「名馬」を語る [追悼・エモシオン]最後の夢を託した、小林稔調教師とエモシオンの「絆」 2025年7月11日 ■エモシオンの訃報 エモシオンが亡くなったニュースを見た時、真っ先に思い出したのが小林稔調教師である。エモシオンは1998年のクラッシック三冠を皆勤した。1998年は、翌年に引退が決まっていた小林稔調教師のラストイヤーで、厩舎の柱として最後のクラッシック制覇を目指した。 エモシオンは享年30歳。彼がターフで輝いていた時... 夏目 伊知郎
コラム・エッセイ オフサイドトラップの「七夕物語」/1998年七夕賞 2025年7月7日 ■七夕といえば、七夕賞? 子どもの頃の「七夕」は、ワクワクした。七夕の日には願い事を書いた短冊を笹に取りつけて、夏がやって来たことを実感する。そして夏休みが近づき、近所のあちらこちらで夏まつりや花火大会も始まる。七夕の頃には夏休みを楽しむ計画で埋め尽くされて、一年で一番楽しい時期だった。 大人になってからの「七夕」はど... 夏目 伊知郎
ニュース・ブログ ニュースコラム クロワデュノール&北村友一騎手が夢を掴むか。人馬の凱旋門賞挑戦に寄せて 2025年7月3日 クロワデュノールの凱旋門賞挑戦が決定 感動の日本ダービー制覇から1か月、ダービー馬になったクロワデュノールの秋の予定が発表された。個人的に「秋は天皇賞秋かな? 個人的には父子制覇のかかった菊花賞に行って欲しいけど」「海外もあるけれど、今年行かなくても良いのかな」などと思っていた矢先…。 「ダービー馬クロワデュノールが凱... 夏目 伊知郎
ニュース・ブログ 「ようやった、サトノレーヴ!」クイーンエリザベス2世ジュビリーステークスで2着の快挙 2025年6月25日 直線1200m、息詰まる深夜の一騎打ち! 6月21日、土曜日の深夜。イギリスのアスコット競馬場で開催された、クイーンエリザベス2世ジュビリーステークス(G1)にサトノレーヴが出走した。結果だけを見れば1/2馬身差の2着、サトノレーヴはイギリスへ遠征してよく健闘した…で終わってしまうところだ。 しかし、出走したクイーンエ... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る [追悼]ありがとうマイネルウィルトス。心に刻んでおきたい彼の蹄跡 2025年6月18日 いぶし銀の9歳オープン馬たちが、次々とターフを去って行く…。 ダービーデーの最終レース、目黒記念で9歳馬ハヤヤッコが故障発生で引退したのは、記憶に新しいところ。その前々日の金曜、同じく9歳馬のボッケリーニが引退し種牡馬になることが発表されていた。長い間重賞戦線に顔を出し、「今度こそ!」の夢と希望を乗せた1票で楽しませて... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 誰からも愛されたハヤヤッコの2534日~ハヤヤッコの引退によせて 2025年6月6日 「2歳の6月から9歳の6月まで、丸7年間も一緒に競馬場で過ごしたのだから、情も移るさ…」 日本ダービーの余韻が残る目黒記念、直線半ばで競走中止したハヤヤッコ。毎週競馬場に通っている敏さんは、ハヤヤッコが乗った馬運車が遠ざかって行くまで、寂しそうに見送っていた。 ハヤヤッコの蹄跡 白毛馬のハヤヤッコ。“ヤッコさん”の愛称... 夏目 伊知郎
ニュース・ブログ 年間で一番ワクワクするダービーWeek! そして、それぞれのダービーDay 2025年5月30日 有馬記念やジャパンカップとはまた違う、独特の華やかさで盛りあがるのが、ダービーDayだと私は思っている。そのダービーDayに向けて、カウントダウンが頭の中で聞こえるのがダービーWeekだ。 日本ダービーは、がんばれば何回かチャレンジできる有馬記念とは違う。2025年ダービーであれば、2022年に日本で生まれたサラブレッ... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る “Mr.ダービー馬”ドゥラメンテとライバルたち/2015年日本ダービー 2025年5月29日 二冠馬に与えたい“Mr.ダービー馬”の称号 「皐月賞は最も速い馬、ダービーは最も運のいい馬が勝つ」という昔の格言を、毎年この時期になると思い出す。 諸説は色々あるが、皐月賞は成長力の早い馬ならスピードがあり他馬を制せる、昔の日本ダービーは30頭近く出走し、枠順や道中の展開で有利不利が生まれるから、様々な障害をクリアでき... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る チェッキーノの悔し涙と8年後の歓喜。2016年と2024年、ふたつのオークスを振り返る 2025年5月23日 母娘二代同一GⅠ制覇は偉業である 春のGⅠシリーズが始まり、毎週ヒーロー&ヒロインが誕生する中、優勝馬のお母さんが馴染みのある「あの馬」となれば、馬券が外れても何となくうれしいものである。かつて、競馬場で走っていた「〇〇〇の子供」を出馬表で見つけると、思わず応援馬券を1枚買ってしまうのは、私だけではないだろう。 父子二... 夏目 伊知郎
それぞれの競馬愛 「芦毛のお嬢さま」アエロリットと私の出会いからGⅠ制覇まで/2017年NHKマイルカップ 2025年5月8日 一口馬主を長く続けていても、そう簡単にGⅠ馬への出資が叶うわけでもない。毎年、募集馬ラインナップが発表された時から、考えに考え抜いて選んだ出資馬でも、走ってみれば期待外れ…という事に多々遭遇する。何とか未勝利を勝ち抜いても、その勝ち抜いた馬たちで1勝クラスが構成され、そこを勝ち抜けた2勝馬が集まって2勝クラスのレースを... 夏目 伊知郎