[オークス]今も駆ける スター"ウマ娘"の血を引く者たち〜日曜重賞編〜

巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。

実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。

そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。

今日はオークスの出走馬の中から注目馬を5頭紹介してみたいと思います。

スターズオンアース

桜花賞馬スターズオンアースは父がドゥラメンテ。ドゥラメンテは祖母にエアグルーヴがいます。

桜花賞の時はスターズオンアースを「桜花賞制覇は悲願の血統」と紹介しました。スターズオンアースの祖母アドマイヤグルーヴ、そのアドマイヤグルーヴの祖母ダイナカールは桜花賞3着で、アドマイヤグルーヴの母エアグルーヴは熱発のため出走すら叶いませんでした。また、スターズオンアースのおばにあたるソウルスターリングも桜花賞3着であり、今年の桜花賞勝利は父方、母方の血両方の念願がかなったものと言えるでしょう。

しかし、オークスに目を転じるとこの血統は「オークスに強い血統」と言えるでしょう。

4代母のダイナカールは、1983年のオークスで1着から5着までの着差が「ハナ、アタマ、ハナ、アタマ」差と言うG1史上でも稀有な大接戦を制しオークスを制すと、その4番目の子供であるエアグルーヴが桜花賞回避の無念を晴らすような鋭い走りで桜花賞馬ファイトガリバーの追撃を振り切り優勝。見事に「オークス親子制覇」を果たしました。

おばのソウルスターリングも桜花賞で初めての敗戦を味わいましたが、続くオークスで2番手から早めに抜け出す強気の競馬で見事巻き返しに成功し、オークスを制覇。父がヨーロッパのマイル王フランケルと言う事もあり、距離を心配する声もありましたが、その不安を見事に吹き飛ばす快勝でした。

父系、母系合わせてオークスを3勝しているこの血統に注目してみるのも良いでしょう。

サークルオブライフ

昨年の阪神ジュベナイルフィリーズを制したサークルオブライフ。父はこの記事でもたびたび登場するエピファネイアで、シンボリクリスエス、スペシャルウィーク、マルゼンスキーの血を継いでいます。

スペシャルウィークはこれまでに2頭のオークス馬を輩出しています。そのうちの1頭がエピファネイアの父でもあるシーザリオです。

シーザリオと同じ世代の牝馬はラインクラフト、エアメサイア、デアリングハート、ディアデラノビアなどタレントが揃った世代で非常にレベルの高い世代でした。シーザリオも無敗で迎えた桜花賞でラインクラフトに敗れており、オークスはどうしても落とせない一戦でした。

桜花賞馬ラインクラフトが距離適性を理由にNHKマイルカップに向かったことで、シーザリオは単勝オッズ1.5倍の高い支持を受けます。しかし、オークスでは直線入り口でやや前が詰まったことで仕掛けが遅れ、ゴール直前までエアメサイア、ディアデラノビアに先を行かれる苦しい展開でした。しかし、残り200mからさらに力強い末脚でグンと伸びてその2頭を飲み込み、見事オークス制覇を果たします。

シーザリオの凄いところはこの点だけはありません。返す刀で遠征したアメリカンオークスで4馬身差の圧勝を飾り、日米のオークス制覇を成し遂げることになります。この際現地の実況で「ジャパニーズスーパースター」と呼ばれたその強さはアメリカの競馬ファンの心にも刻まれたことでしょう。

また、繁殖に上がってからもエピファネイアをはじめ、サートゥルナーリア、リオンディーズと3頭のG1ホースを送り出し競走馬としてだけでなく、繁殖牝馬としても日本競馬史に名を残す名牝となりました。

このサークルオブライフもまた、オークスに相性の良い血統と言えるでしょう。

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