フローラルカップ: 門別 1600m

2001年に創設された、2歳牝馬限定のマイル重賞です。
これまでの歴史で幾度かの距離変更・開催地変更がありましたが、いずれも1500m~1700mの間に収まっているように、マイル前後の開催条件が守られてきたレースです。

交流重賞・エーデルワイス賞(1200m)のトライアル競走という位置づけから本来は1200m戦の適性が高い馬の挑戦もあり、メンバー構成をより一層難解にしています。

前走が重賞の馬は経歴的に目立ちがちですが、層が厚いホッカイドウ競馬の2歳牝馬路線ですから、重賞組だけの決着になることはそれほど多くありません。隠れた実力者がまだまだ伏兵扱いをされている時期です。
例えば2019年に8番人気で2着に食い込んだネーロルチェンテはそれまで7戦1勝という戦績でした。その唯一の白星も1200m戦という、完全に伏兵としての出走でした。
しかしここで好走しただけでなく11月には重賞・ブロッサムカップを制覇していることからも、当時はまだまだ隠れされた実力を持っていたのだということがわかります。

また、道営所属馬がエーデルワイス賞で活躍するならここを使うというのが長年の王道でした。
2008年のエーデルワイス賞勝ち馬アンペアはフローラルカップの3着馬ですし、2009年勝ち馬オノユウはフローラルカップ勝ち馬で、2012年の勝ち馬ハニーパイもフローラルカップで2着の馬でした。
それ以降も道営馬でエーデルワイス賞を制覇した馬は、タイニーダンサー(2015年)、ストロングハート(2017年)などフローラルカップ経由の馬が多く、まさに活躍へ直結する重賞として知られてきました。

最近は2018年・アークヴィグラス、2019年・コーラルツッキーがフローラルカップ未出走でエーデルワイス賞を制覇するなど道営でのローテーション事情も変わりつつありますが、重要な一戦であることには変わりありません。
エーデルワイス賞を目標とする馬も、来春に大目標を据える馬も、充実したメンバーでの戦いは見るものを魅了します。

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