「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

12月5日(土)

中山5R メイクデビュー中山・芝1,200m・1:10.6

ムーンティアーズ

牝馬(1番人気)
父:Kendargent
母:パーリーアヴェニュー
母父:Anabaa
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:中川公成厩舎(美浦)
鞍上:横山武史騎手

二の脚の速さを活かして逃げ切り勝ちです。
母系をみると祖母のパーリーシェルズは仏国GⅠヴェルメイユ賞の勝ち馬で、近親には芝の活躍馬がズラッと並んでいます。父Kendargent(ケンダルジャン)は現役時代はGⅢで2着が最高でしたが種牡馬となると仏国でリーディング争いをするなど活躍しています。

血統だけ見るといかにも欧州血統なのですが、良いスピードがありそうです。
控えた時の競馬内容を見て再考してみたい一頭です。

中山6R メイクデビュー中山(牝馬限定)・ダート1,200m・1:13.4

アステルカーラ

牝馬(8番人気)
父:カレンブラックヒル
母:サニーヘイロー
母父:キングヘイロー
生産牧場:丸村村下ファーム(浦河町)
所属:岩戸孝樹厩舎(美浦)
鞍上:木幡育也騎手

覚悟を決めて先手を奪い、そのまま押し切りました。
母系を見ていくと近親にダービー馬サニーブライアン、ダービー2着馬サニースワロー、伯父に福島記念を勝ったサニーサンデーが並ぶ一族。
父カレンブラックヒルという事を考えれば、芝ダート問わずマイルくらいまでは守備範囲に入りそうです。
最後の直線で粘り腰を見せたことを踏まえても、現状はこの様なレースプランが合っているのではないでしょうか。

阪神5R メイクデビュー阪神・芝1,600m・1:36.7

エイシンピクセル

牝馬(5番人気)
父:エピファネイア
母:エーシンエポナ
母父:Curlin
生産牧場:栄進牧場(浦河町)
所属:小崎憲厩舎(栗東)
鞍上:和田竜二騎手

非常に良い脚を長く使い、最後は凌ぎきりました。
母エーシンエポナは芝ダート問わず現役生活を送り3勝をあげています。
今日は直線を向いた段階で4番手を追走し、馬込みをしっかりと割る新馬戦としては十分すぎる内容でした。
現状はこれくらいの距離が向いているように見えますし、これからの成長に期待です。

阪神6R メイクデビュー阪神・ダート1,800m・1:55.1

イナズマテーラー

牡馬(6番人気)
父:アドマイヤマックス
母:プリンシプルレディ
母父:アグネスデジタル
生産牧場:大北牧場(浦河町)
所属:飯田雄三厩舎(栗東)
鞍上:松山弘平騎手

前半1,000mを63.7秒で通過するスローペースとなりましたが、しっかりと2番手につけ最後は凌ぎきりました。
父アドマイヤマックス×母父アグネスデジタルの組み合わせはJRAでは目立っていませんが、レベルの高い南関東でサンダーマックスが3,000万円近く、ウインプリンツが1,500万円近く稼ぎ出しています。
今日は前に行った4頭が後続を大差で離すなかで、上がり1番時計タイで勝ち上がりました。
次走以降もダートのマイルから1,800mあたりの条件で、覚えておきたい存在です。

12月6日(日)

中山5R メイクデビュー中山・芝2,000m・2:04.9

アオイショー

牡馬(3番人気)
父:ロードカナロア
母:スイチョウカ
母父:シンボリクリスエス
生産牧場:中村雅明さん(浦河町)
所属:中館英二厩舎(美浦)
鞍上:石橋脩騎手

タイム以上に強い勝ち方をしました。この走りが出来るならば、上のクラスでも戦えるでしょう。
父ロードカナロア×母父シンボリクリスエスの組み合わせは、出走17頭中JRAでの勝ち上がりが8頭に留まっていますが、レッドガランやダノンスプレンダーなどオープンクラスで戦える素材も出ています。

今日は3コーナー辺りからぐんぐん前に迫る勢いで加速し、最後もスパッと切れました。
ややゲートの出が悪いようにも感じた面はありましたが、道中の走りは一目置ける存在でした。
クラシックの舞台に立っていても何ら不思議無い逸材でしょう。

中山6R メイクデビュー中山・ダート1,800m・1:57.4

スカイナイル

牝馬(3番人気)
父:Pioneerof the Nile
母:Joyful Victory
母父:Tapit
生産牧場:米国産
所属:松浦充徳厩舎(栗東)
鞍上:石橋脩騎手

今日は才能だけで勝ち切ったと言って良いでしょう。
1,000m通過が66.7秒という超スローペースのなか、あえて先頭にいかずレースを教え込む徹底ぶり。
それでいて勝ち上がるのですから、確かな力があります。
母Joyful Victoryは加国生産の米国7勝馬です。ゼニヤッタやアゼリが勝ち上がったGⅠサンタマルガリータSの優勝馬でもあります。また、父Pioneerof the Nile(パイオニアオブザナイル)はサンタアニアダービーの勝ち馬です。
今後、牝馬のダート重賞戦線で楽しみな存在になり得る素質を感じます。

阪神5R メイクデビュー阪神・芝2,000m・2:02.9(同着)

ロードプレジール

牡馬(2番人気)
父:キングカメハメハ
母:キャトルフィール
母父:ディープインパクト
生産牧場:ケイアイファーム(新ひだか町)
所属:中内田充正厩舎(栗東)
鞍上:岩田望来騎手

2016年10月1日阪神5R以来となる、新馬戦の同着です。
まずはロードプレジール。
祖母はレディアルバローザ、キャトルフィーユ、エンジェルフェイスと3頭もの重賞馬を誕生させた名牝ワンフォーローズです。
父キングカメハメハ×母父ディープインパクトの配合からは現在ブラヴァスが活躍しています。
今日は絶好の位置でレースを進め、直線では最後までしぶとく伸び切り届ききりました。
今回使った事で次走はますます良くなるでしょう。

テーオーラファエロ

牡馬(5番人気)
父:ゴールドシップ
母:ハッシュバンバン
母父:Kaldoun
生産牧場:社台ファーム(千歳市)
所属:須貝尚介厩舎(栗東)
鞍上:浜中俊騎手

そして先行し粘り切ったテーオーラファエロです。
こちらは父ゴールドシップに母父が仏国のKaldoun(カルドゥン)という配合。カルドゥンは2度の2歳リィデーングサイヤーを獲得した経歴があります。
今日は新馬戦としては非常に良く走れていましたし、距離は伸びても面白そうです。

阪神6R メイクデビュー阪神・ダート1,400m・1:26.8

ワキノクイーン

牝馬(4番人気)
父:トランセンド
母:トウケイスペシャル
母父:スペシャルウィーク
生産牧場:落合一巳さん(新ひだか町)
所属:宮本博厩舎(栗東)
鞍上:団野大成騎手

全兄に続いて、新馬勝ちを果たしました。
レースはしっかりと道中で2番手をキープ。直線ではしっかりとした走りで4馬身抜けきりました。
今日は2kg減の団野騎手との呼吸が合っていたのでしょう。次走以降でどの様な走りをするかで再考したい一頭です。

中京5R メイクデビュー中京・芝1,400m・1:20.9

ヤマニンルリュール

牝馬(2番人気)
父:ヴィクトワールピサ
母:ヤマニンプチフール
母父:フレンチデピュティ
生産牧場:錦岡牧場(新冠町)
所属:木原一良厩舎(栗東)
鞍上:武豊騎手

2歳コースレコード更新で快勝です。
父ヴィクトワールピサ×母父フレンチデピュティの組み合わせはダート路線に向く馬が多いのですが、この馬は芝で良い走りを披露しました。
スタートの出や4コーナーでの口向きなど、若さが見られるところが多かった中で、最後の切れ味は見どころがありました。
現状としてはマイルまでが良さそうです。次走でどの様な走りをするか楽しみな1頭です。

写真:かぼす

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