「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

10月31日(土)

東京4R メイクデビュー東京・ダート1,400m・1:26.5

マーチリリー

牝馬(3番人気)
父:マジェスティックウォリアー
母:フミノアマゾン
母父:フジキセキ
生産牧場:谷口牧場(浦河町)
所属:牧浦充徳厩舎(栗東)
鞍上:石橋脩騎手

早いスタートから先手を奪い、そのまま快勝をおさめました。
ただ、スピードに任せて押し切ったのではなく、直線を向いてから後続に迫られても逃げ脚をしっかりと伸ばした点は見どころがありました。
父マジェスティックウォリアー産駒からはダートのGⅠ戦線で活躍したベストウォーリア、芝ダート問わず活躍したエアアルマス等しっかりしたスピード馬が目立ちます。
本馬はマイルまででしたら、安定したレースが出来そうですので次走の走りに注目です。

東京5R メイクデビュー東京・芝1,400m・1:22.7

アヴィラーレ

牝馬(1番人気)
父:ドゥラメンテ
母:アルビアーノ
母父:Harlan's Holiday
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:木村哲也厩舎(美浦)
鞍上:C.ルメール騎手

母はスワンステークス、フラワーカップ(ともに2015年)の勝ち馬でNHKマイルカップ2着馬アルビアーノ。良いスピードを娘に伝えました。
レース内容は無理せずに直線半ばまでレースを教える様な競馬に徹し、ラスト200mでスピードに乗ってから一気に突き抜けました。
小さな馬体ながら他馬とぶつかっても怯むこともありませんでしたし、良いデビュー戦だったと言えるでしょう。

適性は芝のマイルくらいかと思いますので、今後は桜花賞の舞台を意識したローテーションになるかと思いますが、次走のパフォーマンス次第では面白い存在になりそうです。

東京6R メイクデビュー東京・ダート1,600m・1:38.3

アナンシエーション

牡馬(2番人気)
父:Union Rags
母:Acquant
母父:Giant's Causeway
生産牧場:米国
所属:手塚貴久厩舎(美浦)
鞍上:C.ルメール騎手

今日は力が違いました。圧勝と言って良いでしょう。
スタート一息で最後方になりますが、道中でスッと加速しあっという間に先団にとりつき、直線では上がり1番時計で突き放しました。母Acquant(アクウェイント)は米国3勝馬で、父Union Rags(ユニオンラグズ)は米国GⅠ2勝馬。母父Giant's Causeway(ジャイアンツコーズウェイ)という事を考えても現状はダート向きかと思います。
今後はスタートが課題になるかと思いますが、ダート路線で要注目の存在になりそうです。

京都4R メイクデビュー京都・芝1,600m・1:37.1

アンブレラデート

牝馬(4番人気)
父:エイシンフラッシュ
母:ダイワスカーレット
母父:アグネスタキオン
生産牧場:社台ファーム(千歳市)
所属:角居勝彦厩舎(栗東)
鞍上:藤岡康太騎手

名牝ダイワスカーレットの仔アンブレラデートが新馬勝ちです。
父エイシンフラッシュ×母父アグネスタキオンからはまだ大物はでてはいませんが、同日にココロノトウダイが福島で強い競馬をしています。
レースでは、しっかりと抑える競馬を実践し先行で抜け出す強い競馬を披露。
やや前に行きたがる面が見受けられましたので、その点が改善されれば中距離までもちそうですし、長い目で楽しめる一頭だと思います。

京都5R メイクデビュー京都・芝2,000m・2:04.0

ディープモンスター

牡馬(1番人気)
父:ディープインパクト
母:シスタリーラヴ
母父:Bellamy Road
生産牧場:矢野牧場(新ひだか町)
所属:池江泰寿厩舎(栗東)
鞍上:武豊騎手

課題は多いようですが、先々が本当に楽しみな1頭がデビュー勝ち。

8月の小倉でデビュー予定でしたが、放馬出走除外で今回が仕切り直しの一戦でした。
スタートは良く先団にとりつきますが、3コーナーで武豊騎手の仕掛けの際の反応やコーナーワークなど次走に向けて課題になるでしょう。

とは言え、ムチが入ってからギアが上がった際のスピード感などは惚れ惚れするモノでした。
父はディープインパクト、母はカナダの古馬牝馬チャンピオン。非常に楽しみな素材が現れました。

11月1日(日)

東京4R メイクデビュー東京・芝1,800m・1:48.6

グレートマジシャン

牡馬(1番人気)
父:ディープインパクト
母:ナイトマジック
母父:Sholokhov
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:宮田敬介厩舎(美浦)
鞍上:C.ルメール騎手

優等生の競馬を初戦から披露し、最後は後続の猛追を凌ぎきり新馬勝ちを果たしました。

母は2009年ドイツ年度代表馬ナイトマジック。父がディープインパクトの良血馬とは言え、非常に堅実な繁殖牝馬で産駒5頭中4頭が複数勝利をあげています。

レース内容は直線で間に挟まれる厳しい競馬となりましたが、抜け出してからは良い脚を使い一気に抜け出しました。今後はより切れる脚を使う事が出来るかがポイントになりますが、その点が改善されてくればオープンクラスまで出世できる好素材かと思います。

東京5R メイクデビュー東京(牝馬限定)・芝1,600m・1:38.1

タイニーロマンス

牝馬(8番人気)
父:ノヴェリスト
母:トリプレックス
母父:サンデーサイレンス
生産牧場:社台ファーム(千歳市)
所属:金成貴史厩舎(美浦)
鞍上:内田博幸騎手

同日に天皇賞(秋)に出走したダイワギャグニーの半妹・タイニーロマンスが新馬勝ちです。
母トリプレックスの子供たちは2,000m前後に良績が集まっていますが、マイル戦で勝ち上がった事で今後のレース選択には幅が持てそうです。

レース内容は、一瞬のキレる脚というわけでは無く長い脚を使えるタイプで、いかにもノヴェリストの仔だなと感じるもの。
スタートも上手くでていましたし、並ばれてからの反応も上々でした。

京都4R メイクデビュー京都・ダート1,400m・1:26.4

サステナブル

牡馬(2番人気)
父:キズナ
母:ベネラ
母父:フォーティーナイナー
生産牧場:武田牧場(新冠町)
所属:長谷川浩大厩舎(栗東)
鞍上:坂井瑠星騎手

母ベネラはフォーティーナイナー産駒でダートの短距離で3勝、祖母ダーケストスターの初仔はサウスヴィグラス。ダートの短距離で楽しみな馬が新馬勝ちです。

スタート良く先行し、直線では3頭の追い比べをしっかりと制しました。
今日は芝の切れ目に少々驚く場面等も見られましたが、幼い部分はそれくらいで非常に優等生の競馬でした。
次走以降もこれくらいの距離を中心に、要注目の1頭です。

京都5R メイクデビュー京都・芝1,400m・1:23.0

ララクリスティーヌ

牝馬(7番人気)
父:ミッキーアイル
母:スーパーマダム
母父:タニノギムレット
生産牧場:土井牧場(新冠町)
所属:斉藤崇史厩舎(栗東)
鞍上:中井裕二騎手

非常に良いスピードを初戦から披露してくれました。
この配合も、話題の「サンデーサイレンスの3×4」が成立します。

スタートセンスも抜群で前々でしっかりとレースが出来ていました。
今日は中井騎手が馬場の良い所を選んで走らせるファインプレーもありましたが、スピード感は抜群です。
今後は抑える競馬をした際に同じ脚が使えれば1勝クラスでも十分に戦える素材だと思います。

福島5R メイクデビュー福島・芝2,000m・2:03.8

トーセンクライマー

牡馬(2番人気)
父:ゴールドシップ
母:シゲラ
母父:New Approach
生産牧場:エスティファーム(日高町)
所属:加藤征弘厩舎(美浦)
鞍上:横山和生騎手

しっかりと騎手の仕掛けに反応し、新馬勝ちを果たしました。
母シゲラは伊オークス2着馬。父ゴールドシップの芦毛馬です。

道中は非常に優等生なレースをし、直線に向くと並ばれてももうひと伸びする勝負根性も見せました。
血統的には洋芝向きに見えますが、次走以降の走り次第でグッと選択肢は増えそうです。

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