国際招待レースであるジャパンカップの存在意義が問われている。好走は13年前のウィジャボード(3着、勝ち馬はディープインパクト)が最後であり、今年はついに海外からの出走馬が途絶えてしまった。 やや暗くなる話題の一方で、今年はジョッキーの国際色がより豊かだった。 英国の名門ジョン・ゴスデン厩舎の主戦騎手を務めるランフランコ...
レース回顧の記事一覧
マイルは競馬の基礎の中の基礎、根幹といっていい。 スピードとその持続性、騎手とのコンタクト、折り合いと呼吸、緩急に合わせたギアチェンジと、要求されるものはすべての競馬に通じる。 唯一、マイルだけが「マイラー」と単一距離でカテゴライズされる(スプリンターは1200mとは限らない)。 2019年に入ってから11月までの芝マ...
2017年、府中牝馬Sを逃げ切って迎えた4歳。本番は番手から上手な競馬。ミッキークイーン姉さんの急襲はしのぐも、年下のモズカッチャンにクビ差敗退の2着。 2018年、ドバイ遠征など牡馬に混じって戦い力をつけた5歳。本番では逃げてマイペース。前年敗れたモズカッチャンにリベンジを果たすも、モレイラ騎手を味方につけた年下のリ...
新しい時代、令和の幕が開いた。 希望にあふれる時代の始まりは険しい自然の脅威にぶつかった。観測史上例を見ない巨大な台風、複雑な気象要件が揃ったことで大地を打ちつけた大雨。川が狂い、山が泣き崩れ、人々は日常と安らぎを奪われる。 令和とは未知なる世界。我々は前例踏襲を捨て、新世界を生きることとなった。 これは競馬の世界もま...
昭和63年第49回菊花賞。 抽選対象だったスーパークリークは複数の出走回避馬によって出走枠を与えられた。 背中にはデビュー2年目19歳の武豊騎手。 タケクニさんのセガレは4角で空いたインにスーパークリークを潜りこませ、同じく抽選対象だった2着ガクエンツービートに5馬身も差をつけて快勝した。 平成8年第57回菊花賞。 日...
コスモス、りんどう、百日草に金木犀、そして、彼岸花、サフラン、秋明菊。 秋に咲く花には品を感じさせるものが多く、いずれ訪れるであろう冬を前にした寂寥を美しさで紛らわせてくれる。 希望に満ちた季節が春ならば、秋はどんな季節なのだろう。 絶頂の夏を終え、秋は希望と絶頂の終着地。一年の大団円であろうか。 2019年牝馬クラシ...
競馬の秋を告げる毎日王冠。 ウオッカが2年連続2着、その2年目にウオッカを負かしたのはカンパニーだった。 カンパニーはその後、天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップと3連勝。 8歳にして覚醒し、競馬ファンをあっと驚かせてみせた。 タフな古豪だからこそ走り切れたであろうこのローテーションは、最近あまり見かけない。 東京芝...
23年前、1頭の牝馬とひとりの調教師が懸命に生死をかけて戦った。 調教中の事故で負った骨折は予想以上に重傷だった。 獣医が厳しい判断を下すも、なんとか命を助けて欲しいと調教師は食い下がった。 サラブレットが脚を痛めた場合、たとえ手術が成功したとしても、その後に厳しい状況が続くのは周知の通りだ。 24時間予断を許さない状...
芝マイル戦の日本レコード1分30秒5は今春東京ヴィクトリアマイルでノームコアが記録した。 新潟競馬場の芝マイルのレコードはドナウブルーが関屋記念で作った1分31秒5。 中山競馬場では京成杯AHで1分30秒7。 高速化が進んだいま、1分32秒台は条件戦でも記録され、31秒から30秒の時代になった。 ところが、中京競馬場の...
大混戦とは毎年使われる函館記念の慣用句のようなものだが、今年もやはり大混戦。前走重賞で3着以内だったのは鳴尾記念3着のステイフーリッシュのみ。1、2着のほかに9頭が参戦する巴賞組だが、そのレースは13番人気スズカデヴィアスが勝ち、波乱決着。そして、函館記念ではスズカデヴィアスではなく、巴賞で2番人気9着敗退のマイスタイ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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[重賞回顧]”バド”の雪辱を、”スタニング”が晴らす見事な勝利~2024年・エリザベス女王杯~
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[重賞回顧]いざ、逆襲のとき。武豊騎手とドウデュースが感動の後方一気!~2024年・天皇賞秋~
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[重賞回顧]夏を越して走りが洗練されたアーバンシックが菊の大輪を戴冠!~2024年・菊花賞~
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[重賞回顧]古馬相手でも適距離では負けられない! 混戦を断った3歳馬シックスペンスが、秋初戦を快勝~2024年・毎日王冠~