[CBC賞/ラジオNIKKEI賞]今も駆ける スター"ウマ娘"の血を引く者たち〜日曜の重賞編〜

巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。

実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。

そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。

今回は、日曜日に行われる2重賞、CBC賞とラジオNIKKEI賞、それぞれから1頭ずつ紹介したいと思います。

CBC賞

ヨカヨカ

九州産の星として人気のヨカヨカ。
ヨカヨカの祖母ハニーバンの妹はアイルランド生まれの名牝ファインモーションです。

ファインモーションは1997年のジャパンカップでエアグルーヴを退けて優勝したピルサドスキーの妹にあたる良血馬。そういう血統もあってか、馬主の伏木田達男氏は競走馬としての資質はもちろん繁殖牝馬としての資質を見越して購入を決めたそうです。

現役時代はデビューからG1のエリザベス女王杯まで全て2馬身半以上の差をつけ6連勝するなど、そのポテンシャルの高さを見せつけていました。

しかし、期待されていた繁殖牝馬としては医学的に受胎が難しいことが判明。子供を残すことが出来ませんでした。兄ピルサドスキーもやる気満々で種牡馬入りしましたが産駒成績はふるわず、いま日本で走っているファインモーションに関わる血統馬は決して多くありません。ヨカヨカには九州産馬の地位向上だけでなくこの血統の復興にも期待したいところです。

ラジオNIKKEI賞

デルマセイシ

ラジオNIKKEI賞はダービーに出られなかった馬やダービーで結果を残せなかった馬が秋への賞金加算を目指して出走することが多いことから「残念ダービー」と言う言われ方をすることがあります。今回のラジオNIKKEI賞の中には「父も母父も日本ダービー馬」と言う馬が1頭います。それがデルマセイシです。

父エイシンフラッシュは2010年のダービー馬。この年のダービーは勝ち馬ヴィクトワールピサを筆頭とする皐月賞組に、無敗で青葉賞を制したゼンノロブロイ産駒ペルーサ、女帝・エアグルーヴの息子でトライアルのプリンシパルSを4馬身差で圧勝してきたルーラーシップ、NHKマイルカップをコースレコードで制したフジキセキ産駒ダノンシャンティと素質馬が多く「史上最高メンバー」ともうたわれていました。

ダノンシャンティが直前で出走を取り消したため17頭で行われた「史上最高メンバー」のダービー、これを制したのがエイシンフラッシュです。それまで安定した成績は残しているものの、ダービーでも7番人気とそこまで高い評価を得られていたわけではなかったエイシンフラッシュの優勝は、個人的には結構衝撃的だったのを覚えています。

ダービーを勝ち世代の頂点に立ったエイシンフラッシュはその後も騎手の合図に即座に反応できる加速力と鋭い末脚を武器にコンスタントに活躍を続け、2012年の秋の天皇賞で2度目のG1制覇を成し遂げました。

また、母の父スペシャルウィークは言わずと知れたアニメ「ウマ娘 プリティーダービーSeason1」の主人公。1998年のダービー馬です。

この年のダービーはもっぱらスペシャルウィーク・キングヘイロー・セイウンスカイの3強と言う前評判でした。しかし、レースが終わってみるとスペシャルウィークの5馬身差圧勝。この時のレースに限って言えば「1強」と言う評価が相応しかったと言えるでしょう。

この時のダービーは特に武豊騎手の喜び方が印象的でした。武豊騎手は当時29歳。それまで「天才」として数々のG1に勝利、ダービー以外の八大競走は全て制覇していましたが、ことダービーに関しては勝つことが出来ていませんでした。「武豊はダービーを勝てない」そんなジンクスも囁かれだした中での勝利。普段は冷静な武豊騎手がゴール後何度も何度も大きくガッツポーズをし、喜びを表現していました。

その後の武豊騎手とスペシャルウィークのコンビは、菊花賞でセイウンスカイの世界レコードの逃げ切りを許したものの、翌年の天皇賞春できっちりリベンジ。宝塚記念、京都大賞典の連敗で評価を落とした秋の天皇賞は大外一気の末脚で差し切り天皇賞春秋連覇を達成。次走ジャパンカップでは凱旋門賞で同期のエルコンドルパサーを下したモンジューを抑え「日本総大将」の面目を果たす勝利と波乱万丈な現役生活を送りました。

武豊騎手はこれまでディープインパクトやサイレンススズカなど数多くの名馬に乗っていますし、「武豊騎手が乗った中で一番強い馬」と問われるとなかなか難しいところもあるかもしれません。しかし、「武豊騎手の感情を一番多く揺さぶった馬」は傍から見ている限り間違いなくこのスペシャルウィークだと思います。

そんなダービー馬2頭の遺伝子を受け継ぐデルマセイシ。ある意味「残念ダービー」にふさわしい馬なのかもしれません。

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