「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

7月18日(土)

阪神5R メイクデビュー阪神・芝1,400m・1:24.6

ヴェールクレール

牝馬(1番人気)
父:リオンディーズ
母:ウルド
母父:ハービンジャー
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:高橋亮厩舎(栗東)
鞍上:福永祐一騎手

道中はちゃんと馬群で折り合い、直線に向くとしっかりと末脚をつかったヴェールクレールが新馬勝ちです。
着差以上に強い勝ち方でしたし、血統表を遡れば母ウルド~祖母ヴェルザンディ~曾祖母ウインドインハーヘアと続く良血馬。父は現役時代マイルで実績を残したリオンディーズですが、距離の幅はありそうですし、次走が楽しみな存在です。

「今週の新馬」での「パワーの要る阪神向き」というコメント通りの走りを披露してくれました。次走も阪神ならば、注目したい一頭です。

阪神6R メイクデビュー阪神(牝馬限定)・芝1,200m・1:11.7

リリアンフェルス

牝馬(4番人気)
父:ダイワメジャー
母:ユールフェスト
母父:More Than Ready
生産牧場:社台コーポレーション白老ファーム(白老町)
所属:安田翔伍厩舎(栗東)
鞍上:北村友一騎手

高いスタートセンスを見せたリリアンフェルスが、そのまま逃げ切り勝ちをおさめました。
スタートまでは非常に落ち着いた様子でしたが、初戦という事もあるのかレースではまだまだ固い面も見受けられました。母父のMore Than Ready(モアザンレディー)はフサイチペガサスが制したケンタッキーダービーの4着馬。米国、豪国で何頭も活躍馬を輩出していて、今後も短距離路線で活躍が見込める血統背景になっています。

福島5R メイクデビュー福島・芝1,800m・1:53.2

アオイゴールド

牝馬(10番人気)
父:ゴールドシップ
母:ボンビバン
母父:Red Ransam
生産牧場:市川ファーム(浦河町)
所属:和田雄二厩舎(美浦)
鞍上:川又賢治騎手

道中の位置取りが難しい競馬になりましたが、豪快にアオイゴールドが抜け出し新馬勝ちです。
土曜日の福島の馬場は重馬場や荒れ芝の適性が大きく左右する状態でしたが、馬場状態を一切気にする事のない勝ち方でした。今回は川又騎手が向こう正面で一気に先団に取り付くファインプレーがありましたが、函館や札幌で出走の際には特に注目したい走りです。

福島6R メイクデビュー福島・ダート1,150m・1:09.3

キモンブラウン

牝馬(12番人気)
父:アジアエクスプレス
母:ゲイルプリムラ
母父:フレンチデピュティ
生産牧場:ヤマタケ牧場(新冠町)
所属:手塚貴久厩舎(美浦)
鞍上:嶋田純次騎手

スタートが早く、先手を奪って一気の逃げ切りです。前4頭による、俗にいう「行った行った」の典型的なレースになりましたが、この逃げ切り勝ちは決してフロックでは無いように見えます。
道中、常に後ろをマークされ続ける我慢を強いられる競馬になりながら、最後までしっかりと走り切りました。タイム的には、最終レースで行われた同条件の3歳1勝クラスでも入着レベルです。次走も恐らくダート戦になるかと思いますが、次走も注目したい一頭です。

函館5R メイクデビュー函館・ダート1,000m・0:59.9

アルナージ

牝馬(3番人気)
父:ダノンレジェンド
母:フォルクスオーパー
母父:テイエムオペラオー
生産牧場:宮内牧場(浦河町)
所属:昆貢厩舎(栗東)
鞍上:藤岡佑介騎手

父ダノンレジェンドへ、JRA初勝利をプレゼントです。現状のイメージとしては、サウスヴィグラスと似たようなタイプといったところでしょうか。
豊富なスピードを武器に、危なげのない勝ち方を披露してくれました。タイム的にも及第点ですし、次走以降もダートの短距離戦では押さえておきたい一頭です。

7月19日(日)

阪神5R メイクデビュー阪神・芝2,000m・2:04.1

ラーゴム

牡馬(2番人気)
父:オルフェーヴル
母:シュガーショック
母父:Candy Ride
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:斉藤崇史厩舎(栗東)
鞍上:北村友一騎手

「3強対決」となり、4着以下は大差のレースとなった芝2000m戦を、ラーゴムが制しました。直線ではフラつきが見られましたが、今日は能力・素質で差し切った印象です。
母父のCandy Rideは2017年の北米種牡馬リーディングで、日本でもおなじみのUnbridled's Songに次ぐ2位の成績をおさめた活躍種牡馬。代表馬は2018年ペガサスワールドカップ、2017年ブリーダーズカップ・クラシックなどGⅠ勝ちを複数おさめているガンランナーで、距離的にも2,400mまでは十分に対応可能でしょう。

福島5R メイクデビュー福島(牝馬限定)・芝1,800m・1:52.1

オレンジフィズ

牝馬(3番人気)
父:エピファネイア
母:シャンボールフィズ
母父:キングカメハメハ
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:木村哲也厩舎(美浦)
鞍上:北村宏司騎手

またまた「サンデーサイレンスの血量」馬の勝ち上がりです。父×母父の代表馬は無敗の牝馬二冠馬デアリングタクトになります。
今日は北村騎手が馬場状態も考慮し慎重にコースを選ぶレースぶりでしたが、ラストにしっかりとキレる脚を披露して突き放してくれましたので、後ろからのレースも問題はないでしょう。次走、良馬場での走りがどのようなものになるか、注目です。

福島6R メイクデビュー福島・芝1,200m・1:10.9

オールアットワンス

牝馬(1番人気)
父:マクフィ
母:シュプリームギフト
母父:ディープインパクト
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:中館英二厩舎(美浦)
鞍上:丸山元気騎手

父マクフィの産駒としてはまだ線が細く映りますが、しっかりと新馬勝ちを果たしてくれました。
母シュプリームギフトはサンデーレーシングから募集され、25戦5勝で重賞戦線でも活躍した馬でした。現状としては母父のディープインパクトの血が強く出ているように見えますが、成長した際に父マクフィの筋肉隆々の馬体が融合されれば、母の様に重賞戦線での活躍も期待できるのでは、と感じる事のできる新馬戦の走りでした。

函館5R メイクデビュー函館・芝1,800m・1:51.0

ピンクカメハメハ

牡馬(3番人気)
父:リオンディーズ
母:タバサトウショウ
母父:ダンシングブレーヴ
生産牧場:畠山牧場(新ひだか町)
所属:森秀行厩舎(栗東)
鞍上:武豊騎手

名繁殖牝馬タバサトウショウの25歳の時の産駒ですから、この新馬勝ちには驚くばかりです。
レース内容も、後続に一度は並びかけられましたが、そこをしっかりと振り切っての快勝でしたし、距離ももう少し伸びても何ら不思議はないでしょう。母の産駒からは芝のGⅠ馬スイープトウショウ、ダートの重賞戦線で活躍したトウショウフリークなどがでています。

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