それぞれの競馬愛 石橋脩騎手とガルボの甘い勝利 - 2012年の東京新聞杯を振り返る 2025年2月10日 東京新聞杯の週になると思い出す、石橋脩騎手の飛躍の始まり 東京新聞杯の週が近づくと、テレビの前で見たあのレースを思い出す。2012年、寒さの残る2月の東京競馬場で、ガルボが差し切り勝ちを決め、石橋脩騎手が飛躍の第一歩を刻んだあの日だ。 2012年の東京新聞杯が行われた2月5日は、筆者が結婚して間もない頃だった。競馬ファ... ムラマシ
「名勝負」を語る 世界の名手たちの競演が生み出す舞台と未来。ステルヴィオが勝利した2018年マイルCSを振り返る 2024年11月17日 マイルCSに彩りを加える世界の名手たち 競馬人気が拡大するなか、新規ファンが増加している。その背景には、アニメやゲームなどの影響で興味を持つ層が広がり、競馬の魅力が多くの人に伝わっていることがある。筆者も、会社の若手から「馬券のアドバイスをほしい」と頼まれたことがあったが、きっかけは競馬擬人化アニメだったそうだ。筆者が... ムラマシ
「名勝負」を語る 時代を経ても色褪せない快進撃の始まり。ゼンノロブロイが勝利した2004年天皇賞・秋を振り返る 2024年10月27日 時代の移り変わりと天皇賞・秋 2024年7月3日(金)、紙幣のデザインが刷新され、時代の移り変わりを感じている。特に1万円札の渋沢栄一といえば、競馬の神様よばれた大川慶次郎氏が曾孫に当たり、なぜか親しみを感じた競馬ファンも少なくないだろう。 まだまだたくさん流通している1つ前の紙幣が印刷され始めたのが20年前の2004... ムラマシ
「名勝負」を語る 南半球産の怪物の誕生 - ロックドゥカンブが無敗で重賞初勝利した2007年ラジオNIKKEI賞を振り返る 2024年6月30日 南半球は季節が逆転する 競馬は大人の娯楽と言われるが、小学生からゲームで競馬を覚え、そしてテレビで本格的に毎週観戦するようになると、世間の一般常識も普段の生活や勉強よりも先に競馬を通じて覚えることが多い。例えば「東雲」「斑鳩」等の読み方、「如月(きさらぎ)」「皐月」等の旧暦、さらには「Allure(アリュール)」「Pr... ムラマシ
「名勝負」を語る それぞれのダービー、それぞれの人生。第83回 日本ダービー(2016年) 、マカヒキと川田将雅騎手の涙の勝利を振り返る 2024年5月26日 すべては、この熱き日のために 「今日はダービーめでたいな」という有名な歌詞があるが、ダービーの日はめでたい。なぜならその日に新たなダービー馬が誕生し、また新たなダービーの歴史が誕生するからである。仮に騎手や調教師、オーナーたちにとっては2度目以降の制覇だとしても、それもまた快挙達成の瞬間であり、めでたいことに変わりはな... ムラマシ
「名勝負」を語る [2005年・皐月賞]まずは一冠目、と言わんばかりの必然の勝利。ディープインパクトの皐月賞制覇を現地で見届けた思い出を振り返る 2024年4月12日 牡馬クラシック第一戦 皐月賞 サラブレッドが生涯に一度だけ、その年の選ばれし18頭のみが出走できる3歳クラシック競走。その初戦として位置づけられているのが皐月賞であり、牡馬三冠の一冠目である。そのため、三冠馬たちの『伝説』の始まりのレースとして語られることも多いレースである。 2000mで行われることから、『最も速い馬... ムラマシ
競馬と「エンタメ」 ライバル対決、それは競馬の醍醐味。 - 『ウマ列伝 ライバル達の名勝負』を読んで 2024年3月19日 ライバル達の名勝負 ──あなたにとって、『競馬界のライバル対決』といえば、どのレースでしょうか。 この質問に対し、1つのレースを即答出来る方はなかなかいないと思う。正直、筆者もひとつに絞って回答することは出来ない。 これまでの競馬界の歴史における『ライバルたちの名勝負』がどれも魅力的であり、感動的であり、唯一無二であり... ムラマシ
「名勝負」を語る 生まれながらにして期待を受けた良血馬ダンスインザムード。名手たちに導かれた重賞初制覇 - 2004年フラワーカップ 2024年3月15日 2頭の馬とホースマンたちの出会い 2004年のフラワーカップを制し、後にGIを2勝するダンスインザムードを語る上で欠かせないのが、華麗なる血統背景とそのドラマである。 1989年、米国キーンランドセールに1頭の繁殖牝馬がセリに出されていた。名前はダンシングキイ。この時点で2頭の産駒を産んでいたが、いずれも活躍することが... ムラマシ
「名勝負」を語る 真冬の府中に突如光臨した"太陽神" - 2019年フェブラリーS 、インティ破竹の7連勝逃げ切り勝ち 2024年2月14日 "太陽神"インティ ──まず、はじめに自己紹介させていただくと、筆者はかなりの寒がりである。真冬の肌着はヒートテック超極暖、ズボンの下にタイツ(もちろんヒートテック)は欠かさず、ホッカイロを背中とお腹に貼り付けないと外出できない。競馬を現地観戦することを生きがいとしている筆者でも、2月の東京開催はほぼ自宅観戦である。し... ムラマシ
「名勝負」を語る 不沈艦の旅程は永遠に - 2015年有馬記念 ゴールドシップのラストランと引退式 2023年12月24日 有馬記念とゴールドシップ 近代競馬発祥の地はイギリスと言われている。その近代競馬が「洋式競馬」として日本に伝わったのが西暦1860年ごろ。そしてイギリスの競馬を模倣する形で日本国内で開催され、戦乱などの様々な困難を乗り超えて発展を遂げてきたのが、日本近代競馬である。 その歴史の中で、日本独自の大レースとして国民的な支持... ムラマシ