「名勝負」を語る 皆に愛された主人公、キセキを語る。 2026年10月22日 クラシック三冠最後の頂、菊花賞。この一冠を巡り、世代の優駿が淀のターフへ集う。その事実だけでも心掻き立てられ、魂は燃え上がる。このGⅠレースに勝った馬は、世代で最も強い馬だと称される。3000mもの長距離レースを制する速力、スタミナ、根気が求められる故だ。 菊花賞馬の中で私の記憶に特に残っている馬は、2017年の菊花賞... 大守アロイ
「名馬」を語る ジャンダルム - ビリーヴとの絆を信じて駆けた勇士 2026年9月20日 秋のGⅠシーズンの幕開けを告げる短距離GⅠレース。それがスプリンターズSだ。古くから『電撃の6ハロン戦』と称されてきた。 歴史あるこの賞を征した馬には、個性溢れる面々が集う。その中でも、私が書き残したいと強く思い立った馬が、ジャンダルムだった。 スイスのアルプス山脈にある難攻不落の名峰・アイガーの絶壁から名を採った彼の... 大守アロイ
「名勝負」を語る 何事も捉え様? 2024年リフレーミングの小倉記念を振り返って 2026年7月16日 夏競馬は予想が難しい。気候と開催場所、馬質などなどのファクターが複雑に絡み合って、普段のような予想が立たなくなる。 一番の難敵は気候だ。暑さが大の苦手で凡走してしまう倍率一倍台の馬も居れば、逆に夏が大好きで好走する大穴馬も居る。その見極めは仮にパドックに張り付いていても、難しいものである。 加えて、夏競馬に使用される競... 大守アロイ
「名勝負」を語る 2023年ディヴィーナの府中牝馬Sを振り返って 2026年6月18日 競馬には、なぜか応援したくなる馬の一族が現れるものだ。種牡馬、馬主、生産牧場などなど、一族を結びつける共通項は様々だ。その中でも母から同じ血を分けた母系血統には、とりわけ惹かれる魅力がある。 この母系血統の中でも有名な潮流の一つは、牝馬ハルーワスウィートから花開いた、いわば「Vの血統」であろう。元メジャーリーガー佐々木... 大守アロイ
「名馬」を語る ナランフレグ〜分厚い雲を突き抜けて射した一条の陽光〜 2026年3月29日 中京競馬場で開催される春のスプリントレース最高峰、高松宮記念。芝G1シリーズの始まりを告げるこの賞は、電撃6ハロン戦とも称される。そして、この戦いで勝利して栄光の賞杯を賜ってきた駿馬は皆、濃いエピソードに彩られている。 今回はその中でも不思議な印象の残る、ナランフレグについて語っていきたい。見事な血統を持っている訳でも... 大守アロイ
「名馬」を語る ウシュバテソーロ - 数奇な旅路を辿った皆の宝物 2026年1月4日 有名なクセを持つ名馬といわれて、私が真っ先に思い浮かべる馬は"彼"である。毎回、この世の終わりみたいな表情で首を下げ、パドックをやる気なく歩いていたウシュバテソーロだ。全力で走るのを嫌う、夏も嫌い、ゴールを通り過ぎた途端に立ち止まる、調教中に騎手の手綱を無視して勝手に帰ろうとする等々…奇矯とも言える振る舞いが印象深い。... 大守アロイ
「名馬」を語る カフジオクタゴン - メジロ血統を受け継ぐダート活躍馬 2025年8月10日 つい、口にしたくなる馬名がある。たとえば、カフジオクタゴン。語呂がとても良い。馬主の冠名カフジに八角形のオクタゴンという、分解してみればいたってシンプルな馬名であるが、私はこの馬名が好きだ。 主に彼はダート中距離戦線で活躍し、主な勝ち鞍はレパードステークスである。そんなカフジオクタゴンの背景を探ると、そこにはメジロ牧場... 大守アロイ
「名馬」を語る テーオーケインズ - 静かなる灰かぶりの帝王 2025年7月4日 七月の初めに大井競馬場で開催される帝王賞。全国からダート路線の駿馬が集う、砂のグランプリだ。サマーシーズンはG1級レースが秋まで組まれないため、この賞こそが上半期の競馬を締めくくるビッグレースになる。 ナイターのカクテル光線を浴びて、地方中央問わず集結した優駿が、500mもの長いロングストレートを駆け抜けてゆく。このス... 大守アロイ
「名馬」を語る スターズオンアース - 世界が見上げた地上の星 2025年5月24日 優駿牝馬。言わずと知れた、三歳牝馬に一度きりだけ出走が許される、日本ダービーと並ぶ伝統のクラシックタイトルだ。三歳牝馬が2400mの芝コースを走るという、華やかな題名と相反するような過酷さを含んだ舞台。数々の名牝が樫の栄誉へと挑み、涙を飲んだ。 オークスと聞いて私が真っ先に思いつく馬の名は、スターズオンアース。彼女の走... 大守アロイ
「名馬」を語る ジャックドール 桜舞台を駆け抜けた金色の春風 2025年4月5日 桜舞う仁川のコーナーを優駿が駆け抜ける、春一番の中距離G1、大阪杯。このレースで思い出に残る馬はと聞かれると、私はジャックドールを挙げる。 正直に告白すると、G1馬を贔屓しがちな私にとって、ジャックドールは贔屓馬というよりも強力なライバル枠の馬であった。G1馬の横から、彼はいつも一着をハイジャックしてゆく……言うなれば... 大守アロイ