「名馬」を語る 去りゆくあなたへ、「贈る言葉」~ドウデュース推したちからのメッセージ~ 2025年1月1日 突然、ピリオドが打たれた… 有馬記念の枠順抽選会があった翌日。1枠2番が吉と出るか凶と出るか? 武騎手が外の方が…と言ったとか言ってないとか? 金曜の午後。昼休みの食事中にスマホを触りそんな情報を得た矢先の事。ドウデュースのラストラン、どんなレースで有終の美を飾ってくれるのかを頭に描きながら、私はパソコンに向かっていた... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 「IF…?」を次世代に託した謎多き馬/サリオス推したちの「サリオス考」 2024年12月13日 サリオスの「謎」 サリオスは、「研究に値する」と言っても良いくらい、謎の多い馬だったように思う。 2019年6月の府中に登場して、2022年秋のマイルチャンピオンシップまで15戦。常にレース後の課題を撒き散らし、そして私の疑問の答えを回収できないまま、サリオスは去って行った。 もちろん私も含めて、サリオスには多くのファ... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 遅咲きのアイドルホース・シルヴァーソニックの初戴冠/2022年ステイヤーズステークス 2024年11月29日 芦毛馬が好きだ! 芦毛馬はかわいい。芦毛といっても柔らかいグレーの馬体を持つ者もいれば、黒に近い馬体でデビューする芦毛馬もいる。デビューの頃は様々な「グレー」の馬体を持っている彼らが、競馬場でキャリアを重ねるにつれ、どんどん白くなって行く。私は、メンコをつけていない馬齢を重ねた芦毛馬をパドックで見るのが好きである。白い... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る あなたの「好みの血統」は? 私が追いかけた、良血馬コディーノの記憶 - 2012年・秋/東京スポーツ杯2歳ステークス 2024年11月13日 あなたの「好みの血統」は? 競馬と長く付き合っていると、誰でも「好みの血統」の1本や2本は持つようになる。きっかけは様々でも、牝馬なら子から孫へと広がり、牡馬で種牡馬になればその産駒にはお気に入りマークが付いて、「〇〇の子」として追いかけて行く。しかし馬券を買う立場になると少々厄介者で、「好みの血統」は「応援馬券」と化... 夏目 伊知郎
それぞれの競馬愛 「夢の兄弟対決!」が潰えた、ビワハヤヒデのラストラン/1994年天皇賞(秋) 2024年10月25日 「もしも、あの時……」 自分の過去を振り返る時、「もしも、あの時にこうしていれば…」と考えるのは好きではない。それを考えても選び直せるわけではないし、自分の意志で選んだ今を否定するみたいで嫌だ。少なくともここまで過ごしてきたことがベストの選択であり、これから先も迷わず生きることが、「良い人生」になると思いたい。 しかし... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る 837人の拍手で迎えたサリオス&ルメール騎手。コロナ禍で開催された2020年の毎日王冠を振り返る 2024年10月4日 2020年春の悪夢 それは、2020年の春に訪れた惨事だった。 コロナ禍という未曽有の災難が全世界に降りかかり、全ての生活サイクルがストップした。渋谷も新宿も街から人の姿が消え、朝の山手線もガラガラで運行する事態。先の見えない不安が漂い、毎日夕方に発表される感染者数が時系列で増えていく事に、絶望感さえ感じる状況。そし... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る 「ファインモーション飛躍!」の起点となった、2002年ローズステークス 2024年9月17日 待ちに待った秋競馬の開幕を感じさせる、ステップレースたち 個人的に、妙に長く感じてしまう10週間の夏競馬が終わり、中山、阪神開催に替わる時が一年で一番うれしい時期となる。テレビの競馬中継で時間を潰していた週末が、競馬場で馬たちを見て過ごす日常の週末に戻る。しかも秋のG1戦線に向けて、主役たちが続々と競馬場に帰って来る9... 夏目 伊知郎
「名勝負」を語る 「猛暑の初秋」に咲いた可憐な花・パッシングスルー/2021年紫苑ステークス 2024年9月8日 暑ければ、どこまでも夏競馬? ──どこまでが夏競馬で、どこからが秋競馬だろう?ここ数年、そんな疑問を抱くようになった。 地球温暖化による、異常な猛暑と長く続く夏。秋の中山開幕週、昔の開門待ちは半袖では寒いくらいだったという長老たち。今は開門と同時にダッシュして、ゴール前のポールポジションを確保したらTシャツが汗まみれに... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 「順調さ」こそ名馬の必須条件!/2021年新潟2歳ステークス2着馬・アライバル 2024年8月25日 「無事是名馬」と2歳重賞の重要性 毎年、クラッシック戦線に向かう過程で、有力馬の怪我による断念のニュースを耳にする度、「無事是名馬」の格言を思い浮かべる。日本ダービーを制覇することは凄いことだ。しかし、日本ダービーの出走表に名を刻むことも、無事に当日までのハードルを越えて行かなくては到達しないのである。順調に駒を進めて... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 「ドトウの執念!」を生み出した原点/メイショウドトウの中京記念制覇 2024年7月21日 中京記念の変遷を紐解く 現在の中京記念は「灼熱のマイル戦」。35℃を超える猛暑の中、馬も騎手もスタンドの観客も、汗まみれになって熱戦を繰り広げるレースである。しかし、遥か昔は「春を告げる、尾張名古屋の名物重賞」のポジションだった。 1990年代から2000年代前半の頃。大阪杯も高松宮記念も無く、春の関西古馬G1は天皇... 夏目 伊知郎