[今週の競馬]祝日の月曜日を含む3日間開催!東京、京都で3つの重賞が開催!

時候は「秋分」から「寒露」に移り変わるころ。「寒露」は朝晩が少しずつ冷え込むようになり、草花に冷たい露が見えはじめるころで、秋の深まりを感じるころとされる。

今週末、中央競馬は10月12日(月)の祝日を含めた3日間開催。先週から開催中の東京と京都で開催となる。

土曜日には東京でサウジアラビアロイヤルC、日曜日は東京でアイルランドT、そして月曜日の京都ではスワンSと秋競馬を盛り上げる3つの重賞が開催される。

また、これら3日間はすべて「フリーパスの日」で、東京、京都ともに入場無料となる。行楽日和、競馬観戦日和の週末を楽しみにしたい。

○サウジアラビアロイヤルカップ 2歳マイラーたちの試金石  

サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)
土曜東京11R 15:45発走
芝1600m(左)サラ系2歳 オープン 馬齢
本賞金 1着3600 2着1400 3着900 4着540 5着360(万円)

■サウジアラビアロイヤルカップの歴史と位置付け

2014年に2歳マイル路線の拡充を目的として新設された、「いちょうステークス」を起源とする重賞競走。翌15年に日本とサウジアラビア王国の外交関係樹立60周年を記念して現行のレース名に改称となった。

地力の問われる東京芝1600mの条件で開催されており、2歳マイル戦線を占う重要な一戦として位置づけられている。過去には多くの名馬たちが制しており、17年のダノンプレミアムと19年のサリオスは、このレースを勝ったあとGⅠ朝日杯FSを制している。また18年の覇者グランアレグリアは、マイルCS連覇を含むGⅠ6勝を挙げる活躍を見せた。

■昨年はエコロアルバが豪脚で差し切る

8頭立てとなったレースは、2番人気のエコロアルバと坂井瑠星騎手が制して重賞初勝利を挙げた。

そのエコロアルバはスタートで後手を踏むと、道中は馬群から離れた最後方から追走。レースはマーゴットブローが逃げ、1番人気のゾロアストロと3番人気のチュウワカーネギーは後方から進める展開に。

直線を向いてもまだエコロアルバは後方のポジションに位置していたが、残り300mを切ったあたりから加速し、一気に全馬を差し切った。1.1/2馬身差2着に7番人気のガリレア、さらにクビ差3着にゾロアストロが入った。

勝ったエコロアルバは、7月新潟の新馬戦から連勝で重賞初勝利を飾った。新馬戦ではR.キング騎手が手綱を取っていたが、この日は乗り替わった坂井騎手が、その末脚を引き出した。同馬を管理していた田村康仁調教師は今年6月に逝去されたが、この勝利は田村師にとってJRA重賞通算15勝目だった。

■サウジアラビアロイヤルカップ(2026年)の出走予定馬

6月東京の新馬戦を勝ったデミアンが登録。注目を集めるフライトライン産駒で、同産駒のショウナンガレオンが先日の札幌2歳Sを圧勝している。札幌に続いて、府中でもフライトライン産駒が旋風を巻き起こすか。

同じく6月東京の新馬戦を勝って挑む、フィリオソラーレ。そのデビュー戦では好位追走から、上がり33.3秒の強烈な決め手を披露している。秋の府中で、さらに成長した姿を見せるか。

アゴルディーノは、前走札幌のコスモス賞で2着。新馬戦から600mの距離延長だったが、スムーズに好位で折り合っており、レースセンスの高さをうかがわせる。府中のマイルで真価が問われる一戦となる。

サトノハクマイは9月中山のマイル戦で新馬勝ち。難しい馬場コンディションのなか、外目の枠から番手追走で抜け出す強い勝ち方だった。新馬戦に続いての連勝で重賞制覇を狙う。

その他にも、4代母が名牝エアグルーヴのグルーヴェンス、新種牡馬エフフォーリア産駒のベルウッドディープといった、期待の2歳馬たちがエントリーしている。

○アイルランドトロフィー エリザベス女王杯に向けた前哨戦

アイルランドトロフィー(GⅡ)
日曜東京11R 15:45発走
芝1800m(左)サラ系3歳以上 牝馬 オープン 別定
本賞金 1着5500 2着2200 3着1400 4着830 5着550(万円)

■アイルランドトロフィーの歴史と位置付け

1953年に創設された「東京牝馬特別」を嚆矢とする競走で、レース名は92年に「府中牝馬ステークス」、17年に「アイルランドトロフィー府中牝馬ステークス」、25年に「アイルランドトロフィー」へと改称を経てきている。なお回次は、25年の「アイルランドトロフィー」としての開催を第1回としている。

創設当初は東京、芝2000mのハンデ戦として施行されていたが、55年に距離が芝1600mに変更、69年にハンデ戦から別定戦に変更された。

さらに、96年にエリザベス女王杯が古馬に解放されたことにともない、その前哨戦として位置づけられ、距離が1800mに延長となった。14年以降は、本競走の優勝馬にエリザベス女王杯への優先出走権が付与されている。

「府中牝馬S」時代を含めると、過去にはメジロドーベルやクイーンズリングが、本競走の勝利を弾みにエリザベス女王杯を制している。また、トゥザヴィクトリー、ホエールキャプチャ、ディアドラといった名牝たちが本競走を制してきた。

■昨年はラヴァンダが条件戦からの連勝で重賞初勝利

第1回の開催となった「アイルランドトロフィー」を制したのは、4番人気ラヴァンダだった。

ゲートが開くと、2番人気のアドマイヤマツリと武豊騎手が逃げる展開。3番手あたりの好位に3番人気セキトバイースト、中団からは1番人気ボンドガールが追走する。15番枠からのスタートとなったラヴァンダと岩田望来騎手は、ボンドガールを内に見る形で道中を進める。

前半4ハロンが48.9秒とスローで流れたなか、直線に向くとラヴァンダは鋭い末脚を披露し、前を差し切って勝利を挙げた。1/2馬身差2着には6番人気のアンゴラブラックが入り、さらにクビ差3着に5番人気のカナテープが入線した。

勝ったラヴァンダは秋華賞4着など重賞での好走実績があったが、前走の仲秋S(3勝クラス)から連勝で重賞初勝利を決めた。

■アイルランドトロフィー(2026年)の出走予定馬

昨年のオークス馬、カムニャックがエントリー。春は阪神牝馬S、ヴィクトリアマイルでともに2着と、高い水準で安定した走りを見せた。秋の始動戦から注目したい。

セキトバイーストは、6月の府中牝馬Sを逃げ切って連覇を達成した。昨年の本競走はスローペースの決め手勝負が向かなかったか10着となったが、今年はどのような位置取りで進めるのか注目したい。

昨年の勝ち馬、ラヴァンダもエントリー。前走は中京記念で牡馬を相手に重賞2勝目を挙げたが、勢いそのままに連覇なるか。

その他にも、重賞3勝の実績を誇るクイーンズウォーク、今年の小倉牝馬Sを制したジョスランなど、秋の府中に歴戦の牝馬たちがエントリーしている。

○スワンステークス スプリンター、マイラーが激突する短距離重賞

スワンステークス(GⅡ)
月曜京都11R 15:45発走
芝1400m(右・外)サラ系3歳以上 オープン 別定
本賞金 1着5900 2着2400 3着1500 4着890 5着590(万円)

■スワンステークスの歴史と位置付け

番組表での正式名称は「MBS賞スワンステークス」。

1958年に4歳以上のハンデ戦として創設された重賞競走で、創設当初は京都競馬場、芝1800mの条件で春に施行されていた。61年にハンデ戦から別定戦に変更、72年に距離が芝1600mに変更となるなどの変遷を経てきた。

その後、84年のグレード制導入にともなう番組改革において、開催時期を10月に変更したうえで3歳馬にも開放され、芝1400mに変更された。マイルCSに向けた前哨戦として位置づけられ、14年からは1着馬にマイルCSの優先出走権が付与されている。

スプリンターとマイラーが1400mで激突する短距離重賞であり、歴代の勝ち馬にはバンブーメモリー、サクラバクシンオー、タイキシャトル、キンシャサノキセキといった名馬たちが制してきた。

なお、レース名の「スワン」は、英語で白鳥を意味する。23年に改装される以前は、京都競馬場のスタンドの名前(ビッグスワン、グランドスワン)に使用されていたほか、ゴール板も白鳥をモチーフにした形だった。

■昨年はオフトレイルがコースレコードで快勝

フルゲート18頭立てとなった一戦を制したのは、5番人気オフトレイルだった。

1番人気のワールズエンドが逃げて引っ張る展開を、オフトレイルと菅原明良騎手は後方から追走。前半3ハロンが33.5秒と速めのペースになり、前目にポジションを取った馬たちには厳しい展開に。

直線を向くとオフトレイルは馬場の真ん中から力強く末脚を伸ばし、前を差し切って勝利を挙げた。勝ち時計の1分18秒9はコースレコードを更新する好時計だった。

クビ差2着には勝ち馬と同じく後方から脚を伸ばした12番人気のワイドラトゥール、さらに1/2馬身差の3着にはランスオブカオスが入った。ワールズエンドは息を入れることができなかったか、8着となった。

勝ったオフトレイルは、前年のラジオNIKKEI賞以来となる、重賞2勝目を挙げた。また前年のスワンSでも2着に入っており、京都コースでの相性の良さを見せつける形での勝利だった。

■スワンステークス(2026年)の出走予定馬

昨年の勝ち馬、オフトレイルがエントリー。前述の通り、京都コースは全4勝のうち3勝を挙げており好相性。得意の舞台で連覇なるか。

3歳世代から、ダイヤモンドノットが登録。京王杯2歳S、ファルコンSと芝1400mの重賞で2勝を挙げており、得意の距離で古馬に挑む。

昨年の2着馬、ワイドラトゥール。1400m戦は愛知杯勝ちを含む3勝を挙げており、こちらも得意の距離で昨年の雪辱を期す。

昨年の牝馬三冠をにぎわせたエリカエクスプレスが登録。1400m戦は初の出走となるが、距離短縮で最後の粘りが増すか。

その他にも、重賞4勝の実績を誇るウインマーベル、中京記念2着から挑むミニトランザット、春の京王杯スプリングCで3着に入ったマイネルチケットなど、短距離路線をにぎわせるメンバーが登録。淀の1400m戦を制するのは、どの馬になるだろうか。


9月に続いての3日間開催となる、今週末。2歳重賞、牝馬重賞、そして短距離重賞と、楽しみな3つの重賞が開催される。心地よい秋の気候にもなってきており、今週も競馬を楽しみたい。

写真:Horse Memorys、突撃砲、ぼん(@Jordan_Jorvon)、かず、だいゆい、mosan、すずメ

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