[インタビュー]馬産地シンガー、ブルーノ・ユウキさんの原点とは。

みなさんは、いま話題の馬産地シンガー・馬歌クリエイターであるブルーノ・ユウキさんをご存じだろうか?

矢作調教師や元プロ野球選手の三浦大輔さんとの交友もあり、今ではSNSやYouTubeで人気を集めているブルーノさん。1/14には高円寺で単独ライブを予定している同氏に、これまでの道のりについて伺ってきた。その原点に眠る情熱は、一体どのようなものなのだろうか──。

ライオンキングの子役から、シンガーソングライターへ。

3歳のころから劇団に所属していたというブルーノさん。
物心つく前から中学生の入学くらいまで、劇団四季のライオンキングなどミュージカルを中心に活動をしていたという。

「ずっと続けていればよかったのかもしれませんが、途中で、学業・部活が楽しくなって辞めたんです。高校まではサッカーに夢中でした。でも、高校の途中で歌がやりたくなったんです。ところが歌おうと思っても、ライオンキングをやっていた時とは違って背後にバンドがいるわけではなくて、ギターの練習を始めました(笑)」

ブルーノさんは、幼少期の活動について「ステージにあがって一斉にみんなからの注目を集めているのは麻薬に近い」と振り返る。辛いことや厳しいこともあったが、巡り巡ってステージの上に帰ってきたのは、そうした魅力に寄せられた面もあるのだろう。

「実際、当時は鼻につくくらい目立ちたがり屋だったと思いますよ。いまの僕にとっては、嫌いなタイプのいやな10代の若者という感じです。それでも、頑張って歌とギターに取り組んでみようという熱意はありました」

はじめは独学で取り組んでいたギター演奏も、途中からは塾に通って本格的に学び始めた。
塾には"先輩"として小学生なども通っていたが、負けじと努力を続けた。作曲方法だけでなく、大衆に届く音楽とは何かなど、専門的な音楽論を学んだという。

「元々はもらった脚本を読む人生だったのに、作曲というのは全部自分でやる必要があります。脳みその使う部分も全然違う感じで……。"0"→"1"の作業をやるのに、非常に苦労しました。それでも当時は、心から、シンガーソングライターとして紅白に出られると思っていましたね」

高校を卒業してからは音楽の専門学校に進んだブルーノさん。
そしてその後、学校で出会った音楽プロデューサーの音楽事務所でいちスタッフとして働きながら、色々と作曲の仕事も受けるようになっていた。ただ一方で、レコード会社のオーディションに落ち続けたこともあり、次第に作曲方面にシフトしていったという。

「ものまね芸人としても事務所に入っていたり、がむしゃらに頑張っていました。そして3つの草鞋を穿いていた時に、コロナ禍になったんです……」

そうして、ブルーノさんの日々に、大きな変化が起きていく。

競馬にハマったきっかけは、とある2歳重賞だった。

「元々、父親が競馬好きだったんです。父親は、サイレンススズカに魅せられていましたね。僕も競馬場にも連れて行ってもらっていたし、中継も見ていたんですけど、当時はそこまで……という感じでした」

サイレンススズカといえば、1997年にデビューし、翌年の宝塚記念などを制した稀代の名馬。毎日王冠でグラスワンダー・エルコンドルパサーを撃破したレースをはじめ、今でも語り草となっている歴史的な逃げ馬である。しかしブルーノさんの心はそれほど動かなかったのだとか。そんなブルーノさんが競馬の魅力に取りつかれたのは、2015年のことである。

「たまたま見た、ノーブルマーズのデイリー杯2歳Sがきっかけでした。芸名からわかるかもしれませんが、僕はアメリカのアーティストであるブルーノ・マーズの大ファン。だからノーブルマーズという名前を見かけて"こんな馬がいる!? ブルーノマーズじゃん!"と、テンションが上がりました。そして、人気薄で先行して3着に粘ったのも、とても心に刺さりました」

──そうして迎えたコロナ禍。
増えつつあった仕事は、自粛ムードに巻き込まれる形で徐々に減っていった。
ただ、苦しい時期でも何かをやる必要があると、努力を続けた。

「お仕事をもらえるようにサンプルを……と思って、競馬と音楽を掛け合わせた曲をYouTubeにあげることにしたんです。何かそこから縁があれば、と思い……。まず最初に作ったのは、デアリングタクトの曲でした。そこから広尾レースさんに所属している馬など、領域を広げていきました」

YouTubeであげている動画が評価され、今ではライブなど大忙しとなったブルーノさん。
普段は馬産地でワンマンライブを開催するなか、1/14に東京では半年ぶりとなるライブを開催する。経験を積んだ中でのライブに、ファンからは期待の声も集まる。

「半年前よりもパワーアップした状態ですので、期待していてください! 矢作先生にも見つけていただいたことの責任感もありますし、みなさんが楽しめるライブにします。"これからビッグになる僕を、この近さで見られるのは今回が最後かもよ!?"と思っています(笑) ぜひ、お気軽にライブへお越しください!」


ブルーノさんのライブ『第4回 馬歌賞』は、2023年1月14日(土) 18:00スタート。
高円寺 Rinqride(なで厩 別館)で開催だが、WEB配信およびアーカイブもあり、遠方からの応援も可能となっている。現地では2500円+1ドリンク、WEB配信は1000円となっている。

WEB配信の購入はこちらから https://brunoyuuki.base.shop/items/69921156

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