アルーリングギフト(牡2 父オルフェーヴル 母アルーリングボイス 栗東・藤岡厩舎)
一口クラブのサンデーレーシングが総額3600万円(一口90万円)で募集したアルーリングギフト。土曜の阪神5R・芝1200m戦でデビューします。
父は2011年の牡馬三冠馬・オルフェーヴル。母のアルーリングボイスは小倉2歳ステークスなど重賞で2勝をあげた実績馬です。母方の祖母・アルーリングアクトも、小倉2歳ステークス(当時は小倉3歳ステークス)を制しています。
父がオルフェーヴルという事で芝1200m戦への対応力が問われますが、この馬の場合は血統的背景からも短距離戦はこなせそうです。親子3世代にわたる小倉2歳ステークス制覇に向けて、ここは負けられない一戦です。
パンプイットアップ(牝2 父スズカコーズウェイ 母セクシーシューズ 美浦・伊藤圭厩舎)
一口クラブのヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンが総額1200万円(一口6万円)で募集されたパンプイットアップ。土曜の函館6R・ダート1000m戦でデビューします。
父のスズカコーズウェイは2009年の京王杯スプリングカップを制した活躍馬。母のセクシーシューズはダート戦で活躍し、JRAで3勝をあげています。
全兄のバンドオンザランはホッカイドウ競馬の2歳重賞である栄冠賞とイノセントカップを制し、翌年には南関東の重賞・優駿スプリントを制しています。兄と同様、距離適性は気にする必要がありそうですが、ダートの短距離戦ではかなり期待できそうな1頭です。
マッチレスギフト(牝2 父フランケル 母ミノレット 栗東・松永幹厩舎)
一口クラブの社台レーシングホースが総額5000万円(一口125万円)で募集した外国産馬、マッチレスギフト。日曜の阪神5R・芝1800m戦でデビューします。
父はG1レース10勝を含む14戦14勝をあげた怪物フランケル。母のミノレットは2014年のアメリカG1レース・ベルモントオークスインビテーショナルステークス(芝約2000m)を制しました。叔父には2011年のマイルチャンピオンシップなど重賞3勝をあげたエイシンアポロンがいる血統です。
先週のこのコラムで「日本におけるフランケル産駒の傾向を見ると、母の特徴を強く反映する傾向がある」と書きました。それを証明するかのように、先週紹介したモンファボリは母に流れる短距離血統をいかして函館競馬場・芝1200mの2歳レコードをマークしました。
マッチレスギフトの場合、サドラーズウェルズの3×3という近親配合が日本の馬場に合うかという点が気になりますが、血統の字面でみると、芝1800m戦における適性の高さは期待できそうです。
パタゴニア(牝2 父キズナ 母ライフフォーセール 栗東・池添学厩舎)
一口クラブのシルクレーシングが総額4500万円(一口9万円)で募集したパタゴニア。日曜の阪神5R・芝1800m戦でデビューします。
父は昨年子供達がデビューしたキズナ。母のライフフォーセールはアルゼンチンのG1レース・ブエノスアイレス州大賞(ダート2200m)などアルゼンチンのG1レースを2勝しています。
また、半姉のダノンファンタジーは阪神ジュベナイルフィリーズを制しました。
先週のこのコラムで、キズナの子供は母親・母父の持っているポテンシャルを引き出す種牡馬と書きました。ダノンファンタジーは短い距離を得意とする馬でしたが、パタゴニアは母の実績から考えてもオークスの2400mまでは射程内ではないでしょうか。強豪馬が揃ったデビュー戦となりますが、十分太刀打ちできる馬だと思います。
ディアマンテール(牡2 父ドゥラメンテ 母ダイヤモンドディーバ 美浦・国枝厩舎)
一口クラブのサンデーレーシングが総額4000万円(一口100万円)で募集したディアマンテール。日曜の東京5R・芝1600m戦でデビューします。
父はドゥラメンテ。母のダイヤモンドディーバは2008年のアメリカのG2レース・キャッシュコールマイルステークス(現在のロイヤルヒロインマイルステークス・芝約1600m)を制した活躍馬で、過去に送り出した1頭のシャドウディーヴァはフローラステークスで2着に入るなど、繁殖牝馬としても結果を残しています。
母方の曾祖母の父にエルグランセニョールが含まれている血統は近年活躍する傾向にあり、中でもブラストワンピース(有馬記念)、アレスバローズ(北九州記念)、ホウオウピースフル(フローラステークス2着)は重賞戦線で活躍を収めています。この馬の場合ベストは芝2000m前後だと思いますが、半姉のシャドウディーヴァがハーツクライ産駒でありながらも、芝1600mの東京新聞杯で2着に入ったという点をふまえると、マイル戦で通用しても不思議ではありません。
ミエノムガール(牡2 父トゥザワールド 母ムガール 美浦・国枝厩舎)
2019年のセレクトセール1歳馬部門で、里見美恵子さんが4536万円で落札したミエノムガール。日曜の東京6R・ダート1400m戦でデビューします。
父は弥生賞を制したトゥザワールド。母方の曾祖母にあたるイントレピディティは1993年のイギリスオークス(芝約2400m)、フランスのG1レース・ヴェルメイユ賞(芝2400m)を制しました。
トゥザワールドは芝で活躍した馬ですが、種牡馬になってみると、地方競馬の東海クイーンカップ(ダート1800m)を制したビッグバレリーナをはじめ地方競馬での活躍が目立ちます。JRAでの戦績を見てもダート1200m戦で勝利した馬が多く見受けられることからも、ダート適性の高い種牡馬なのでしょう。
ミエノムガールの場合は芝・ダートを問わない走りをしそうな気がしますが、ミスタープロスペクターの4×3というクロスがあるので、短距離路線で結果を残していきそうな予感がします。
ストーンフェンス(牡2 父エクシードアンドエクセル 母イシタキ 美浦・高柳瑞厩舎)
外国産馬のストーンフェンス。日曜の函館5R・芝1200m戦でデビューします。
父のエクシードアンドエクセルはデインヒル産駒で、現役時代はオーストラリアのG1レース・ニューマーケットハンデなどG1レースを2勝しました。産駒にはイギリスのG1レース・クイーンエリザベス2世ステークス(芝約1600m)などG1レースを3勝したエクセレブレーションがいます。母のイシタキはアルゼンチンのG1レース・ホルベデアトゥーチャ大賞(ダート1500m)など2勝をあげました。
馬主のゴドルフィンは先週、函館でブルースピリット、東京でブルーシンフォニーが勝ちました。2歳戦での活躍を目指す方針となっている可能性はあるでしょう。
昨年はウーマンズハートが新潟2歳ステークスを、ケープコッドはすずらん賞などを制するなど、活躍馬を送り出していますから、この馬もその流れに乗りたいところ。
ストーンフェンスの場合、父・母ともに短距離で活躍しているので、この距離でのデビューは絶好でしょう。