待ちに待った秋競馬の開幕を感じさせる、ステップレースたち 個人的に、妙に長く感じてしまう10週間の夏競馬が終わり、中山、阪神開催に替わる時が一年で一番うれしい時期となる。テレビの競馬中継で時間を潰していた週末が、競馬場で馬たちを見て過ごす日常の週末に戻る。しかも秋のG1戦線に向けて、主役たちが続々と競馬場に帰って来る9...
夏目 伊知郎
競馬をライフスタイルの一部として子供のころから慣れ親しみ、馬たちに生きる楽しさをもらいながら日々を重ねてます。
最愛の馬はメジロマックイーン、敬服する馬はクロフネ。いつかはこれらを凌駕する馬たちの出現を待ちつつ、中央&地方の共有馬主としてGⅠ制覇を夢見てます。
夏目 伊知郎の記事一覧
暑ければ、どこまでも夏競馬? ──どこまでが夏競馬で、どこからが秋競馬だろう?ここ数年、そんな疑問を抱くようになった。 地球温暖化による、異常な猛暑と長く続く夏。秋の中山開幕週、昔の開門待ちは半袖では寒いくらいだったという長老たち。今は開門と同時にダッシュして、ゴール前のポールポジションを確保したらTシャツが汗まみれに...
「無事是名馬」と2歳重賞の重要性 毎年、クラッシック戦線に向かう過程で、有力馬の怪我による断念のニュースを耳にする度、「無事是名馬」の格言を思い浮かべる。日本ダービーを制覇することは凄いことだ。しかし、日本ダービーの出走表に名を刻むことも、無事に当日までのハードルを越えて行かなくては到達しないのである。順調に駒を進めて...
中京記念の変遷を紐解く 現在の中京記念は「灼熱のマイル戦」。35℃を超える猛暑の中、馬も騎手もスタンドの観客も、汗まみれになって熱戦を繰り広げるレースである。しかし、遥か昔は「春を告げる、尾張名古屋の名物重賞」のポジションだった。 1990年代から2000年代前半の頃。大阪杯も高松宮記念も無く、春の関西古馬G1は天皇...
宝塚記念の歴史を紐解く 春のG1シリーズの余韻が薄まり始めたころに実施される、宝塚記念。春競馬のフィナーレであり、夏競馬のスタートラインでもあり、出走するメンバーも年ごとに大きく変化する。従って「宝塚記念の固定イメージ」というのは、なかなか湧いてこない。共通して言えることは、「現地観戦は毎回地獄の暑さ」ということ。ビー...
6月の府中競馬場は「祭りのあと」 毎年、安田記念が終わると私は腑抜け状態になる。5週連続のG1に酔いしれ、3歳馬たちの1年がオークス、日本ダービーで一区切りがつくと、「終わった感」満載になってしまうのだ。翌週から函館開催が始まることもあって、気分は既に夏競馬。府中、阪神の開催がまだ3週間残り、阪神の最終週に宝塚記念が控...
「努力なくして成功無し、努力に勝る天才無し」 出来るだけ楽に生きていこうとする怠け者の私には、耳の痛い言葉である。 1992年の私は、本社の広告宣伝部へ異動になって3年目。担当する業務の難易度がどんどん高まり、1週間8時間×5日勤務では追いつかない位になっていた頃だった。当然、定時を過ぎても残業が当たり前の状態で、と...
「東京優駿出走」の重さ 生涯ただ一度だけ出走することができる東京優駿の出走枠は「18」。 前年6月にスタートしたクラッシックロードを戦い抜き、ようやくスタートラインに立つことが出来るのが、18頭である。そこまでの過程には、『能力』だけでなく『運』も伴わないと辿り着くことができない。 「ダービーでビリの18着といっても、...
1.三冠に最も近づいた「準三冠馬」 中央競馬史上、皐月賞、東京優駿、菊花賞に優勝した三冠馬は8頭。1941年のセントライトから、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルまでの8頭を数える。また、2020年のコントレイルは史上初となる親子無敗の三冠達...
春を告げる伝統の阪神大賞典 3月半ばに組まれているG2阪神大賞典。毎年楽しみにしている春の一戦だ。 3月に入ると、3歳馬たちのクラッシック出走権を懸けた熾烈な戦いが毎週東西で行われる。まだ素質だけで走っているような若駒が、駆け引きもできずにハイペースに巻き込まれて直線で沈んでいく姿、トライアルレースの非情ともいうべき3...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]春の鬱憤を晴らす豪脚で突き抜けたアーバンシックが重賞初制覇~2024年・セントライト記念~
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[重賞回顧]新星クリスマスパレードが、鮮烈なレコード勝ちで秋華賞の切符を獲得!~2024年・紫苑S~
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[重賞回顧]関東のホープとエースによる叩き合いを制したマジックサンズが、デビュー2連勝で重賞制覇!~2024年・札幌2歳S~
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[重賞回顧]雨中に鳴り響くアキラコール!外ラチ沿いの攻防を制したブローザホーンが悲願のGⅠ初制覇~2024年・宝塚記念~
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[重賞回顧]自分らしくありのままに。絶妙なペース配分で美しく逃げ切ったアリスヴェリテが重賞初制覇~2024年・マーメイドS~
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[重賞回顧]遅れてきた素質馬サトノレーヴがインを強襲! 実りの秋へ、夢が広がる重賞初制覇~2024年・函館スプリントS~
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[重賞回顧]天性のセンスがまたも爆発! ジャンタルマンタルが隙のない完璧な競馬で3歳ベストマイラーの座を獲得~2024年・NHKマイルC~