[POG2021-2022]注目馬紹介~一口クラブ・広尾サラブレッド倶楽部編~

近年、コンスタントにオープンクラスを輩出している広尾サラブレッド倶楽部。
馬主名義は「広尾レース」ですが、会員の皆様にも馴染み深い愛馬会の略称「広尾TC」と書かせて頂きます。

2021年GⅡニュージーランドトロフィーを5馬身差で圧勝したバスラットレオンはNHKマイルカップの有力候補となり、ダービーへの出走も果たしました。

近年、GⅠレースで存在感を現し始めた「青、袖緑一本輪」の勝負服。
今回は「広尾TC」の期待の3頭をピックアップしていきます!

キングエルメス

牡馬
父:ロードカナロア
母:ステラリード
母父:スペシャルウィーク
生産牧場:木村秀則牧場(新ひだか町)
厩舎:矢作芳人(栗東)
募集額:3,200万円(一口16,000円)
母12歳時の産駒(6連産目)

母は広尾TCへ初の重賞制覇をもたらしたステラリード。そして第4仔パラスアテナ(父:ルーラーシップ)が紫苑Sで2着、秋華賞4着。第5仔カイザーノヴァ(父:モーリス)がOPクローバー賞を制し、デイリー杯2歳S5で着、朝日杯FSへ駒を進めました。その兄姉に続く活躍に期待です。

キングエルメスは父がロードカナロアに変わりました。母がデビューから連勝で函館2歳Sを制している事を考えるとロードカナロアとの配合は明らかに短距離かと思うのですが、クラブが発表した遺伝子型は中距離適性のCT型。思い起こせば半兄カイザーノヴァは中距離以上のTT型。牝系はスタミナタイプなのかも知れません。母の子供たちは母譲りの頭の高い走法でその点が適性にどう影響するでしょうか。

父ロードカナロア×母父スペシャルウィークの組み合わせと言えば皐月賞馬サートゥルナーリアが真っ先に浮かびます。しかしながら、マイル重賞の中京記念を制したグルーヴィット、芝ダート問わず短距離路線だったアカネサス、レベルの高い船橋を中心にデビュー7連勝を果たしたサルロンなど多種多様な産駒が誕生しています。決して牝系の適性が優先的にでているわけでは無さそうですし、調教の走りをみて適材適所の選択になるのではないでしょうか。

厩舎はクラブと相性抜群の矢作厩舎ですし、その点を考慮してか馬体をしっかりと作っている育成過程。兄姉に続く活躍を期待したい1頭です。

アシタカ

牡馬
父:キズナ
母:ミスペンバリー
母父:モンジュー
生産牧場:木村秀則牧場(新ひだか町)
厩舎:矢作芳人(栗東)
募集額:5,000万円(一口25,000円)
母17歳時の産駒(空胎明け)

クラブにとって、この血統にも思い入れは深いでしょう。そして先にもあげましたがクラブと相性抜群の矢作厩舎ですから、注目しないわけにはいきません。

まずクラブとゆかりが深い母ミズペンバリーからは、

  • 2009年産 エタンダール(青葉賞2着でダービー出走)
  • 2014年産 ディメンシオン(獲得賞金1億円オーバーで京王杯AH2着馬)
  • 2017年産 パンサラッサ(ホープフルS出走でラジオNIKKEI賞2着)

と活躍馬が何頭もでています。念願の重賞制覇が待たれます。

父キズナは2014年凱旋門賞4着馬、母父モンジューはエルコンドルパサーとの激戦が思い出される1999年の凱旋門賞馬。半兄パンサラッサ(父:ロードカナロア)は不良馬場の未勝利戦を2.5秒差でちぎって勝った事でご記憶の方も多いでしょう。高速馬場をこなせない訳ではないですし、重い馬場や荒れた芝を苦にしない血統背景は大きなアドバンテージになりそうです。

クラブ公式のホームページで公表されているように、4月23日の段階でシュウジデイファームにてゲート練習も問題なく行えていて、調教でも悪い癖がでておらず早めの始動が視野に入っています。こちらも目が離せない1頭です。

ウィンダミア

牡馬
父:ミッキーアイル
母:クエストフォーワンダー
母父:マクフィ
生産牧場:パカパカファーム(新冠町)
厩舎:林徹(美浦)
募集額:1,500万円(一口7,500円)
母7歳時の産駒(2連産目)

3頭目はスピード配合のウィンダミアです。

母は英国で4勝をあげ本国で繁殖入り。
キズナ産駒の半姉クエストフォーラヴは年明けデビューとなりましたが、なかなか見どころのある走りを披露しました。弟のウィンダミアは半姉よりも一回りも二回りも大きな馬体となりデビューをむかえる事が出来そうです。

父はNHKマイルカップとマイルCSを制した快速マイラーのミッキーアイル。初年度の産駒から桜花賞までに重賞を3勝したメイケイエールを輩出し「さすが」というところを見せてくれました。
母父はタイキシャトルが制したことで日本でも馴染み深いGⅠであるジャック・ル・マロワ賞などを制したマクフィです。現在は日本で種牡馬生活を送っており、2018年産からは函館2歳Sを2着し端午Sの勝ち馬ルーチェドーロ、ダート3勝で昇竜Sを制したカレンロマチェンコ、芝のカンナSを逃げ切ったオールアットワンスなどが誕生しています。馬産地の評価も筋肉質なパワータイプからスピードタイプまでをだしていると評価は上々です。
この2頭の組み合わせですので狙いはハッキリとマイル路線と思いきや、クラブ発表の遺伝子検査では中距離向きのCT型となりましたのでサラブレッドの血統とは本当に奥が深いと痛感します。

管理するのは林徹厩舎。クレッシンドラヴの際には二ノ宮調教師のご勇退の後にバトンを受け継ぎ6勝をあげる大活躍。福島記念と七夕賞も制覇し、ジャパンカップ→有馬記念→大阪杯と王道路線を歩むまでに成長しました。クラブからの信頼も厚く、連携もバッチリでしょう。

目指すところはNHKマイルカップをはじめとした芝のマイル路線になるでしょうが、母父マクフィの血が騒げばダートのPOGでも面白い存在になるかもしれません。


まだまだ本来ならばご紹介したい期待馬が多くいるのですが、以上3頭に注目してご紹介させて頂きました。

この記事が皆様のPOG戦略のお役に立てれば幸いです。 

※記事内のクラブの名称は愛馬会名称を使用しています。
※記事内の数字は2021年5月5日現在です。
※記事内の写真はクラブ募集時の写真となっています。
※本記事はクラブ様からのご厚意で使用させて頂いております。転載等はご遠慮下さい。

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