七夕賞ってどんなレース?
1965年に4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走として創設。
第1回は福島競馬場の芝1800mで施行されました。
1969年・1971年ならびに1975年から1979年は10月に開催されましたが、施行時期が名称に合わないことから、1976年から1979年は競走名を「東北記念」に改称して施行。その後、1980年からは施行時期が夏季開催に戻されたことから「七夕賞」の名称が復活し、あわせて施行距離も芝2000mに変更しました。
2006年からはサマー2000シリーズの第1戦に指定されています。
サマー2000シリーズって何?
芝2000mに適性を持つ競走馬を対象にし、七夕賞・函館記念・小倉記念・札幌記念・新潟記念の5つのレースにおいて出走した競走馬の成績をポイント化。最終的にポイントを多く獲得した総合優勝馬に褒賞金として馬主に3,200万円、厩舎関係者に800万円をそれぞれ交付されます。
ポイントの付け方ですが、G2レースの札幌記念の優勝馬には12ポイント、2着には6ポイント、3着には5ポイント、4着には4ポイント、5着には3ポイント、6着以下の馬には1ポイントが付与されます。その他のレースの優勝馬には10ポイント、2着には5ポイント、3着には4ポイント、4着には3ポイント、5着には2ポイント、6着以下の馬には1ポイントが付与されます。
七夕賞を制してサマー2000シリーズのチャンピオンになった馬はミヤビランベリ(2008年)、イタリアンレッド(2011年)、アルバートドック(2016年)、メドウラーク(2018年)がいます。
今年の注目馬
クレッシェンドラヴ(牡6 美浦・林厩舎 57Kg 内田騎手騎乗)
昨年の福島記念を制したクレッシェンドラヴ。
年明け初戦の中山金杯7着からの巻き返しを狙います。
福島コースは4戦1勝ながらも2着3回とコース適性は十分あると思います。中山金杯の敗因は当初出走を予定していた有馬記念への出走が叶わなかったことで調整が難しかったことがあげられます。
以前は後方一気の追い込む競馬が得意としていましたが、内田騎手が主戦になってからは、3コーナーで捲り気味に上げて、4コーナーで好位置に付ける競馬に。それ以降は成績が安定していると呼べるでしょう。
昨年このレースではミッキースワローの2着に敗れましたが、ミッキースワローはその後天皇賞・春で3着に入るなど重賞戦戦で活躍。価値ある2着だと呼べるでしょう。
ハンデは昨年より2Kg重くなります。
それでも、490Kg台の馬格を誇る馬ですので、ここでは無様な競馬は見せられません。
マイネルサーパス(牡4 美浦・高木厩舎 56.5Kg 国分優騎手騎乗)
七夕賞と同じ福島・芝2000mで行われたリステッド競走の福島民報杯を制したマイネルサーパス。初の重賞タイトルを目指し出走します。
福島コースは3戦2勝2着1回とパーフェクトな成績。2歳の時に出走したきんもくせい特別(福島・芝1800m)では福島芝1800mの2歳レコードタイムの1分46秒2をマークするなど、時計勝負にも対応できる面がありますし、その一方で、重馬場で行われた福島民報杯を制し、不良馬場で行われたラジオNIKKEI賞では2着に入るなど、力を要する芝コンディションでも結果を残しています。
国分優作騎手とのコンビでは2戦2勝と結果を残していて、騎手との相性といった面でも結果が出ています。重賞レース未勝利馬ながらもハンデは56.5Kgと、少し重い感じはしますが、福島コースの適性から行けば悲願の重賞タイトルも十分視野に入るでしょう。
ヴァンケドミンゴ(牡4 栗東・藤岡厩舎 54Kg 酒井騎手騎乗)
重賞挑戦は昨年の菊花賞(17着)以来となりますが、福島コース4戦4勝のヴァンケドミンゴにも注目したい馬です。
ここまでの4勝全てが福島コースというヴァンケドミンゴ。前走のエールステークス(3勝クラス・福島・芝2000m)ではラスト600mのタイムがメンバー中最速の34.5秒をマークする、強い競馬を見せました。
後方一気の追い込みを得意とする馬で、レース展開に左右されやすい面があると思いますが、エールステークスでは3コーナー10番手から4コーナーでは4番手を位置する捲り気味の競馬を披露。脚質の幅を広げる競馬を見せました。
オープンレースでの実績がないため、ハンデは54Kgと恵まれています。
あとは極端に馬場が悪くなった場合、捲りや追い込みが効くかどうかがポイントになると思います。
ブラヴァス(牡4 栗東・友道厩舎 55Kg 福永騎手騎乗)
福島コースは初めてとなりますが、ブラヴァスにも注目です。
福永祐一騎手がこのレースを勝つと、史上6人目となるJRA10競馬場重賞制覇を達成します。
2勝クラス、3勝クラスと連勝して臨んだ前走の新潟大賞典。結果は、勝ったトーセンスーリヤと0.3秒差の4着でした。
そのトーセンスーリヤは宝塚記念で7着と健闘してるので、この馬も重賞レースで十分通用する馬だと思います。重馬場の経験は新馬戦の3着しかありませんが、父のキングカメハメハの子供は重馬場のレースが得意なので、大きなマイナスとはならないはずです。
その他では、3勝クラスの下鴨ステークスを制したヒンドゥタイムズ(牡4 栗東・斉藤崇厩舎 55Kg 北村友騎手騎乗)。昨年のジャパンカップ6着のジナンボー(牡5 美浦・堀厩舎 56Kg レーン騎手騎乗)。紫苑ステークスを制したパッシングスルー(牝4 美浦・黒岩厩舎 54Kg 戸崎騎手騎乗)が出走します。