[新馬戦回顧]メイクデビューの勝者達 - 2022年06月18日・19日

6月に入り、中央競馬でもいよいよ2020年産駒達の新馬戦が始まりました。
世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができないという厳しい戦いとなり、新馬戦の勝利となるとさらに狭き門。
ここでは先週開催された新馬戦で、一生に一度のチャンスをものにした2歳馬達をご紹介していきたいと思います。

2022年06月18日(土)

函館5R 芝1200 晴・良 10頭

ゴキゲンサン

牝馬
リアルインパクト×マチャプチャレ
母の父:ヨハネスブルグ
所属:美浦)伊藤大士厩舎
生産:チェスナットファーム
鞍上:藤岡祐介騎手
488㎏ 2番人気 7枠7番

良いスタートを決めると逃げ馬を行かせて3番手にいったゴキゲンサン。
4コーナー曲がりながら先頭に並びかけると直線入ってすぐに抜け出し、ブルジュドバイが差してきましたがクビ差しのぎました。

次走は同じ舞台のG3函館2歳ステークスを目指すということで、上積みに期待が集まります。

阪神5R 芝1600 曇・良 12頭

ファントムシーフ

牡馬
ハービンジャー×ルパン2
母の父:Medaglia d'Oro
所属:栗東)西村真幸厩舎
生産:谷川牧場
鞍上:和田竜二騎手
484㎏ 1番人気 8枠12番

ターファイトクラブにおける、この世代の所属馬最初の勝ち上がり馬が誕生しました。

大外からスタートはそこまで早くはありませんでしたが二の脚がしっかりついて先団へ。
直線入ってからは2着馬ピアスアモリスとの一騎打ち状態となりましたが最後までしっかり伸びました。
距離延長もこなせそうで、今後が楽しみな1頭です。

東京5R 芝1400 曇・良 16頭

ウンブライル

牝馬
ロードカナロア×ラルケット
母の父:ファルブラヴ
所属:美浦)木村哲也厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:Cルメール騎手
464㎏ 1番人気 8枠15番

ステルヴィオの全妹が一番人気に応え新馬勝ち。
スタートはそこまで速くはありませんでしたが、そこからスッと前につけていく抜群のスピードとそこで折り合う気性は見事でした。

サンデー×木村厩舎×ルメール騎手の組み合わせでの新馬戦勝ちは今年早くも2回目。
サンデーレーシングは馬主としても今年新馬戦トップの3勝で好調なスタートになっています。

函館6R ダ1000 晴・良 8頭

オマツリオトコ

牡馬
ヴィットリオドーロ×マツリバヤシ
母の父:スマートボーイ
所属:美浦)伊藤圭三厩舎
生産:グランド牧場
鞍上:横山武史騎手
484㎏ 1番人気 5枠5番

今年最初のダート新馬戦を制したのはヴィットリオドーロ産駒のオマツリオトコ。

父のヴィットリオドーロは地方では重賞ウィナーも出していましたがこれまで中央では勝ちに恵まれておらず、産駒5世代目にして中央初勝利となりました。

スタートは良い方ではありませんでしたが徐々に上がっていくと4コーナー辺りでは先頭に並びかけ、そこからは一気でした。
横山武史騎手も粗削りということを示唆するコメントをしていましたし、今後成長してどのようなレースを見せてくれるのか楽しみです。

2022年06月19日(日)

函館5R 芝1200 曇・良 8頭

スプレモフレイバー

牡馬
ダイワメジャー×キャレモンショコラ
母の父:サクラバクシンオー
所属:美浦)久保田貴厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:吉田隼人騎手
470㎏ 1番人気 6枠6番

1.7倍の断然人気に推されたスプレモフレイバーが、見事勝利で応えました。

序盤から先頭に立ちましたが逃げるというよりは普通に前に来ましたという感じで直線に入ってからも余裕あり。
危なげないレースをみせてくれました。

阪神5R ダ1200 晴・良 14頭

ナイトキャッスル

牡馬
シルバーステート×サダムグランジュテ
母の父:キングカメハメハ
所属:栗東)音無秀孝厩舎
生産:白老ファーム
鞍上:角田大河騎手
506㎏ 1番人気 8枠13番

シルクの今年の新馬戦初勝利は今年1年目の19歳、角田騎手を配したシルバーステート産駒ナイトキャッスルでした。
ハナも切れるのではという好スタートから3番手につけ、直線途中からは抜群の脚色で伸びていきましたね。

元々1400m戦を想定していたとの騎手コメントも出ていたように距離延長も問題なさそう。
次走も注目の1頭です。

東京5R 芝1600 晴・良 16頭

マイネルケレリウス

牡馬
ルーラーシップ×マイネカンナ
母の父:アグネスタキオン
所属:美浦)奥村武厩舎
生産:ビッグレッドファーム
鞍上:石川裕紀人騎手
410㎏ 5番人気 4枠7番

ウマ娘から名前の逆輸入をしたことで話題となったビターグラッセや、英2000ギニーを制したディープインパクト産駒サクソンウォリアーを父に持つスカイラーといった注目馬が揃った一戦。3連単が300万馬券となった波乱の一戦レースを制したのは、410㎏の小柄なルーラーシップ産駒でした。

馬群のなかでレースを進め、直線に入っても7~8番手だったマイネルケレリウス。
直線半ばでもちょっと伸びきらないかなという雰囲気でしたが、そこから一気に伸びてきて4着までが0.2秒差の中におさまる接戦をものにしました。
ラフィアンの今年の新馬戦クラブ初勝利でもあり、会員の方々は大興奮だったのではないでしょうか。

東京6R ダ1400 晴・良 16頭

モルチャン

牝馬
ヘニーヒューズ×ヒアーズトウショウ
母の父:フジキセキ
所属:美浦)武井亮厩舎
生産:坂東牧場
鞍上:三浦皇成騎手
480㎏ 10番人気 6枠11番

この週の新馬戦唯一の2桁人気からの勝ち馬となりましたモルチャン。
直線に入った時点では逃げたサノノウォーリアが大きなリードをとっており、抜け出す進路取りもスムーズにはいきませんでしたが、そこから見事な末脚を見せてくれましたね。

レース後コメントによると気性面に課題があるようですが、馬格もありますしこれからどのような競走馬に成長していくか楽しみです。


以上、今週のメイクデビュー勝ち馬8頭を見ていきました。

この仔達がこれからどのような成長を見せてくれるのか、また今週末の新馬戦ではどんな仔達がデビューしてくるのか、週末をまた楽しみに待ちたいと思います。

写真:RINOT、安全お兄さん

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