それぞれの競馬愛 "拝啓、オルフェーヴルさま" - 競馬ライター・勝木淳からの手紙 2023年9月24日 拝啓、オルフェーヴルさま 先日、あなたがかつてのパートナー池添謙一騎手と再会する動画を目にしました。現役時代、17回も背中に乗せた池添騎手に前蹴りに行こうとしていましたね。今年で15歳だというのに、いたずらっ気の強いやんちゃなところはまだまだ収まっていませんか? いくつになっても自分らしくあり続けるあなたが少し羨ましく... 勝木 淳
それぞれの競馬愛 "まなぶっち"の復活劇。サンダルフォンと酒井学、愛すべき名コンビ。 2023年8月20日 温和な笑みを携えて颯爽と馬に跨ると、「怖くないかい」「がんばろうね」と語り掛けるように何度も優しく優しく愛撫する。パドックを周回し、本馬場入場を終え、ゲートに向かい、レースを駆け抜け、そして引き上げる…その一連の中で、彼の周りには暖かく穏やかな光が射しているように思える──。 それが、酒井学騎手だ。 彼が競馬場で見せる... norauma
それぞれの競馬愛 PR [キタサンブラック伝説]北村宏司とキタサンブラック。いつかヒロシがふたたび輝く日まで 2023年7月24日 2015年10月25日菊花賞 秋の傾く日差しの中、未知なる距離に挑む若駒たちが一団で駆け抜ける。その馬群のなか、キタサンブラックは懸命に前を追わないように気持ちを静めようと踏ん張っていた。この頃のキタサンブラックは前半で我慢する走りを教え込まれ、いわゆるオーソドックスな競馬を目指した。武豊騎手が表現する「1番手を走る」... 勝木 淳
それぞれの競馬愛 伝説はまだ終わらない~語り継ごう、トウカイテイオーの勇姿~ 2023年6月21日 トウカイテイオー。見るものを魅了する端正なルックスと父シンボリルドルフを彷彿とさせる強さで、現役生活を終えて30年、この世を去ってから10年経った今もなお人気の競走馬である。G1は颯爽と駆け抜けた1991年の皐月賞&日本ダービーのクラシック二冠、古馬になってからは92年ジャパンカップ、そして結果的にラストランと... zakkey(ザッキー)
それぞれの競馬愛 新書『トウカイテイオー伝説 日本競馬の常識を覆した不屈の帝王』を読んで。 2023年6月20日 1993年に起こった出来事を、ネットで調べてみました。 30年後の現代にもつながる最も大きなこの年の出来事として、海外では、EUの発足。国内では、皇太子殿下(今上天皇)のご成婚があげられるでしょうか。 私事ですが、筆者は、ちょうど社会人になった年でした。 おそらく、この書を手に取る多くの方々は、1993年の有馬... トウカイテイオー後継種牡馬プロジェクト
それぞれの競馬愛 偶然の出会いから、新宿の居酒屋で"記憶の名馬"ステファニーチャンを思う。 2023年5月5日 乗馬クラブの紹介記事や、牧場の情報、最近知った馬の血統表などに触れていると、もう何年も名前を聞いていないような懐かしい馬の名前を目にしてびっくりすることがある。勿論そういう瞬間は、競馬に関するモノに触れていることで訪れる遭遇するのがほとんどだ。 しかし、競馬とは全然関係ない場面で思いもよらぬ名前を聞くこともある。その時... ヨドノ ミチ
それぞれの競馬愛 [エッセイ]天皇賞春を受け、感じたこと。真面目と呼ばれた私を元気付けてくれた名馬、タイトルホルダーへ。 2023年5月3日 2021年10月24日、私はダラダラとテレビの画面を観ていた。 「つまらないメンバーだな、今回のレースは」 そんなことを思いながら。これは、菊花賞でのことである。 ──その前に私のことを語ろう。この日を振り返る前に、語らなければならないことがある。私の、辛く苦しかった記憶のことだ。 『君さぁ、真面目すぎるんだよねぇ〜』... シラユキ
それぞれの競馬愛 あの日のふるえを、わすれない~ユーバーレーベン~ 2023年3月17日 2021年5月23日、15時44分。第82回優駿牝馬。 ステイゴールドとゆかりの馬たちをただひたすらに応援し続けている私。自室の片隅、PCの液晶画面にはSNSとJRAのHPを表示し、デスクの傍らに並べた応援馬ゆかりの5枚の馬券に願いを込めながら、私はもう一方の傍らに置いたスマホで競馬中継を見つめていた。83頭目(※)の... 枝林 応一
それぞれの競馬愛 表参道から引退競走馬支援を。〜TCC JapanのBAFUNプロジェクトについて〜 2023年3月8日 人生は持ちつ持たれつ。孤独を受け入れ、たった一人でこの世界を歩み続けるのは容易くない。孤独を感じたとき、同時に押し寄せる途方もない絶望感は一人で生きる辛さを本能的に避けるためにある。 人馬の関係もまた同じ。持ちつ持たれつだ。日本人と馬との関係は5世紀ごろに始まったとされる。朝鮮半島を経由して馬はこの国に入ってきた。馬飼... 勝木 淳
それぞれの競馬愛 一歩も二歩も先を行く努力の人。福永祐一騎手の引退に寄せて。 2023年3月5日 JRA通算19497回目の騎乗にあたる2023年2月19日東京競馬第12レース大島特別。 福永祐一騎手はゲンパチプライドに騎乗し、5着。国内ラストライドを終えた。 JRA通算2636勝、国内外あわせGⅠ級は45勝。1999年桜花賞のプリモディーネから2022年マイルCS南部杯カフェファラオまで、輝かしい27年の騎手人生... 勝木 淳