[新馬戦回顧]メイクデビューの勝者達 - 2022年7月9日・10日

中央競馬2020年産駒達の新馬戦も2か月目に入りました。
世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができないという厳しい戦いとなり、新馬戦の勝利となるとさらに狭き門。
ここでは先週開催された新馬戦で、一生に一度のチャンスをものにした2歳馬達をご紹介していきたいと思います。

2022年7月9日(土)

函館5R 芝1200 曇・良 13頭

アスクドリームモア

牡馬
キズナ×マリンフェスタ
母の父:サクラバクシンオー
所属:栗東)藤原英昭厩舎
生産:天羽牧場
鞍上:藤岡祐介騎手
482㎏ 2番人気 8枠12番

G1を3勝しているストレイトガールと同じ廣崎利洋HDオーナー×藤原英昭調教師の組み合わせから、再び期待馬がでてきました。

好スタートを決めると序盤は落ち着いてレースを進め、コーナーを曲がりながらポジションを上げていくと直線に入ってすぐに先頭へ。
2着馬トーセンローリエが差を詰めていきましたが持ったまま余力を残しての押し切り勝ちでした。

勝ち時計は1分11秒1。
5月18日と遅めの生まれでまだまだ成長が期待できそうで、どんな夢を見せてくれるのか楽しみな1頭です。

小倉5R 芝1200 晴・稍重 10頭

タマモブラックタイ

牡馬
デクラレーションオブウォー×タマモイヤリング
母の父:ブラックタイド
所属:栗東)角田晃一厩舎
生産:対馬正
鞍上:角田大河騎手
516㎏ 6番人気 3枠3番

ルーキーの角田大河騎手が、今年の新馬戦2勝目を挙げました。

内枠から好スタートを切ると、グッと進んでいったストリンジェンドについていく形で前へ。
最終コーナーを曲がりながら先頭に立ち、追い上げてきた1番人気ネイキッドをクビ差で制し勝ち上がりを果たしました。

勝ち時計は1分9秒0。
距離はもっと幅を広げられそうとのことで、次走以降のレース選択にも注目です。

福島5R 芝1800 曇・良 11頭

マイネルズーメン

牡馬
ダノンバラード×マイネチャーム
母の父:アグネスタキオン
所属:美浦)和田勇介厩舎
生産:シンカンファーム
鞍上:柴田大知騎手
404㎏ 4番人気 5枠5番

ラフィアンTCが今年の新馬戦2勝目。
馬体重404㎏は、今のところ2022年の新馬戦勝ち馬たちの中で最軽量ですね。

好スタートを決めると2番手でレースを進め、直線に入って外から競られるともうひと伸び。
勝ち時計は1分51秒2。

まだまだ気性的に幼い部分もみられるということで、今後の更なる成長が楽しみな1頭です。

福島6R 芝1200 曇・良 11頭

シルヴァーゴースト

牝馬
トビーズコーナー×アンヌ
母の父:タイキシャトル
所属:美浦)岩戸孝樹厩舎
生産:中島牧場
鞍上:柴田大知騎手
444㎏ 4番人気 5枠5番

柴田大知騎手が、先ほどのレースと同じ"5枠5番の4番人気馬"で、新馬戦2連勝を達成しました。

良いスタートを切ると先行4頭を前へ行かせ5番手の位置に。
直線に入ったところで抜群の手応えを見せており、前も粘っていましたが見事な差し切り勝ちでした。

勝ち時計は1分11秒7。
こちらも、距離は伸びた方が良さそうとのこと。
今後のレース選択に注目です。

2022年7月10日(日)

函館5R 芝1800 晴・良 6頭

ブラストウェーヴ

牡馬
ハービンジャー×ツルマルワンピース
母の父:キングカメハメハ
所属:美浦)大竹正博厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:横山和生騎手
538㎏ 1番人気 4枠4番

今週行われた新馬戦出走馬のなかでも屈指の良血馬、ブラストワンピース全弟のブラストウェーヴが単勝1.3倍の人気に応え見事新馬勝ちをおさめました。

スタートはまずまずといったところでしたが、二の脚がついて2番手へ。
直線で抜け出すと、2着馬イッツオンリーユーが素晴らしい末脚で迫りましたがそのまま押し切っています。

勝ち時計は1分50秒9。
全兄ブラストワンピースより体質的な不安が少ないかもしれないとの大竹調教師のコメントもあり、今後の活躍が楽しみな1頭です。

小倉5R 芝1800 晴・良 12頭

ラヴェル

牝馬
キタサンブラック×サンブルエミューズ
母の父:ダイワメジャー
所属:栗東)矢作芳人厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:岩田望来騎手
444㎏ 1番人気 7枠10番

今年のリーディングでも現在2位、矢作厩舎の所属馬が今年の新馬戦初勝利を挙げました。
2022年のオークス3着馬ナミュールの半妹として福永騎手騎乗のシルヴァーデュークやラッキーライラック全弟シリンガバルガリスらをおさえて1番人気に推されましたが、期待に応えてくれましたね。

レースは出遅れて、最後方からのスタート。
慌てて前へ行くことはせずジワジワとポジションを上げていき、あとは直線で外からまとめて差し切りました。
勝ち時計は1分49秒5。
まだ心身ともに幼さがあり伸びしろがありそうということで、今後の成長が楽しみです。

福島5R 芝2000 晴・良 10頭

ナチュラルハイ

牡馬
スクリーンヒーロー×ニシノシュクラン
母の父:Pulpit
所属:美浦)黒岩陽一厩舎
生産:村上欽哉
鞍上:永野猛蔵騎手
458㎏ 1番人気 4枠4番

スクリーンヒーロー産駒が、今年の新馬戦初勝利をあげました。

好スタートを切ると、逃げ馬を先に行かせて2番手へ。
最終コーナーを曲がりながら先頭に立ち、直線では2着馬サイブレーカーと一騎打ちの形になりますが、見事振り切りました。

勝ち時計は2分03秒4。
まだまだ子供っぽいところがあるようですが、むしろ成長の余地ありと考えたいです。

小倉6R 芝1200 晴・良 14頭

アロマデローサ

牝馬
キンシャサノキセキ×ローズウィスパー
母の父:ワークフォース
所属:栗東)池添学厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:福永祐一騎手
440㎏ 2番人気 6枠9番

シルクの所属馬が、この日の新馬戦2勝目を挙げました。

良いスタートを切ったアロマデローサでしたが、周りも積極的に前に行く競馬をしたため、馬群の中での競馬となりした。
最終コーナーを曲がる辺りではかなり狭くなる様子もありましたが、曲がりきると綺麗に前が開きます。そこからの末脚は見事でした。

勝ち時計は1分09秒5。
福永騎手はここまで45回行われた今年の新馬戦で、早くも4勝目をあげました。

福島6R 芝1200 晴・良 9頭

モンサンスヴニール

牝馬
シャンハイボビー×タッソーニー
母の父:テンビー
所属:美浦)牧光二厩舎
生産:川島牧場
鞍上:木幡巧也騎手
452㎏ 2番人気 5枠5番

シャンハイボビーが日本導入にされて初年度の産駒が、初勝利を挙げました。

悪くないスタートを切ると前向きな気性とスピードを活かし先頭へ。
道中落ち着かない様子を見せつつも最後まで粘り強く走り切って見事な逃げ切り勝ち。

勝ち時計は1分11秒0。
木幡騎手、牧調教師が口を揃えて課題として挙げる気性面の幼さが解消されれば、更に楽しませてくれそうな1頭ですね。


以上、今週のメイクデビュー勝ち馬9頭を見ていきました。

この仔達がこれからどのような成長を見せてくれるのか、また今週末の新馬戦ではどんな仔達がデビューしてくるのか、週末を楽しみに待ちたいと思います。

写真:突撃砲、安全お兄さん、かぼす

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