データを知ってこそレースの奥深さを味わえる! - 『全重賞完全データ大辞典』編集・小川隆行さん

競馬とはロマンとギャンブルが共存するエンターテイメント。
今回は、先日発売された『2024年版中央競馬全重賞完全データ大辞典』を編集した小川隆行氏が、競馬の魅力を語ってくれました。若いころから競馬のギャンブル的要素の魅力に取り憑かれてきた 同氏にとって、競馬の魅力とはどこにあるのでしょうか。


競馬には数多くの重賞レースがあり、レースごとに「性格」が異なります。
わかりやすいレースを挙げるのであれば

  • 夏の新潟名物 アイビスサマーダッシュは「外枠がすごく優位」
  • 冬のダート戦 根岸ステークスは「差し&追い込みの宝庫」
  • 3歳日本一決定戦 日本ダービーは10年中8年で「内枠(1~4枠)が連対」

あたりでしょうか。 競馬とは単純に競走馬同士の強さ・速さで決まるものではなく、コースや直線の長さによって傾向が変わるものです。今回、そうした重賞ごとの特徴を、全重賞で「買いデータと消しデータ」を元にわかりやすく記してみました。そういったデータを前提として頭に入れた状態で見るレースは、漠然と眺めるレースよりも引き締まった気持ちで楽しめるのではないでしょうか。実力馬が枠順や脚質の不利を覆すのか、伏兵が有利な条件を味方に実力上位馬を撃破するのか──。スポーツ的側面で楽しむスタンスでも、傾向が頭に入っていることは間違いなく競馬観戦を充実したものにするでしょう。

また、今回の『2024年版中央競馬全重賞完全データ大辞典』では、全レースで「個人的に購入した馬券」を掲載しています。ほとんどはデータを元に買っていますが、データ以外に「購入の理由となったプラスファクター」も、的中やハズレに限らず記しました。悲喜交々な馬券の数々を一緒に眺めていただけたらと思います。

私の場合、馬券は10レース買って9レースはハズレます。ですが、たった1回、高配当を当てるだけで嬉しさが爆発するものです。的中の喜びがあるからこそ、ハズレても競馬をやめられないのです。もちろん全レースで穴馬券は買えませんが、的中率と回収率の反比例も、競馬のおもしろさでもあります。

今回は、馬券上手で有名なキャプテン渡辺さんに、彼自身の独特な買い方についてお聞きしました。彼はドウレッツァが勝った菊花賞を、三連単わずか2点で仕留め、70万円もの高配当をゲットしました。「負けてもブレない」姿勢について、とことん語ってくれています。

取材中に感じたのは、キャプテンさんの表情、彼の「ツボ」にはまるやりとりをすると、目を見開いて、声のトーンのトーンも高まるのです。その姿は、テレビでみる彼の様子と同じで、聞いているこちらも自然とテンションが高まってしまいました。本当に競馬がお好きなのだと思います。

また競馬番組のMCを務める津田麻里奈さんも、「データの使い方」や「レースごとの買い方」について、自身の成功や失敗を元に、笑顔で話してくれました。

お二人の言葉を聞いて「競馬のおもしろさ、そして奥深さ」を改めて再認識しました。

競馬の楽しみ方に正解がないように、馬券の買い方に正解はありません。
だからこそ競馬はおもしろく、多くの人に愛されるのでしょう。

書籍名2024年版中央競馬全重賞完全データ大辞典
出版社英和出版社
発売日2023年11月24日
価格定価:2,200円(本体2,000円)
ページ数392ページ
内容紹介

2024年番組対応、中央競馬の全平地重賞とクラシックロードの重要特別レースを含めた全172レースの馬券検討に役立つデータを収録。

中央競馬の全平地重賞を過去のレース結果から分析、馬券購入に役立つ「買い」「消し」の基準となる指標を掲載。
また、昨年に続き2歳~3歳のクラシックロードで重要な位置づけの特別レースの傾向と対策も。
他雑誌にはない、回収率を重視したデータの切り口で皆様の馬券成績向上に貢献します。
好評の、実際の的中・ハズレ馬券を使った「なぜ買えたのか」「なぜ買ってしまったのか」を診断するコーナーも引き続き継続しています。

インタビュー① 津田麻莉奈が語るデータの上手な使い方
グリーンチャンネルキャスターや競馬場イベントのMCなどでおなじみの津田麻莉奈さんがどうすればデータとの上手な付き合い方について語ります。

インタビュー② キャプテン渡辺の勝てる買い方&予想法
土曜テレビ東京系列で放送のウイニング競馬レギュラーのキャプテン渡辺さんのいかに買い目を絞ってプラスを出すかについて語ります。

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