[遊駿+]JBC金沢号の発行に寄せて〜大屋根とJBCと、大歓声と〜

JBCが8年ぶりに金沢で行われる。
この8年の間で金沢競馬場は大きく変わった。
特に今年に入って大型ビジョンの更新、パドックの改修、砂の入れ替え、ウイナーズサークルの設置と目に見える大きな変化が続いた。
そんな今年の変化にどうしても目が行きがちだが、8年の間にあったそれ以外の大きな変化にお気づきになるだろうか。

その変化とはスタンドの大屋根。

大屋根があった頃のスタンド
現在のスタンド

以前の写真と現在の写真を見比べると一目瞭然。建屋から大きく伸びて下の席を覆っていた屋根が居合の達人がなんでも真っ二つにする剣でスパッと切ったように短くなっている。
これは2018年に行われたスタンドの耐震補強工事の一環で、耐震性を上げるために大屋根の一部を撤去したもの。
この大屋根の撤去による影響は雨露を凌ぐ場所が減った、日影が減ったぐらいで今地元のファンは大した不自由もなく慣れてしまっている。

しかし、そんな大屋根がなくなって影響があるのかないのか、撤去後3年経ってもわからないことがある。

それは前回のJBCの時に感じたこと。
あの時、金沢競馬場に集まった大観衆が上げた大歓声が頭の上から降ってきたように感じた。
おそらく、目の前で繰り広げられるJBCの熱戦が起こした歓声があの大屋根に当たり、跳ね返って降ってきたのだろう。
それが正解だったのかどうか、今回の大屋根のないJBCで確かめよう。そう考えた。
しかし、ご存じの通り今年のJBCは事前抽選制で観衆は上限1300人。あの時の概ね10分の1の人数で尚且つ歓声はNG。これでは確かめらない。

JBCクラシックの前。大観衆の上に大屋根が伸びている

何年後でもいい。
屋根がないスタンドの下であの時と同じくらいの人が集い、あの時と同じように大歓声を上げて、歓声がどう聞こえるのか確かめる場が再び訪れる事を願う。
それまで「遊駿+」が続いていたら。
とりあえず3度目のJBC号を、観客が入るかどうかや開催があるかどうかを考える事なく書いているだろう。

↓2度目のJBC号はこちら(PDFファイル)。

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