「名馬」を語る 東海道中大波乱・ヤマトマリオン 2021年1月24日 「東海S」と聞いて、皆さんはどんな馬を思い浮かべるだろうか。 東海Sの歴史は1984年、グレード制改革によって新設された「ウインターS」から始まる。その後「東海テレビ杯ウインターS」「東海S」を経て、現在の「東海テレビ杯東海S」となった。 開催時期も12月から5月、1月と時期が移り変わってゆき、直後に控える大舞台へのス... Gratan
「名馬」を語る シンボリルドルフ〜「アンチ」をも惚れさせた唯一無二の皇帝〜 2021年1月21日 ウマフリ読者の皆様、こんにちは。「チーム・テイオー」「トウカイテイオー産駒の会」会員のエドリンです。 現在はシンボリルドルフを愛し、その血を繋ぐトウカイテイオー産駒たちを応援する私ですが、純粋なルドルフファンの方から見たら、私はファンとは認めて貰えないかもしれません。 何故なら、彼の現役時代、私は「アンチ・ルドルフ」だ... チーム・テイオー トウカイテイオー産駒の会
「名馬」を語る ワンミリオンス〜四連勝で掴みかけた「女王」の座〜 2021年1月20日 2019年1月25日、一頭の6歳牝馬が競走生活に別れを告げ、繁殖生活へと入りました。その馬の名前はワンミリオンス。2年前に初重賞制覇を果たした舞台でラストランを終えた時、はたして彼女の胸にはどんな思いがあったのでしょうか。今回は、ダートで活躍した牝馬、ワンミリオンスについてご紹介していきます。 連勝までの前日譚 まずは... Shin
「名馬」を語る 同「厩」生と交わした約束~エリモダンディー・シルクジャスティス〜 2021年1月16日 1990年代中ごろから、日本の3歳クラシック戦線は、サンデーサイレンス産駒vsブライアンズタイム産駒の戦いの歴史だったといっても過言ではない。1994年にナリタブライアンが牡馬三冠を達成し、牝馬でもチョウカイキャロルがオークスを制した翌年、サンデーサイレンスの初年度産駒が大爆発。その翌年からも牡馬・牝馬のクラシックを席... 齋藤 翔人
「名馬」を語る すべての理由が「距離」ではない - フィエールマン物語 2021年1月10日 2004年11月28日。 この年、JRAは創立50周年を迎え、JRAゴールデンジュビリーキャンペーンを展開。各地で記念競走が行われ、そのハイライトはジャパンCとジャパンCダートを同日に行うゴールデン・ジュビリー・デーだった。10RジャパンCダートを武豊騎手が乗るタイムパラドックスが勝ち、11RジャパンCはオリビエ・ペリ... 勝木 淳
「名馬」を語る 一年の計は金杯にあり〜白い稲妻・タマモクロス〜 2021年1月5日 「一年の計は金杯にあり」競馬の世界には、こんな言葉がある。その年の1番初めに行われる重賞競走が「金杯」であるからだ。競馬ファン、ともすると競馬関係者にとっても金杯はいわば、「初詣のおみくじ」のような感覚があるのかもしれない。決まってウィナーズサークルで鏡開きをしてから始まる正月競馬は、ダービーや有馬記念にも醸し出せない... さねちか
「名馬」を語る ラスカルスズカ〜「名馬」と呼ばれた兄の、唯一無二の「弟」〜 2021年1月4日 競馬の大きな楽しみの一つとして、自分の思い入れある馬のきょうだいも応援することができる、というものがある。 兄や姉の面影を弟や妹に重ね、変わらぬ声援を送り、上のきょうだいたちにも更なる活躍を期待して、その一族への愛着は一層深まってゆく。 毛色や顔立ちなどの姿かたちや脚質、得意な距離や馬場がそっくりなきょうだいもいれば、... 首都羅臼
「名馬」を語る ディーマジェスティ〜「一勝より一生」で繋がった命と数々の勲章〜 2021年1月2日 おそらくその日、美浦トレセン内にある藤沢厩舎には、非常に重苦しい空気が流れていたに違いない。管理するシンコウエルメスが調教中に骨折。獣医からは、おそらく治る見込みがないだろうとの診断がなされたからだ。つまりそれは、シンコウエルメスが予後不良──安楽死処分になってしまうことを意味していた。 しかし、師はそこで引き下がるこ... 齋藤 翔人
「名馬」を語る 彼女がいた時代を生きてきた、幸せな人々へ − アーモンドアイ 2020年12月31日 競馬を続けていると、幸せと不幸せの行ったり来たりを繰り返して生きていることに気づかされる。予想通りの展開で大勝する日もあれば、最終レースに人気馬の複勝にブッ込んで取り返せない日もある。 たとえば、2017年8月6日。台風の影響で夏の甲子園の開幕は翌々日に延期。ため息のなか「競馬でもやるか」とテレビをつけて、打って変わっ... 手塚 瞳
「名馬」を語る 夜空にいななく ゴールドシップ引退式 2020年12月26日 2015年12月27日。 有馬記念という祭典の終わり。 気がつけば競馬場一面の夜空。台地を滑る寒風はさらに強烈で、主役の登場を待つ人々は唇を震わせ、足踏みし続けた。やがて芝コースに赤、白袖赤一本輪の勝負をまとった3人があらわれる。横山典弘騎手、岩田康誠騎手、内田博幸騎手。有馬記念後夜祭の"主役"と苦楽を共にしてきた男た... 勝木 淳