巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。
実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。
そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のビッグレースからピックアップして紹介していきたいと思います。
今日は台風の影響が残りそうな日曜日のメインレースローズSから、「荒れ馬場」をこなせそうな背景を持つウマ娘ゆかりの馬を紹介します。
メイショウオニユリ
2連勝で初の重賞に挑むメイショウオニユリ。おじに「はりきっていこう」でお馴染み(?)のキタサンブラックがいます。
キタサンブラックが重馬場で力を発揮したのは2017年秋の天皇賞。この年は10月にも関わらず日本に台風が立て続けにやってきた年。天皇賞の前の週には超大型の台風21号が各地に甚大な被害をもたらし、天皇賞当日も台風22号が日本に迫ってきていると言う状況でした。
そんな中行われる競馬は当然のように不良馬場。普段ならレースの上がり3F(ラスト600m)が33秒台に達してもおかしくない東京競馬場の芝にもかかわらず、この日は速くて36秒台、ペースによっては38秒台にもなるほどに馬場は悪化していました。
依然降り続く雨の中行われた天皇賞。キタサンブラックはスタートでやや出遅れてしまいます。好位置をキープして早めに抜け出すと言う近代競馬の王道と言える競馬で勝ってきたキタサンブラックにとってこの出遅れは明らかにマイナス。ましてやこの日は走りにくい不良馬場。誰もが「キタサンブラック、大ピンチ」と思ったことでしょう。
それまでのレースで芝が掘られていたために芝が痛んでいたインコースを避ける馬が多い中、キタサンブラックは出遅れと言うロスを取り返すために内目で徐々に順位を上げていきます。3コーナーから4コーナーのコーナーで一気に順位を上げると、キタサンブラックは直線入り口では先頭に立ちます。
それまで走りにくいはずのインコースを出遅れを取り戻すようにペースを上げて追走したキタサンブラックに、直線の余力が残っているのか心配されました。しかし、キタサンブラックはそこからさらに伸び、サトノクラウンの追撃を振り切って優勝。その類まれな「タフさ」を見せつけるレースぶり。強さを見せつける競馬でした。
キタサンブラックを近親に持つメイショウオニユリの「タフさ」にも注目です。
プリュムドール
メイショウオニユリと同じく2連勝でローズSに挑むプリュムドール。父は「ゴルシ」の愛称でお馴染みゴールドシップです。
「荒れ馬場でのイン突き」と言えばこの馬を忘れてはいけません。ゴールドシップが荒れ馬場で「魅せた」レースと言えば、アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」第1期のオープニング映像のモデルとも言われている2012年の皐月賞です。
この年のクラシックは「アグネスタキオン産駒の最高傑作」とも噂されたグランデッツァ、デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳Sで3馬身差の完勝を決め素質を見せつけたディープブリランテ、豪快な末脚でその名に違わぬポテンシャルを発揮していたワールドエースなど多士済々なメンバーが揃っていました。
そんな楽しみなメンバーが揃ったクラシック初戦にもかかわらず、この年の皐月賞は前日の雨で馬場は荒れており、お世辞にも「きれいな馬場状態」とは言えず、それを象徴する出来事がその日の芝レースで起こっていました。
毎年、皐月賞は2か月間ずっと同じ競馬場で競馬が開催されてきた中の最終週に行われます。もちろん芝の内側は多くの馬が走ったことで掘り返されていたんだ状態になっています。そこに前日の雨が降ったことによりインコースの馬場状態はさらに悪化。その為、この日のレースではどのレースもみな馬場状態の比較的良い外側を通ろうとして、3コーナーから4コーナーを回る時は内側に5、6頭ほど走れそうなスペースが開いていました。
虚を突いて距離的に得をするインコースを通ろうとする馬も中にはいましたが、そういった馬たちは大概直線で失速していたため「あぁ、やっぱり外を通った方が良いんだろうなぁ」と誰もが思ったことでしょう。
皐月賞でも騎手の思惑は変わらず、3コーナー~4コーナーにかけてインコースを開けて競馬をしていました。逃げていたゼロスと、後方にいたゴールドシップを除いては……。
3コーナーで縦長馬群の一番後ろにいたはずのゴールドシップでしたが、4コーナーを周り終え直線に入った時にはゴールドシップは3番手につけていました。とは言え、勝負はこれから。荒れ馬場のインコースを通って消耗しているであろうレースぶりで並の馬なら直線失速してもおかしくない状況でした。しかし、ゴールドシップは並の馬でありませんでした。直線でもその伸び脚は衰えることなく、外を回ったワールドエース、ディープブリランテ、グランデッツァの追撃を振り切って優勝。
このゴールドシップのレースぶりは「ワープ」とも言われており、規格外のパワーを証明するレースとなりました。こんな型破りなレースをプリュムドールにも期待したいところです。
開発:Cygames
ジャンル:育成シミュレーション
プラットフォーム:iOS/Android/PC
配信:日本
利用料金:無料(一部有料コンテンツあり)
URL:
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