[訪問レポート]菅原明良騎手が支援の最前線へ!「にんじんプレゼントTシャツ」のプロジェクトが繋ぐ、ファンと引退馬のあたたかいサイクル。
■馬の幸せを創るための挑戦

2025年にアパレルブランド「HAYLIFE」と馬に関するクリエイター集団「Happy Horse Creators」が執り行った『にんじんプレゼントTシャツ』プロジェクト。

このプロジェクト第2弾のアンバサダーを務める菅原明良騎手が10月2日、茨城県阿見町のホースセラピー施設「ヒポトピア」を訪問。ファンの想いが詰まった「にんじん」を、馬たちへ直接届けました。

■「にんじん」に込められた、みんなの想いをカタチに

今回の訪問の目的は、「にんじんプレゼントTシャツ」で集まったファンのみなさんの想いをカタチにすること。

有名ジョッキーの力を借りて作成したTシャツの売上の一部を活用し、引退競走馬をはじめとする馬たちに大好物のにんじんを贈ることで、ファンの「馬を想う気持ち」を具体的な支援へと繋げることにあります。

「馬のために何かしたいけれど、何をすればいいか分からない」 そんな全国のファンの方々の「点」の想いを、Happy Horse Creatorsがハブとなって結びつけ、確かな支援の「線」として馬たちへ届けています。

■馬が人を癒やし、人が馬を支える現場

菅原騎手が訪れた「ヒポトピア」は、子どもから高齢者まで、心のケアや発達支援を必要とする方々のためのホースセラピーを軸とした乗馬クラブです。ここでは五感を刺激することで人が感覚の整理・統合をサポートする「感覚統合療法」が取り入れられています。

  • 乗る:馬に乗ることで養われる「平衡感覚」。
  • 作業する:馬糞掃除(ボロ取り)の動作で学ぶ「力加減」。
  • 観察する:馬が何を食べているか、という「好奇心」。

馬は「乗ってよし、見てよし、作業してよし」。その特性は何にでもフィットし、関わる人にとって知識と関心の宝庫でもあります。競馬、乗馬、セラピーと活躍の場は違えど、その根底にあるのは「馬が人を信頼してくれる状態を創る」という共通の誠実な歩みです。

■菅原明良という騎手の「熱」と「誠実さ」

今回のプロジェクトに全面的に協力した菅原騎手は訪問中、馬たちににんじんを運びながら、終始穏やかな表情を見せていました。一方で、自身の信念に話が及ぶと、「勝った時しか楽しくない。それ以外は苦しいことばかり」と、トップジョッキーとしての厳しい本音も覗かせます。そんなストイックな彼だからこそ、競走馬としては一線を退いた馬たちの「その後」を想う言葉にも、強い説得力が宿ります。

「少しでも力になれているんだったら、良かった」
その控えめな言葉には、最前線の現場で馬と向き合うスタッフ、プロジェクトを支えるファン、そして何より馬たちへの深い敬意が込められていました。

勝負の世界で馬の「速さ」を引き出すプロが、馬の「優しさ」が社会に貢献する現場に立ち会う。それは、Happy Horse Creatorsが理想とする「馬が仕事をし、得た対価が馬に還元される」という持続可能なサイクルの、一つの象徴的な光景なのかもしれません。

■プロジェクトが目指す、その先

「にんじんプレゼントTシャツ」のプロジェクトは、決してお金稼ぎのための活動ではありません。 集まった支援は、にんじんという目に見える形だけでなく、ホースセラピーのような「社会的に意義のある活動」を支援し、馬と人が共存できる未来を創るために使われています。

Happy Horse Creators代表の渡部貴文さんは言います。

「投げっぱなしや一方通行ではない恒久的な馬との関係を築くことこそが、本当に馬を救う、支援するということだ」と。

■おわりに あなたも「線」の一部に

一人の厩務員の想いから始まったHappy Horse Creatorsは、いま、馬たちの未来を明るく照らし始めています。

私たちは馬券を買って応援するだけでなく、Tシャツ一枚を通じて、あるいはこの活動を知ることで、馬たちの様々なキャリアを支えるチームの一員になることができます。

馬が人を助け、人が馬を守る。 そんなあたたかいサイクルが、これからも長く、遠くまで続いていくように。 あなたも一緒に、このプロジェクトの歩みを見守ってみませんか。

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