランド、フランス、サウジアラビア、バーレーン、香港──。海を越え、国境を越え、その土地ごとに異なる芝を踏みしめながら、世界中の強豪へ挑み続けた。日本調教馬が海外へ遠征することは、もはや珍しい時代ではない。それでも、これほど長く、一つの場... norauma
「名馬」を語る 日本最速の直線にその名を二度も刻み、「光の王」となったカルストンライトオ 2026年7月29日 短距離馬の魅力は、一瞬で勝負を決める速さにあるだろう。なかでもカルストンライトオは、その速さをもっとも分かりやすい形で示したスプリンターだった。黒鹿毛の馬体に大きな流星を浮かべ、スタートから迷いなく前へ出る。直線コースでは、ただひたすらゴールへ向かって加速していく。その姿は、駆け引きというよりも、純粋なスピードそのもの... 真実 良