[チューリップ賞]勝利はせずとも魅力いっぱい! 個性豊かなチューリップ賞2着馬たち

桜花賞トライアル、チューリップ賞。

3着までに、3歳牝馬にとっての大一番・桜花賞の優先出走権が与えられます。

今回は、私の個人的な"チューリップ賞の楽しみ方"についてお話したいと思います。

3歳の女の子が桜花賞出走を目指して臨むレース。出走するからには1着が望ましいとは思います。それはわかっているものの、ある時ふと、こう思ったのです。

──チューリップ賞の2着馬って魅力的だなぁ。

チューリップ賞は、当然と言えば当然なのですが、阪神ジュベナイルフィリーズ組が好走することが多いレースです。2011年~2023年における1着馬13頭中10頭が前走・阪神ジュベナイルフィリーズで1~4着に入っています。

それにくらべて2着馬は、不思議なことに様々なレースを経ての出走です。もちろん阪神ジュベナイルフィリーズ組もいますが、未勝利戦や500万のレースからの出走も多く、2019年度の2着馬シゲルピンクダイヤは未勝利戦1着からの参戦でした。

これは私の中で"なんとなくのイメージ"であり、完璧な偏見ではあるのですが、阪神ジュベナイルフィリーズ好走組からチューリップ賞1着というと、ものすごく『エリート』な印象を受けます。それと比べて、他レースからの出走でチューリップ賞2着はちょっと健気なイメージを持ってしまうのです。そして2着馬の彼女たちは、チューリップ賞後の成績も良く、名前も雰囲気も可愛らしく、長く応援したいと思わせるお馬さんが多い気がするのです。

ここで、チューリップ賞2着からその後私が特に熱く応援した3頭をご紹介します。

2014年2着馬 ヌーヴォレコルト

まず、1頭目は、2014年の2着馬ヌーヴォレコルトです。桜花賞で3着に入ると、続くオークスとローズSで優勝。秋華賞・エリザベス女王杯でも2着に入りました。

通算成績は23戦6勝。

馬名の由来はイタリア語で「新記録」とのこと。個人的にも『おしゃれな名前で美人さんだな』『おしゃれなだけじゃなくて強いんだな』と、出てくるたびにキュンキュンさせられたのを覚えています。あまりにヌーヴォレコルトのことが好きで、ローズSでは私の人生初となる"馬単総流し"をしました。

名前を見ただけで胸が弾む──私にとって、そんな特別な存在でした。

2016年度2着馬 ジュエラー

なんといっても桜花賞でのシンハライトとのたたき合いが印象に残るジュエラー。チューリップ賞ではシンハライトが勝利しましたが、桜花賞では写真判定の末にジュエラーが勝利しました。

チューリップ賞で惜しくも2着となった場面を見て『桜花賞こそは!!』と単勝の応援馬券を購入していたので、あの判定の時間はとても長く感じられました。1着がジュエラーだと決まった瞬間は喜びと安堵で涙が出てきたものです。それは、馬券の的中とはまた違う感動でした。

脚の故障で早期引退しましたが、綺麗なお顔に綺麗な名前。その魅力にメロメロになりました。

2019年度2着馬 シゲルピンクダイヤ

2022年1月15日、愛知杯14着を最後に引退したシゲルピンクダイヤ。

希少で高貴な宝石の名を持つシゲルピンクダイヤは、毎回、応援する者をハラハラドキドキさせるおてんば娘タイプでした。パドックでチャカチャカして、スタートで出遅れて──。ちゃんと走ったら速いからこそ「今日の機嫌はいかがですか? 今日はちゃんと走ってくれますかね?」と問いかけたくなるような馬でした。

チューリップ賞でも桜花賞でも出遅れて…それでも2着に入るという実力派。あきらかに世代トップクラスの実力を持っているというのに、戦績はなんと21戦1勝。勝ち星は、未勝利戦1着の1回のみ! ファンは親愛を込めて"最強の1勝馬"と呼んだものです。

これがまた、勝ちきれないものの、毎回良いところまでいくんですよね…。そして、気分が乗らない日は大敗。引退レースとなった愛知杯では14着でしたが、その前の中日新聞杯では3着に入っていました。

出てくるたびに「今日はどうかな。大丈夫かな」 と心配させて、元気(過ぎる)姿を見せてくれたシゲルピンクダイヤ。変な話ですが"大好きな人に振り回される喜び"のようなものを教えてもらったような気がします。


──と、いうわけでチューリップ賞2着馬に注目するようになった私。

2021年のチューリップ賞も、当然ながら楽しみにしておりました。そしてその年は珍しいことに阪神ジュベナイルフィリーズ1~3着馬が不在のレースとなり、予想も難しいなと思ってたところ…更に珍しいことが起きたのです!

エリザベスタワーとメイケイエールの同着優勝!

同着優勝というのはドラマチックですし勝ち馬が多いというのは嬉しいことでもあるのですが、どちらも1着ということは…楽しみにしていた2着馬は空席…いや、ある意味どちらも2着ということになるんでしょうか。

少し屈折した楽しみ方であることはわかってはおりますが、毎年『今年はどんな可愛い2着馬が誕生するのか!?』と、とてもワクワクしております。

皆さまも是非、勝ち馬だけではなくチューリップ賞2着馬にも、ご注目ください。

写真:Horse Memorys、かぼす

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