[POG2020-2021]注目馬紹介~一口クラブ・広尾サラブレッド倶楽部編~

近年、10頭前後の募集馬の中からコンスタントに勝ち馬とオープン馬を輩出している広尾サラブレッド倶楽部をご紹介します。なお、馬主名義は「広尾レース」となりますが、今回は愛馬会の略称「広尾TC」と書かせて頂きます。
2019-2020シーズンにおいては「パンサラッサ」が2戦目の未勝利戦で後続を2.5秒も突き放すド派手な大差勝ちを飾り、一躍注目を集めました。そのパンサラッサは、ホープフルSでも果敢な逃げの競馬をしています。
また、広尾TCに初めての重賞勝利をもたらしたステラリードの仔「パラスアテナ」は芝のレースに変わってから切れ味鋭く2戦2勝、オークスこそ間に合いませんでしたが、今後の躍進を予感させてくれる内容でした。

今年の募集馬も色々な牧場から期待できそうな馬が集まっているのですが、POG期間で特に楽しめそうな3頭をご紹介したいと思います。


リナーシェ

父:キングカメハメハ
母:ヴェイパー
母父:Galileo
武幸四郎厩舎(栗東)
2018年3月15日生まれ
牝馬・募集額3,560万円
母10歳時の出産で2連産目(第5仔)

ショウナンタレントやショウナンアルバを生産した桑田牧場の誇る「期待の良血馬」が、広尾TCで募集されました。母父Galileoは競走馬としても種牡馬としても超一流で、その血は世界中に広がっています。
そのGalileo牝馬と名種牡馬キングカメハメハとの交配で誕生したのが、このリナーシェです。

血統表を見ると所謂「欧州血統」が多いため、少々重いタイプかなと思われましたが、持ち込み馬の半兄ニルカンタテソーロ(父Speightstown)がその不安を一蹴してくれました。函館芝1,000mでデビュー4着の後、すぐに函館芝1,200mの未勝利戦を勝ち上がり、1勝クラスでも連に絡む走りをしています。
キングカメハメハ産駒は牡馬の方が若干優勢というデータがあるものの、アパパネやレッツゴードンキといった名牝も輩出していますから、心配は不要でしょう。

管理するのは2018年に調教師デビューを果たした武幸四郎厩舎です。
武豊騎手の起用が多い傾向の厩舎ですから、兄弟コンビでの活躍に今後も期待が高まります。

馬体は半兄も当歳のセレクトセールで5,000万円以上の値が付いたように、母ヴェイパーの仔達は見栄えが良い傾向にあるようです。リナーシェも凛とした立ち姿に好感が持てます。すでに育成も進み、デビューを待つばかりとなりました。広尾TCの先陣を切り、勢いをつけてくれる事を期待します。

バスラットレオン

父:キズナ
母:バスラットアマル
母父:New Approach
矢作芳人厩舎(栗東)
2018年3月25日生まれ
牡馬・募集額3,400万円
母8歳時の出産で初仔

初年度産駒から大活躍だったキズナ産駒の登場です。
JRAで産駒デビューから1年待たずして早くも重賞6勝をあげ、一躍ディープインパクト後継種牡馬争いの有力候補に仲間入りしました。産駒のすごい点は、ノーザンファームの生産馬のみに頼ることなくこの快進撃を作ったという点にあります。
母父New Approachはダーレーグループの種牡馬として、初年度から欧州最優秀2歳馬ドーンアプローチを送り出しました。国内でも2020年共同通信杯勝ち馬・ダーリントンホールがいます。
血統を辿れば半兄は高松宮記念勝馬のシンコウフォレストがいますので、欧州血統と言えども日本の馬場も気にすることはないはずです。

管理する矢作芳人厩舎は今や広尾TCの看板厩舎と言っても過言ではなく、度々クラブのカタログにも登場しています。主な管理馬は、クラブの稼ぎ頭ハナズレジェンド[4-8-7-24]とパンサラッサ[1-1-0-5]です。
とにかく使える時には使う、1円でも多く稼ぎに行ってくれる、という厩舎ですのでPOGにおいても頼もしい厩舎と言えます。

馬体的にはキズナというよりはキングカメハメハ系のがっしりした身体つきに映ります。
恐らくですが、キズナの素軽さと欧州系のパワーが合致したものと思います。動きの中からはスピード感が垣間見えますので、芝ダート問わずに楽しめるタイプかと思います。

カイザーノヴァ

父:モーリス
母:ステラリード
母父:スペシャルウィーク
矢作芳人厩舎(栗東)
2018年2月19日生まれ
牡馬・募集額1,800万円
母11歳時の出産で5連産目(第5仔)

母ステラリードは広尾TCに初の重賞勝利をもたらしてくれた、クラブとしてはかけがえのない一頭です。
繁殖入りしてからは、牝馬ばかりが誕生してきましたが、初めて念願の牡馬が誕生しました。

ステラリードはデビュー2連勝で函館2歳Sを制した快速馬で、その後もPOG期間における牝馬限定GⅠは皆勤賞を果たし、31戦走ったのちに繁殖生活に入ります。そして第4仔のパラスアテナ(父ルーラーシップ)がダートを2戦走ったのちに芝の未勝利戦・カーネーションCを快勝し、一躍クラブの期待馬に名乗り上げました。

父モーリスとの配合により「サンデーサイレンスの3×4」、つまり「奇跡の血量」が成立しました。
これは今年ノルマンディーOCから出現したデアリングタクトと同じクロスということになります。
また広尾サラブレッド倶楽部は独自に遺伝子検査を実施していて、カイザーノヴァは「T:T型」という事が判明しています。これは中長距離向きの馬に多くあらわれる型で、スピード一本のタイプとは違い、ある程度スタミナも備わっているタイプということになります。

馬体は、現状としてはモーリスに似た形になっていて、パワフルな走りをする競走馬に見えます。
育成は進み、入厩の目途も立ち始めているとの事です。
こちらも、管理するのは矢作芳人調教師です。名調教師の手腕によって、半姉パラスアテナに続く活躍が期待されます。


以上、高橋楓が選ぶ広尾サラブレッド倶楽部から期待の3頭です。

募集馬の血統を見ると期待馬は何頭もいるのですが、今回は「POG」を意識できる馬を優先的に指名しました。特に昨年に続き「広尾TC×矢作芳人厩舎」は要チェックです!

この記事が皆様のPOG戦略のお役に立てれば幸いです。

※記事内のクラブの名称は愛馬会法人名を使用しています。
※記事内の数字は2020年5月29日現在になります。
※記事内の写真は募集カタログの写真になります。

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