凱旋門賞観戦記@2014〔前編〕

そうだ、フランスへ行こう……!

某CMのごとく仏国遠征を決意したのは、まだ暑い日のことでした。

10歳時にとある競走馬に一目ぼれしてから早××年……社会人になった私は立派な競走馬ヲタクになっていました。

競馬を愛する者として一度は現地観戦してみたいレースのひとつ、それは異国の地フランスで行われる欧州競馬伝統の一戦「凱旋門賞」です。

「貴重な時間とお金をかけて行くのだから、自分にとって特別な馬が走るときに行きたい」

ジャスタウェイが参戦を表明したことにより、いつしか思い描いていた夢がついにかなう時が来たのです!新馬戦の写真を見て彼に一目ぼれしてから、勝てなかった時期を経ての重賞連勝、レーティング世界一になるまでを見届けてきました。そして、今度は彼が日本競馬会の「夢」に挑戦するというのです。

前年にジャスタウェイと同じくらい思い入れが強かったルーラーシップが同レースを回避したことで、フランス行きが叶いそうで叶わなかったという背景もあり、私は喜び勇んで、お世話になっている旅行会社の凱旋門賞観戦ツアーに申し込みました。

今回は私がフランスで凱旋門賞を観戦するまでの流れを、写真とともにご紹介していこうと思います。


10月3日

早朝の東京→フランス直通便(エールフランス)に乗り込み、いざ仏国。

約半日に及ぶ長時間フライトです。

機内食も二回出ました。よく分からないメニューもありましたが、味はそれなりだったと思います。

夕刻、無事フランスに到着しました。

滞在先はエトワール凱旋門の近くにあるホテル「モンフルーリ」。小さなホテルですが、歴史を感じる内装のつくりで部屋も綺麗でした。

今回は一人で観戦ツアー参加のため、「仲間」を日本から連れてきました。

左から順にジャスタウェイ、ハープスター、ゴールドシップの凱旋門賞出走馬3頭です。

飛行機でよく眠れて元気が有り余っていたため、彼らに留守番を任せてルーブル美術館に行くことに。夜間開館している日もあるので、普段とは違う雰囲気を楽しみたい方にオススメです。

ホテルから美術館までは5キロほどだったので、パリの街を散策がてら歩いていくことにしました。

※一人での散策時は防犯対策のため、一眼レフではなく携帯電話のカメラで撮影しています。

そびえたつ凱旋門。

シャンゼリゼ通りにはずらりと並んだ凱旋門賞の幟が。

ルーブル美術館の入口。

ルーブル美術館に展示されている全ての作品をじっくり見ようとすると、丸一日あっても足りません。今回は夜間開館日とはいえ閉館まであと数時間という状況でしたので、いつかもう一度見たいと思っていた彫刻ゾーンだけを見てきました。ミケランジェロの「瀕死の奴隷」「抵抗する奴隷」という作品が私のお気に入りです。

石でできているとは思えない、肉感のある肢体の色気。

※フラッシュを使わなければ写真撮影可。

しばし芸術鑑賞を楽しんだ後は、夕暮れの街をホテルへ。

夕日とエッフェル塔。

パリの日没。

持ってきた食料で腹ごしらえをして、この日は早々に就寝しました。


10月4日

市内観光からのウイークエンドロンシャン観戦の予定。

まずはツアーバスに乗り込み市内観光。

通天閣のモデルにもなったというエッフェル塔には秋の空がよく似合います。

オテル・デ・ザンヴァリッド。ドーム教会の地下墓所には、フランス皇帝ナポレオン1世の棺が置かれています。

ガルニエ宮。通称オペラ座。パリ国立オペラの公演会場の一つです。

個人的にフランス料理の「ごはん」に当たりハズレはあるが、「甘味」にはハズレがほとんどない印象。

昼食後、待ちに待ったロンシャン競馬場に到着。

翌日の凱旋門賞のために、一眼レフの試し撮りをしながらじっくり場内を下見しました。本番は泣いても笑っても一発勝負です。初めての競馬場なので、念には念を入れて撮影スポットの確認作業を行いました。

ゴール前。

中央に大木があったりと緑あふれるパドック。

Cirrus des Aigles(シリュスデゼーグル)/ドラール賞

最前列より撮影。中山の4コーナーで撮影する感覚と似ているような気がします。

オリビエ・ペリエ騎手。

試し撮りの結果、ロンシャン競馬場は非常に撮影しやすいコースだと分かりました。

この時期特有の天気によるものなのかは分かりませんが、どの写真も光の入り具合がよく、ほとんど「失敗」がありませんでした。

本日の夜のオヤツはラデュレのケーキとマカロンです。

せっかくなのでマカロンは各馬のイメージカラーをチョイスしました。

ジャスタウェイ(ピスタチオ)、ハープスター(シトロン)、ゴールドシップ(フランボワーズ)です。

今までマカロンは「オモチャみたいだなぁ」と思って食わず嫌いしていたのですが、サクッとした生地とねっとり濃厚なクリームの組み合わせは癖になりそうな食感でした。甘さもちょうどよく、とても美味しかったです。

文:ラクト

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