9月が終わり、2020年産駒達の新馬戦も4ヵ月130戦が終了しました。
ここでは10月初週になりました先週開催の新馬戦で、世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができない狭き門を突破した2歳馬達をご紹介していきたいと思います。
2022年10月01日(土)
中京3R ダ1800 晴・良 12頭
プラーヴィ
牡馬
ドゥラメンテ×ワイメアビーチ
母の父:フジキセキ
所属:栗東)杉山晴紀厩舎
生産:チャンピオンズファーム
鞍上:松山弘平騎手
458㎏ 1番人気 5枠6番
悪くないスタートを切ったプラーヴィは逃げたヤマニンブルトンヌとアイフォーテイオーの少し後ろで折り合いレースを進めます。
最終コーナーを回って直線に入ると、先に抜け出していたロイガヴェーグルとの一騎打ちに。
抜きつ抜かれつの好勝負となりましたが最後は力強く脚を伸ばしていったプラーヴィが3馬身の差をつけて一番人気に応えました。
勝ち時計は1分55秒0。
長谷川祐司オーナーとチャンピオンズファームのタッグからは、8月27日のぺリエールに続く今年2頭目の新馬戦ウィナー誕生となりました。
中京5R 芝1600 晴・良 14頭
ダノンタッチダウン
牡馬
ロードカナロア×エピックラヴ
母の父:Dansili
所属:栗東)安田隆行厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:福永祐一騎手
532㎏ 1番人気 8枠13番
2020年のJRA最優秀2歳牡馬ダノンザキッドの半弟ダノンタッチダウンが1番人気に、2018年フィリーズレビューの勝ち馬リバティハイツの半妹ベルビューポイントが2番人気に推された新馬戦、軍配はダノンタッチダウンにあがりました。
好スタートのダノンタッチダウンでしたが、外枠だったこともあってか内からの馬を先に行かせて序盤は馬群中団に。600mを切った辺りから進出を開始すると、最終コーナーは外を勢いよく回って一気に距離を縮めていきます。
残り200mで先頭に並びかけてからも脚色は衰えず、最後はベルビューポイントとの競り合いを3/4馬身制し先頭でゴールを駆け抜けました。
勝ち時計は1分36秒4。
鞍上福永騎手が言うことが無いくらいレベルの高い走り、と称えるほどの完成度を見せたデビュー戦。
今後は未定とのことですが、兄に続き、そして超えていくような活躍に期待ですね。
中山5R 芝1600 晴・良 16頭
クイーンオブソウル
牝馬
マインドユアビスケッツ×ビジューミニョン
母の父:ダイワメジャー
所属:美浦)林徹厩舎
生産:社台ファーム
鞍上:津村明秀騎手
448㎏ 3番人気 8枠15番
初年度から存在感を発揮しているマインドユアビスケッツ産駒から、また1頭勝ち上がり馬の誕生です。
外枠からのスタートとなりましたクイーンオブソウルですが、タイミングよくゲートを出ると二の脚をきかせて先頭に立ちます。
単独で逃げの体勢に入ると軽快にレースを進め、良い手応えのまま直線に入ります。
追い出されたクイーンオブソウルはここからしっかり反応して上りもメンバー最速の34.3を記録。
2着馬アルセリアに5馬身差をつける快勝でした。
勝ち時計は1分36秒4。
オーナーのジャコモ合同会社にとって嬉しい今年の新馬戦初勝利となりました。
中山6R ダ1200 晴・良 16頭
オメガシンフォニー
牝馬
ヘニーヒューズ×クレーデリンテ
母の父:ダイワメジャー
所属:美浦)大和田成厩舎
生産:岡田スタッド
鞍上:横山武史騎手
490㎏ 1番人気 6枠12番
好スタートを切ったオメガシンフォニーは、レース後返し馬から距離が忙しいと感じ工夫したと話す横山武史騎手に促され先頭へ。
楽な手応えでレースを進めます。そのまま直線に入ると追い出しにもしっかり反応。
2着馬ベリーベリーベリーに7馬身差をつけて単勝1.8倍のダントツ1番人気に応えました。
勝ち時計は1分11秒7。
これが今年の新馬戦初勝利となった原禮子オーナーといえば、重賞3勝馬オメガパフューム。
気が入りやすいタイプということでこの後は一旦リフレッシュ放牧を挟むようですが、オメガの先輩に続く大物誕生となるか、今後の成長と活躍に注目です。
2022年10月02日(日)
中山3R 芝1200 晴・良 16頭
ミネヒメ
牝馬
ヴィクトワールピサ×マウントフジ
母の父:Orientate
所属:美浦)本間忍厩舎
生産:新井昭二
鞍上:嶋田純次騎手
412㎏ 9番人気 6枠12番
12年目、嶋田純次騎手が今年の新馬戦初勝利を挙げました。
ポンと飛び出すようにスタートしたミネヒメは、勢いそのままに先頭に立ち逃げの体勢に入ります。
積極的に競りかけてくる馬もいなかったことからマイペースでレースを進めることができたミネヒメ。
直線に入っても余力十分で、そのまま2着馬ピンポンマムに5馬身差をつけて危なげなく逃げ切り勝ちを決めました。
勝ち時計は1分10秒2。
産駒が今年の新馬戦初勝利となったヴィクトワールピサは2020年冬からトルコに活躍の場を移しており、日本での産駒は今年の新馬世代を含めてあと2世代。
先陣を切ったミネヒメを筆頭に、産駒達がこれからどんな走りを見せてくれるのか楽しみです。
中京4R ダ1400 晴・良 13頭
タガノエヴリン
牝馬
マインドユアビスケッツ×ボディーダンシング
母の父:ホワイトマズル
所属:栗東)石橋守厩舎
生産:新冠タガノファーム
鞍上:角田大河騎手
470㎏ 1番人気 4枠4番
この世代が初年度産駒になりますマインドユアビスケッツ産駒、2日連続の新馬勝ちです。
ゲートの出は早い方ではなかったタガノエヴリンですが、そこから芝コースをスムーズに加速していき、減量騎手であったことと内枠も活きた形で先団へ。
2-4番手辺りで最内を進みます。
直線に入るとコースが無いかと思われましたが、逃げていたインザストーンの内を攻めて並びかけ、競り合いを制して抜け出しました。
直後1つ後ろからドンカルロが追い込んできますが先頭を捉えるには至らず。
1着タガノエヴリン、2着ドンカルロ、3着インザストーンで決着しています。
勝ち時計は1分26秒5。
これが嬉しい今年の新馬戦初勝利となりました石橋調教師は、素軽い走りを見込んで芝にも行ってみたいと語り、今後のレース選択にも注目の1頭です。
中京5R 芝2000 晴・良 14頭
ダノンペドロ
牡馬
サトノダイヤモンド×セットスクエア
母の父:Reset
所属:栗東)寺島良厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:岩田望来騎手
474㎏ 3番人気 2枠2番
6月4日に行われました今年最初の新馬戦を産駒ダイヤモンドハンズが勝利していました新種牡馬サトノダイヤモンド。
その後、未勝利戦を勝ち上がる仔は出るもののなかなか新馬勝ちを挙げる仔が現れませんでしたが、137戦目にして待望の2頭目が誕生しました。
内枠から好スタートを切ったダノンペドロですが、2000mという距離を見越してか積極的に前に行くことはせず、ラチ沿いをキープしたまま5-6番手で折り合いレースを進めます。
3-4コーナー辺りから徐々に加速したダノンペドロは、最短距離を回って直線に入ると前にいるのは逃げていたマルクパージュ1頭。
残り200m付近で外からマルクパージュに並びかけ、交わしていくダノンペドロ。
マルクパージュもそこからもう一度盛り返そうとする粘りを見せましたが、ダノンペドロは最後までしっかり脚を伸ばしこの追撃を1/2馬身制しました。
勝ち時計は2分03秒6。
抜群の反応に岩田望来騎手も高評価。
この後は1度放牧に出るそうですが、秋を越えてより成長した姿をみせてくれそうです。
中山5R 芝1800 晴・良 14頭
セブンマジシャン
牡馬
ジャスタウェイ×ハピネスダンサー
母の父:メイショウサムソン
所属:栗東)高野友和厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:西村淳也騎手
474㎏ 3番人気 6枠10番
3番人気に推されましたセブンマジシャンは、14頭立ての6枠10番からスタート。
飛び出すようにタイミング良くゲートを出たセブンマジシャンは、同じく好スタートを切った8番シュマンドロワの後ろにポジションを取り折り合います。
そのまま1馬身差をキープして最終コーナーに入り、楽な手応えのまま曲がりながら前に並びかけると、直線に入った頃には先頭に。
後続が迫ろうと試みますが、セブンマジシャンは素晴らしい末脚を披露し上り最速タイの34.9、2着馬トーセンアウローラに2と1/2馬身差をつける快勝でデビュー戦を飾りました。
勝ち時計は1分50秒0。
前迫義幸オーナーはこれが記念すべき今年の新馬戦初勝利となりました。
以上、今週のメイクデビュー勝ち馬8頭を見ていきました。
この仔達がこれからどのような成長を見せてくれるのか、今週末の新馬戦ではどんな仔達がデビューしてくるのか、週末を楽しみに待ちたいと思います。