「名馬」を語る [競馬エッセイ]ハロー、グッバイ。キングヘイロー 2026年4月1日 「グッドバイ、グッバイヘイロー」 かつて、母国アメリカを去るとき、そのように惜しまれた一頭の名牝がいた。彼女の名はグッバイヘイロー。偉大なる種牡馬ヘイローを父に持ち、ウィニングカラーズやパーフェクトエンサインといった伝説級の牝馬と鎬を削り、ケンタッキーオークスなどGⅠ競走を7勝した栄光の蹄跡を持つ。この物語は、この牝馬... 高橋薫
「名馬」を語る ナランフレグ〜分厚い雲を突き抜けて射した一条の陽光〜 2026年3月29日 中京競馬場で開催される春のスプリントレース最高峰、高松宮記念。芝G1シリーズの始まりを告げるこの賞は、電撃6ハロン戦とも称される。そして、この戦いで勝利して栄光の賞杯を賜ってきた駿馬は皆、濃いエピソードに彩られている。 今回はその中でも不思議な印象の残る、ナランフレグについて語っていきたい。見事な血統を持っている訳でも... 大守アロイ
「名馬」を語る ビリーヴと安藤勝己騎手、ふたりで掴んだ“未来” - 2003年高松宮記念 2026年3月29日 ■春の到来は名古屋から ソメイヨシノ開花の便りが全国から届き始める3月最終週。春のGⅠシリーズの幕開けを告げる高松宮記念が、中京競馬場で行われる。その歴史は古く、1971年に「高松宮杯」として創設された。当時は開催時期も距離も現在とは異なり、夏競馬が始まる6月からの中京開催で、距離は2000m。格付けはGⅡながら、日本... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る ステルヴィオ - 急峻な峠道を越えた先に 2026年3月15日 ミラノ・コルティナオリンピックの中継を観ていると「ステルヴィオ」という単語を耳にした。これに反応したあなたは歴とした競馬民。もしくは無類の車好きだろう。 イタリアの老舗自動車メーカー・アルファロメオの100年以上にわたるブランドの伝統を受け継いだ唯一無二のSUV車の名は、イタリアとスイス国境にあるステルヴィオ峠に由来す... 勝木 淳
「名馬」を語る 陽はまた昇る - コスモサンビーム 2026年3月1日 松永幹夫騎手(現調教師)が、現役最後の重賞騎乗を劇的な勝利で締めくくった2006年、阪急杯。大勢が歓喜を持って祝福する裏で、一頭の馬がターフに散った。栄光と悲哀を知る2歳王者、コスモサンビーム。 その生涯は回り道の連続だった。進む道が閉ざされそうな時もあった。それでもレースは続く。16戦5勝。そんなコスモサンビームが走... 玩具販売者
「名馬」を語る 『世界の』パンサラッサが、風になった瞬間 - 2022年中山記念 2026年2月28日 春は、中山記念から──。 2月の府中開催が終わり、中山競馬場へ開催が移る2月の最終週。気温が低くても、2開催続く春の中山開催の最終日には、皐月賞が行われる。その途中には、向正面から4コーナーにかけて咲き誇る桜を背景に疾走するシーンも見られ、春のクラッシック戦線に向けたトライアルレースで盛り上がる。そのスタート週の日曜日... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る エムアイブランのいる風景 - メイセイオペラ偉業達成の2着馬の蹄跡を振り返る 2026年2月21日 ここに一枚の写真がある。日付は『2000年7月17日』とある。曇天の空の下で、一頭の葦毛馬が草を食んでいる。日高ののどかな初夏の風景だ。ピントも甘ければ構図もだらしない、素人が写したものとすぐにわかるその写真は、結婚して6年目、欲しかった子宝にやっと恵まれたぼくたち夫婦が、もうじき2歳を迎えようとする長男を連れて、日高... 高橋薫
「名馬」を語る ダートホースとしての誇り - トランセンド 2026年2月20日 1.ダートホースとしての誇り 2025年の年度代表馬に、フォーエバーヤングが選定された。JRA競走未出走馬の受賞にはエルコンドルパサーという先例があったものの、最優秀ダートホースが年度代表馬となった事例は初。ブリーダーズカップクラシックを日本馬として初めて制した優駿が、日本競馬の歴史をまた一つ塗り替えた。そしてフォーエ... 縁記台
「名馬」を語る 美しく、逃げる。ジャックドールが愛された理由 2026年2月19日 ジャックドールは多くのファンに愛された競走馬だ。 その証拠に、2023年の「アイドルホースオーディション2023」では現役馬部門でファン投票2位となり、ジャックドールのアイドルホースぬいぐるみが製作、販売された。19,824票もの支持を得てぬいぐるみ化されるほどの人気だが、そこにはどんな理由があるのだろうか。 ■美しい... 笠原 小百合
「名馬」を語る 陽だまりの逃亡者。金色の季節を走り抜けたバビットの引退に寄せて 2026年2月15日 その馬の周りにはいつも、陽だまりができたような明るさがあった。 金色のたてがみに、混じりけのない栗毛。 パドックを一巡する姿に、自然と視線が吸い寄せられる。彼が本馬場に駆け出すと空気が少し温まる。首にぐっと力をこめるその仕草には、気の強さと闘志が滲む。 バビット。それは尾花栗毛の人気者。 俺はここにいると全身で表現し続... norauma