「名馬」を語る 父から受け継いだタフさで39戦を走り抜けて - メイショウサムソン産駒・デンコウアンジュ 2023年10月28日 無事之名馬、メイショウサムソンの記憶 私が競馬を意識し始めたころに応援していたのは、メイショウサムソンであった。 皐月賞、ダービーの二冠制覇をリアルタイムで目の当たりにしたことは記憶に無いものの、2007年天皇賞(秋)でのパフォーマンスに衝撃を受けたのは覚えている。最内で逃げるコスモバルクの背後にピッタリ付け、直線に入... かんちゃん
「名馬」を語る 愛すべき名脇役、ホッカイルソー。不死鳥のごとく甦った生涯を振り返る 2023年10月23日 2023年10月20日。ダーレージャパンの公式X(旧ツイッター)が、ホッカイルソーの死去を発表した。31歳。年齢を考えれば大往生といえる生涯だった。 菊花賞の週に伝えられた訃報。それは、私にとってなにか運命を感じずにはいられないものだった。というのも、ホッカイルソーの存在をそれまでよりも強く感じはじめたのが、95年の菊... 齋藤 翔人
「名馬」を語る 桜が満開になった晩秋の淀~1987年菊花賞・サクラスターオー~ 2023年10月20日 テレビ放送が開始70年目を迎えた2023年、ゴールデンウイークの5月3日にNHKで「アナテレビ」という番組が放送された。この番組はアナウンサーにスポットを置いた番組で、高瀬耕造アナウンサー(NHK)や水卜麻美アナウンサー(日本テレビ)、安住紳一郎アナウンサー(TBSテレビ)、大下容子アナウンサー(テレビ朝日)、それに伊... おかの ひろのぶ
「名馬」を語る ブラックタイドとサクラバクシンオーの謎。2015年キタサンブラックの菊花賞 2023年10月20日 アニメのなかで、キタサンブラックがサクラバクシンオーにスプリント界へ誘われるという描写があった。当時の記憶を呼び覚ます絶妙な描き方に、ほんの少し苦みを感じたのは私だけだろうか。 ブラックタイドの価値 キタサンブラックの現役時代、その前半期は母の父サクラバクシンオーがついて回った。かくいう私自身、これにこだわり、痛い目に... 勝木 淳
「名馬」を語る 時代を象徴する"凄い牝馬"。メジロドーベルの挑戦を振り返る 2023年10月15日 いつの時代も、「凄い牝馬」がたびたび登場する。2歳のデビュー時から世代の頂点に立ち3歳牝馬三冠で名を残す牝馬、あるいは3歳時に惜しいレースを繰り返し古馬になってから大成する牝馬などなど…。凄い牝馬が、春秋のG1戦線で名シーンを演出している。 しかし古馬になってから牡馬・牝馬混合の中距離G1、2000m~2500mのレー... 夏目 伊知郎
「名馬」を語る 逆転の秋 - エアメサイア 2023年10月15日 清秋の京都開催を迎え、本格的なG1シーズンが到来すると競馬場のボルテージは俄然高まる。京都大賞典を皮切りにファンは毎週のように列を為し、開門と同時に我先にと思い思いの特等席に急ぎ足で歩を進める。 南東を向いたスタンドに座って眩しい朝日を真正面から浴び、煌めく水面に目を細めながらターフビジョンで放映される過去のVTRを眺... norauma
「名馬」を語る 「挫折」と「栄光」を味わった初代"秋華賞馬"ファビラスラフイン 2023年10月13日 これまで名牝と呼ばれ活躍した馬は多数いるが、中には引退後に“走る産駒”を残して名牝と呼ばれるケースもある。 その2つの要素を兼ね備えた馬として、真っ先に思い出されるのがエアグルーヴ、という方も多いだろう。 そんなエアグルーヴは、母仔二代でオークス制覇、母としてはアドマイヤグルーヴやルーラーシップを生み、その血はドゥラメ... 真実 良
「名馬」を語る 復活ではなく進化 - 2017年東京盃覇者、キタサンミカヅキ 2023年10月4日 東京盃は1967年にスタートした伝統の短距離重賞。創設された当時の日本競馬はまだまだ長距離志向が強く、地方競馬では全国初の短距離重賞だったともいわれる。60年近くが経った現在ではJpnIIに格付け、“Road to JBC”にも指定されており、JBCスプリントを見据えた各馬が覇を競うレースとなっている。 長い歴史のある... 椎茸抹茶
「名馬」を語る 日本で一番速い君へ。光すらも置き去りにしたカルストンライトオ 2023年10月2日 サラブレッドは、生き物の極致の如きスピードで私たちの目の前を駆け抜ける。 愛らしい瞳を持ち、時に無防備な、時に哲学的とも思える振る舞いを見せる彼ら彼女らが、命を燃やし、闘志をむき出しにしてスピードを競う姿は、私の心を捉えて離さない。 レースを俯瞰するだけならテレビ画面が一番わかりやすい。それでも私が競馬場に足を運ぶのは... norauma
「名馬」を語る グランシルク~中山マイルの神話~ 2023年9月10日 ひざに置いた フォトグラフあなたの街は出会いの喜びと 涙をくれた──VOICE「24時間の神話」より引用 ちょうど30年前。列島の端北海道のさらに端で、多感で内気な青春を過ごしていたティーンエイジャーの私の一風変わった琴線に触れた曲の1つが、北海道出身のデュオ「VOICE」が歌い上げる「24時間の神話」だった。 歌詞に... 枝林 応一