夏競馬が始まり、2020年産駒達の新馬戦も早くも40戦以上が終了。
ここでは先週開催された新馬戦で、世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができない狭き門を突破した2歳馬達をご紹介していきたいと思います。
2022年7月16日(土)
小倉5R 芝1800 晴・良 7頭
コンクシェル
牝馬
キズナ×ザナ
母の父:Galileo
所属:栗東)清水久詞厩舎
生産:ノースヒルズ
鞍上:福永祐一騎手
444㎏ 4番人気 6枠6番
ノースヒルズ生産のキズナ産駒から、先々週のアリスヴェリテに続く2頭目の新馬戦ウィナーが登場しました。
他馬と差のないスタートを決めたコンクシェルでしたが、序盤は無理に前には行かず後方2番手。
4コーナーを曲がりながら徐々に差を詰めると直線で一気に加速し、終わってみれば2着馬に2馬身差をつける完勝となりました。
勝ち時計は1分48秒4。
このあとは間隔をあけるそうですが、強い勝ち方で次走が楽しみな1頭です。
福島5R 芝1800 曇・重 13頭
フェアエールング
牝馬
ゴールドシップ×マイネポリーヌ
母の父:スペシャルウィーク
所属:美浦)和田正一厩舎
生産:ビッグレッドファーム
鞍上:柴田大知騎手
428㎏ 3番人気 5枠7番
サラブレッドクラブラフィアンがサンデー・シルクと並んで現時点での一口クラブ最多タイとなる新馬戦3勝目。
好スタートを決めたフェアエールングは最内先頭を進み、4コーナーでは一度2着馬ナンヨークリスタルにかわされますがそれを差し返すという競馬で、重馬場のなかでスピードだけでなくパワーとスタミナを見せてくれました。
勝ち時計は1分52秒5。
物見をしつつ余裕のある走りだったということで、まだまだ奥のありそうな印象です。
小倉6R 芝1200 晴・良 8頭
タガノタント
牡馬
ヤマカツエース×タガノヴィアーレ
母の父:ダイワメジャー
所属:栗東)鈴木孝志厩舎
生産:新冠タガノファーム
鞍上:和田竜二騎手
510㎏ 2番人気 1枠1番
新種牡馬ヤマカツエースの産駒が、初勝利を挙げました。
勢い良くスタートを切ったタガノタントは、行き脚がしっかりついて2番手へ。
直線では逃げた2着馬トールキンに外からあわせていく体勢となり、最後はクビ差の決着となりました。
勝ち時計は1分8秒8。
まだ緩さが残った状態だったということですが、このまま9月の2歳重賞を目指していくようです。
福島6R ダ1150 曇・重 13頭
シナジーエフェクト
牡馬
パイロ×ノヴィア
母の父:ハードスパン
所属:栗東)坂口智康厩舎
生産:ダーレー・ジャパン・ファーム
鞍上:戸崎圭太騎手
446㎏ 1番人気 8枠12番
ダーレージャパンファームの生産馬、そしてゴドルフィンの所属馬が今年の新馬戦初勝利です。
外枠から好スタートを決めると4番手で道中を進み、直線重馬場を力強く伸びていき1番人気に応えました。
勝ち時計は1分9秒4。
外を回る時間も長いレース運びをした上での勝利と、距離はまだまだのばせそうな印象です。次走以降、陣営はどのようなレースを選択してくるでしょうか。
2022年7月17日(日)
小倉5R 芝2000 曇・良 10頭
エレガントルビー
牝馬
ドゥラメンテ×ハーランズルビー
母の父:Harlan's Holiday
所属:栗東)森田直行厩舎
生産:村田牧場
鞍上:幸英明騎手
476㎏ 3番人気 6枠6番
G2日経新春杯の勝ち馬モズベッロの半妹が新馬戦を制しました。
鞍上の幸騎手とともに良いスタートを切ると、先頭集団の一角でレースを落ち着いて進めたエレガントルビー。終始外目を回りながらも直線途中からグッと伸びて、最後は2馬身半差をつける勝利をあげました。
勝ち時計は2分1秒4。
気性が良くレースが上手ということで、今後も安定した活躍に期待できそうです。
福島5R 芝1800 曇・良 14頭
マスキュリン
牝馬
ワンアンドオンリー×エミナ
母の父:Danehill
所属:栗東)新谷功一厩舎
生産:ノースヒルズ
鞍上:武藤雅騎手
426㎏ 8番人気 2枠2番
この世代の2歳馬が2世代目の産駒となる種牡馬ワンアンドオンリー。初年度の産駒からは新馬戦の勝ち馬は出なかったので、この小柄な牝馬が産駒の新馬戦初勝利をあげたことになります。
馬群の中を最内でレースを進めたマスキュリンでしたが、直線に入り外目に出して進路を確保するとしっかり加速。2着馬エリダヌスが詰めてきたところでもうひと伸びての勝利でした。
勝ち時計は1分51秒2。
このあとはとりあえず秋まで休養を挟むようです。
函館5R 芝1800 雨・重 11頭
キミノナハマリア
牝馬
ハービンジャー×シャドウマリア
母の父:ヴィクトワールピサ
所属:栗東)千田輝彦厩舎
生産:社台ファーム
鞍上:鮫島克駿騎手
478㎏ 8番人気 5枠5番
序盤は前につけていたキミノナハマリアでしたが、中盤ポジションを下げ、そのまま埋もれていってしまっても不思議ではない展開となります。
しかし4コーナー最内で回ってくると再び上位に顔を出し、藤田オーナー&武兄弟のタッグで逃げていたヒラリを内から一気にかわしていきました。
勝ち時計は1分54秒2。
洋芝に重馬場という条件下で、ハービンジャー産駒が適性を示しました。
福島6R 芝1200 曇・良 11頭
レイカットスルー
牡馬
ミッキーアイル×ロジャーズスー
母の父:Forestry
所属:美浦)加藤士津厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:戸崎圭太騎手
438㎏ 2番人気 8枠10番
ライオンレースホースが、今年の新馬戦初勝利です。
好スタートを決めると積極的に前へ出ていき、4コーナー曲がりながら先頭に並びかけます。そこからは、断然の1番人気だった2着馬ペースセッティングの猛追を受けつつも、そのまま押し切っていきました。
勝ち時計は1分11秒8。
素晴らしいスピードを見せてくれましたが、まだフワフワと走っているということです。ここからの成長がまた楽しみですね。
以上、今週のメイクデビュー勝ち馬8頭を見ていきました。
この仔達がこれからどのような成長を見せてくれるのか、また今週末の新馬戦ではどんな仔達がデビューしてくるのか、週末を楽しみに待ちたいと思います。
写真:ベガライフ、かずーみ