[新馬戦振り返り]メイクデビュー勝ち馬紹介 2024/7/13,14

「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

7月13日(土)

小倉5R メイクデビュー小倉(牝馬限定)・芝1,800m・1:51.0

マジカルフェアリー

牝馬(4番人気)
父:サートゥルナーリア
母:マニクール
母父:ヘニーヒューズ
生産牧場:千代田牧場(新ひだか町)
所属:寺島良厩舎(栗東)
鞍上:和田竜二騎手

鋭い瞬発力を見せ、見事新馬勝ちを果たしました。
父サートゥルナーリア産駒は3頭目の新馬勝ちです。

最初の1,000mは1:03.5というスローペースのなか5番手で進み、4コーナーカーブで一気にスピードにのると、
直線では1頭違う瞬発力で差し切りました。

半兄センチュリボンド(父:キズナ)は2歳時に芝の2,000m戦で連勝し、ホープフルSで4番人気に支持された経験があります。
牝系を見るとダート路線にも適性が見出せるようにも思えますので、次走以降での馬体の成長にも注目しておきたい1頭です。

福島5R メイクデビュー福島・芝1,800m・1:51.7

ニシノルプ

牡馬(3番人気)
父:グレーターロンドン
母:サヤカチャン
母父:リーチザクラウン
生産牧場:棚川祐志さん(新ひだか町)
所属:武市康男厩舎(美浦)
鞍上:津村明秀騎手

終始先頭を譲らず逃げ切り勝ちです。

スタート後の先頭争いではコーナーワークをうまく利用しスッと先手を奪い、最初の1,000mを1:03.7とペースを落とすことにも成功。
4コーナーもしっかりと回れており、小回りコースへの適応能力の良さを感じました。
2着馬には迫られましたが、3着以下には4馬身差をつけていますし、今日は完勝と言って良いでしょう。

母サヤカチャンは2017年アルテミスSの2着馬で3歳クラシック路線にも挑戦。古馬になってからは距離を短縮していたことを考えると、ニシノルプもマイルくらいがちょうど良いかもしれません。

福島6R メイクデビュー福島・芝1,200m・1:10.5

キタノクニカラ

牝馬(5番人気)
父:ダノンバラード
母:キタノリツメイ
母父:アイルハヴアナザー
生産牧場:ミルファーム(浦河町)
所属:小島茂之厩舎(美浦)
鞍上:杉原誠人騎手

直線外目から一気に抜け出し新馬勝ちをおさめました。

道中は先団を見る形で5番手を追走し、直線では杉原騎手の仕掛けに対ししっかり反応をしてくれていました。
道中のうながし方や追い出しの際の走りを見ると距離はもう少しあった方が良いかな、と感じました。

全姉は2022年新潟2歳S、2023年フェアリーSの重賞2勝をあげているキタウイング。
早いうちから動ける血統という事を考えると次走でも注目しておきたい存在です。

7月14日(日)

函館5R メイクデビュー函館・芝1,800m・1:51.7

アスクシュタイン

牡馬(2番人気)
父:ドゥラメンテ
母:ヴィクトリアズワイルドキャット
母父:Bellamy Road
生産牧場:高昭牧場(浦河町)
所属:藤原英昭厩舎(栗東)
鞍上:北村友一騎手

終始先頭を譲らず逃げ切り勝ちをおさめました。

スタートからの1,000mを1:04.7とスローペースにはなりましたが、道中では他馬に競りかけられるなど、単調なレースでは無かったと思います。
先手を奪った時や道中で若さを見せる点も多かったので、その点が改善されれば伸びしろも十分でしょう。
ラスト200mからスピードにのってからは安心して見ていられました。

母ヴィクトリアズワイルドキャットは北米で重賞を含む3勝をあげ、ダート1ハロンのGⅠエイコーンSの4着などの成績をあげています。
今日の走りからは父ドゥラメンテの方が強く出ていると思いますので、当面は芝でのレースで注目をしておきたいです。

福島5R メイクデビュー福島(牝馬限定)・芝1,800m・1:50.4

ホウオウガイア

牝馬(2番人気)
父:シルバーステート
母:センティナリー
母父:フレンチデピュティ
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:大竹正博厩舎(美浦)
鞍上:丸田恭介騎手

後続に3馬身差をつける快勝です。

道中は中団に構え、3コーナーから徐々に進出し、4コーナーでの加速力には目を見張るものがありました。
また、直線で抜け出してからも馬場の良い所をしっかり選んで伸びてきました。
もう少し広い競馬場でしたら、より適性が活きてくるのではないかと思わせてくれる走りでした。

母は芝2,000mの新馬戦を快勝。産駒は全馬JRAで連対実績があり、半兄アレグロブリランテ(父:ディープブリランテ)は今年のスプリングSで2着など活躍をしています。
桜花賞、オークスどちらに適性がありそうかは、次走の走りで再考したい1頭です。

福島6R メイクデビュー福島・ダート1,150m・1:11.6

ケイアイマハナ

牡馬(1番人気)
父:ダノンレジェンド
母:ケイアイデイジー
母父:クロフネ
生産牧場:新冠橋本牧場(新冠町)
所属:村山明厩舎(栗東)
鞍上:戸崎圭太騎手

着差以上に余裕のある勝ち方でした。

スタート後、先団を見る形になり3コーナーで3番手に進出。直線を向いてからは一完歩ずつ差を詰めて、最後は余裕をもって差し切っています。
今日は道中もいかにも新馬らしい走りとなっており、一度使われたことで次走以降の上積みも十分でしょう。

母ケイアイデイジーはダート1,200m戦でデビュー勝ちをおさめると2010年の葵S(当時オープン)を制覇。その後もオープン戦で好走を続けます。
繁殖に上がってからはなかなか産駒に恵まれませんでしたが、競馬場でデビューした3頭中2頭が新馬勝ち。ケイアイマハナも続いていくれました。

小倉5R メイクデビュー小倉・芝2,000m・2:07.1

トップオンザヒル

牡馬(7番人気)
父:エピファネイア
母:シンボリティアラ
母父:スクリーンヒーロー
生産牧場:高瀬牧場(新冠町)
所属:岡田稲男厩舎(栗東)
鞍上:田口貫太騎手

課題も多く見つかりましたが、タフな馬場のなかで粘り切りました。

道中でかなり遅いペースという事もあり、他馬に並ばれるタイミングもありましたが、冷静に先手を奪い返しました。
直線ではヨレてしまう場面が見受けられ、ムチが入ってからより顕著に見受けられたので、次走以降の走りで評価は再考したいと思います。

父エピファネイア×母父スクリーンヒーローの配合は意外なことにこれまでデビュー馬がおらず本馬が初。
距離は2,000m前後が現状は良いと思います。

小倉6R メイクデビュー小倉・芝1,200m・1:11.3

ラブアイミー

牝馬(5番人気)
父:サンダースノー
母:ラブカンプー
母父:ショウナンカンプ
生産牧場:奥山ファーム(日高町)
所属:森田直行厩舎(栗東)
鞍上:松山弘平騎手

ラスト200mでグイっともうひと伸びし、見事新馬勝ちです。

母は2020年のCBC賞の勝ち馬で2018年スプリンターズSにて2着など短距離重賞で活躍したラブカンプー。
父はドバイワールドカップ連覇などを達成したサンダースノーで、産駒はJRAでの芝のレースは初勝利になりました。

好スタートから無理に逃げることなく2番手につけ、3コーナーからは軽い仕掛けで一気に先頭へ躍り出ます。
直線で後続に迫られそうになってからもしっかり反応して伸び切っていたのには好印象です。
今日は馬場コンディションが悪い中のレースになりましたので、良馬場での走りも是非見てみたいと思わせてくれるレースでした。

写真:@gomashiophoto

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