平安ステークスってどんなレース?

ダート重賞競走整備の一環として1994年に創設された、4歳以上の馬による重賞競走です。第1回は阪神競馬場のダート1800mで行われましたが、第2回以降は京都競馬場のダート1800mで開催されるようになりました。

2013年よりダート1900mに変更され、開催時期も1月から5月に移行となりました。

平安ステークスを制した馬達

地方競馬と中央競馬との交流競走が活発になったのは、1995年のことです。
その時にJRAで活躍したのがライブリマウント。ライブリマウントは帝王賞やマイルチャンピオンシップ南部杯など7連勝を達成しましたが、その3連勝目に挙げたのが平安ステークスでの白星でした。

また、ダート1800m時代にはオースミジェット(1999年・2000年)、スマートボーイ(2002年・2003年)と連覇する馬がいました。

今年の主な出走馬

6月24日に行われる帝王賞(大井競馬場・ダート2000m Jpn-1)に向けて実力馬・実績馬が揃った一方で、新興勢力の馬も登場しました。

ゴールドドリーム(牡7 栗東・平田厩舎 58Kg 藤岡佑騎手騎乗)

これまでG1や交流G1レースで5勝をあげたゴールドドリームが、海外遠征帰りの初戦を迎えます。

昨年はかしわ記念を制し、チャンピオンズカップ・フェブラリーステークスで2着と、安定した成績を収めました。今年は2月に行われたサウジカップに出走し6位入線と健闘。その後はドバイワールドカップに向かおうとしまいましたが、新型コロナウィルスの影響でレース自体が中止に。今回は、仕切り直しの1戦となります。

主戦のルメール騎手が新型コロナウィルスの影響に伴う移動自粛のため、今回は藤岡祐介騎手がピンチヒッターを務めます。ポイントは初めて背負う58Kgのハンデですが、520Kg台の馬体を誇る馬ですので不安は少ないと思います。

オメガパフューム(牡5 栗東・安田翔厩舎 59Kg 北村友騎手騎乗)

昨年末の東京大賞典でゴールドドリームらを破り、連覇を果たしたオメガパフューム。こちらは北村友一騎手とのコンビで今季初戦を迎えます。

ポイントとなるのは59Kgのハンデ。馬体重が450Kg台と、ダートを得意とする牡馬にしては小柄な馬体のオメガパフュームにとっては少し気になるところです。事実、昨年の平安ステークスでは59Kgのハンデを背負い、勝ったチュウワウィザードからは0.2秒差の3着に敗れております。

しかし、京都ダート1900mは一昨年のJBCクラシックではケイティブレイブと0.1秒差の2着。昨年の平安ステークス3着と勝ち星は挙げていませんが、安定した実績を残しております。本番の帝王賞に向けて、ここは無様な競馬は見せられない所だと思います。

ヴェンジェンス(牡7 栗東・大根田厩舎 57Kg 幸騎手騎乗)

京都のダートと言えば、昨年みやこステークス(G3・ダート1800m)を制したヴェンジェンスの存在も侮れません。

昨年の夏まではダートの短距離路線を歩んできたヴェンジェンス。昨年の太秦ステークス(オープン ダート1800m)で2着に入ると、続くみやこステークスを1分49秒1の好タイムで快勝。チャンピオンズカップ7着の後は京都ダート1800mで行われた東海ステークス(G2)でも2着と健闘しました。

続くフェブラリーステークスは10着に敗れましたが、得意の京都ダートで十分に巻き返せると思います。

スワーヴアラミス(牡5 栗東・須貝厩舎 57Kg 松田騎手騎乗)

新興勢力と言えば、マーチステークス(中山・ダート1800m G3)を制したスワーヴアラミスが挙げられます。

昨年の夏に2勝クラス、3勝クラスで連勝。
続く福島民友カップでは3着に敗れましたが、今年初戦のポルックスステークスを快勝。アルデバランステークスでは2着を挟み、マーチステークスで重賞初制覇となりました。

父のハーツクライは年齢を重ねて成長する子供を多く出しています。
勢いから言えば、この馬も侮れません。

ロードレガリス(牡5 栗東・野中厩舎 56Kg 池添騎手騎乗)

アルデバランステークスでスワーヴアラミスを負かし、現在6連勝中のロードレガリス。
未知の魅力を秘めております。

デビューしてから6戦連続で芝のレースを使いましたが、未勝利に終わりました。
大井競馬に移籍後4戦3勝で、勝ったレースは2着の馬に0.8秒以上の差を付ける圧勝。
JRAに再転入しても勢いは衰えず、1勝クラスから4連勝。特に3勝クラスの雅ステークス(京都・ダート1800m)では2着の馬に0.8秒差の圧勝を演じました。

今回も56Kgでレースができる点は他の馬達にはない武器となりそうです。


その他では、昨年の名鉄杯をダート1800mのJRAレコードタイム(1分47秒6)を叩き出したスマハマ(牡6 栗東・高橋亮厩舎 56Kg 坂井騎手騎乗)、白毛馬で世界初の重賞競走を制したハヤヤッコ(牡4 美浦・国枝厩舎 57Kg 斎藤騎手騎乗)、昨年の川崎記念を制したミツバ(牡8 栗東・加用厩舎 58Kg 松若騎手騎乗)が出走します。

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