いよいよ本格的な3歳戦線が始動する時期が訪れた。土曜日には3歳スプリント戦、マーガレットステークスが開催。スプリント戦線からマイル戦線までの頂点を目指す11頭が集った。例年と違い3週目の開催となる今年はどんな展開があるだろうか。
レース概況
少頭数となった今年のマーガレットステークス。オープン特別や1勝クラスで実績をもつ馬に人気が集まり、1番人気のマイネルジェロディを始め5頭が単勝一桁台となるなど混戦模様を呈した。
向こう正面でゲートオープン。
各馬まずまずの飛び出しで先行争いへと移る。まずは1勝クラスからの連勝を狙うリメスが先頭に立った。続けてマイネルジェロディやエムオーシャトルが追走。この3頭がダッシュ良く抜け出す形で先行隊列を形成した。中団はスーパーウーパーやフォドラが追走し、以降もややばらけた状態でレースが進む。
迎えた直線の攻防。
逃げたリメスとマイネルジェロディが競り合う展開になる。しかし残り200mを過ぎた時点で様相は一変。一気に後続勢が前へと迫っていった。
最内からオールアットワンス、馬群の中からはフォドラが差し脚を伸ばす。そして大外からは後続各馬が一気に追い込み、各馬広がってゴール板に飛び込んだ。混戦の中最後にひと伸びを見せたのは何と、道中では最後方に居たアスコルターレであった。
記録した上がりタイムは2番手の馬に0.5秒差をつける33秒7。
3歳オープンで、圧巻のレースを披露した。
各馬短評
1着 アスコルターレ (北村友一騎手 2人気)
ハイペースの流れも向いた形となったが、最後方からの豪脚披露となった。
スタートで後手を踏んでしまい、道中は最後方の追走。隊列にも少し離れた最後方となったが、直線は進路を外に持ち出して追い込みを見せた。馬場の真ん中から追い込んでの1着だが、坂を苦にせず自身最速の上がりとなった。
スタートで課題を見せたが、新たな強みを見せた3勝目であった。
2着 ロングトレーン (団野大成騎手 3人気)
こちらも後方からの追い込みで2着へと飛び込んだ。道中はアスコルターレより一つポジション前でレースを進めた。
直線で大外に進路を求めて追い込みを見せたが、アスコルターレには及ばずの2着となった。
それでも上がりはメンバー2番手。前走1勝クラスを勝利しての昇級戦だったが、オープンクラスでも十分楽しめる能力を見せた。
3着 フォドラ (西村淳也騎手 6人気)
先行勢ながら馬群を縫って迫るなど、力強さを見せた。
道中は4番手辺りを追走。先団からは離れつつ、それをマークする形でレースを進めた。
直線入り口では一旦位置を下げたが、そこからはもう一度伸び返して前へと迫った。馬群を縫って前へと迫り、3着入線となったが、その追い込みは迫力を感じるものだった。今後も期待できる1頭として注目したい。
総評
ハイペースとなったマーガレットステークスは、アスコルターレの劇的な追い込みで幕を閉じた。
パワーのいる阪神の馬場で33秒台の上がりを記録したのはアスコルターレの成長分ではなかろうか。混とんとする3歳短距離戦線に風穴を開けるべく、新生アスコルターレの戦いは続く。