大人気ゲーム「ウマ娘プリティーダービー」とのコラボレーション企画で話題の金沢競馬。
金沢競馬で勝利歴のあるスマートファルコンとホッコータルマエ、出走歴があるワンダーアキュート、「金」沢競馬という事でゴールドシップとゴールドシチーの5人のウマ娘のパネル展示がされるなど、様々なイベントが行われる。
この中で実際の競馬において種牡馬として活躍しているのはゴールドシチー以外の4頭。そのいずれの産駒も金沢競馬に所属している。
そんな中で一見、金沢に縁がなさそうで適性もどうなんだ、と思われそうなのが芝の実績馬ゴールドシップ産駒ではなかろうか。
しかし、ゴールドシップ産駒は2022年11月現在で4頭所属してスマートファルコン産駒(3頭)やワンダーアキュート産駒(1頭)よりも多く金沢のダートを走っている(ちなみにホッコータルマエ産駒は7頭)。
さて、それでは金沢のゴールドシップ産駒は一体どのような馬なのか。現在、金沢のゴールドシップ産駒で一番勝利数の多いマイネルリリーフが所属する井樋厩舎の、柴田調教助手に聞いてみた。
マイネルリリーフは芦毛の4歳牡馬。
中央競馬でデビューし、芝の中距離を9戦するも掲示板に食い込むことなく金沢へ移籍となった。
すると移籍後は、金沢で17戦走って【6434】と安定した走りを見せ、着外も掲示板を外したのが2回だけと言ういわゆる馬主孝行な成績を残している。
そんなマイネルリリーフがどんな性格なのか、尋ねてみる。
「マイネルリリーフ号は、父譲りの大変に賢い性格で、ON/OFFがハッキリしている馬です。ゆえに競馬でもムラのある走りになりますが、ここぞの脚は非常に良い物を持っています」
たしかに父のゴールドシップと同じく芦毛のマイネルリリーフ。その見た目も似ているが、最終コーナーからぐいぐいと追い上げて金沢の短い直線を鋭く差していくそのレースぶりは、父親の豪脚を彷彿とさせる。
しかし、差し届かず惜しい結果に終わる事も多く、そのあたりもなんとなく父親の血を感じる。
同じゴールドシップ産駒で加藤和義厩舎のリチェルカ(栗毛4歳牝馬)はその毛色や先行の脚質で父親を感じさせにくいかもしれないが、金沢での成績は18戦【1548】と、リリーフのように惜しい結果が多い。
金沢のゴールドシップ産駒はレース予想には強い味方になり、レース中はずっとドキドキさせてくれることになりそうだ。
「母のマンバラの子達は総じて気性が激しいらしく難しい面もありますが、海外重賞馬の母らしくリリーフ君にも良い物が受け継がれています」
マンバラの仔にはリリーフ以外にも2014年マーメイドSで13番人気ながら2着に粘ったコスモバルバラ(父ロージズインメイ)らがいる。
「現在はリフレッシュ休養から帰ってきて非常好調で、今年の残りの開催で大きく出世するかもしれません。これも現在所有されている小川オーナーが大事にされてるからだと思います」
復帰初戦は後方から馬群を割って伸びるもクビ差2着とここでも惜しい走りだが、今後に向けては上々の滑り出し。
金沢競馬は、12月24日で今年の開催を終了する。あと1か月でどんな走りを見せてくれるのだろうか。
そして、来年の春からは重賞にその名が現れるかもしれない。
金沢のゴールドシップ産駒マイネルリリーフ。
その名前を今から覚えておけば、金沢競馬が面白くなるだろう。