![[明日開催]ディープインパクト、トウカイテイオー、エイシンフラッシュ。日本ダービーBEST3レースはこれだ! 競馬トークイベント(5/18)開催に寄せて。](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2025/05/phonto.jpeg)
春のGⅠシーズン真っ盛りの5/18(日)19時~新宿ロフトプラスワンでトークイベント『達人にきく! 競馬の見方が変わる競馬の深イイ話』が開催される。
小川隆行&ウマフリ「競馬新書シリーズ」(星海社)全12冊刊行記念として、競馬の「深イイ話」をたっぷりと語るイベントに、治郎丸敬之(「ROUNDERS」編集長)、水上学(競馬ライター)、矢野吉彦(フリーアナウンサー)、小田哲也(スポニチ記者)といった豪華ゲストが集結する。
本イベントに寄せて、星海社新書『競馬 伝説の名勝負 GⅠベストレース』(小川隆行+ウマフリ)で選出した「日本ダービー歴代ベストレース3」を振り返りながら、世代の頂点をかけた夢の舞台で繰り広げられた熱き戦いの魅力に迫ってみたい。
※本記事は、名馬たちのドラマをこよなく愛する執筆者たちが、GⅠレースごとにベストレースを選定した『競馬 伝説の名勝負 GⅠベストレース』(小川隆行+ウマフリ・編)の記事をもとに再構成して紹介しています。

日本ダービー歴代ベスト3レースはこれだ!
日本ダービー(東京優駿)は、競馬関係者にとって夢の舞台である。1932年に創設され、イギリスのダービーステークスをモデルとしたこのレースは、3歳馬の頂点を決める一戦として、騎手、調教師、馬主、生産者全員が勝利を渇望する。皐月賞や菊花賞と異なり「最も運のある馬が勝つ」と言われる東京優駿は、枠順や展開の影響を受けつつも、勝ち馬には特別な運命を感じさせる。初代優勝馬ワカタカからダノンデサイルまで、歴史に名を刻む名馬が91頭誕生してきた。本稿では、日本ダービーの歴代ベスト3レースを選出し、その魅力を振り返る。
第1位 2005年 ディープインパクト
2005年、ディープインパクトが無敗のままダービーを制覇したレースは、日本競馬史に燦然と輝く名勝負である。「日本近代競馬の結晶」と称されたディープインパクトは、父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘアという血統背景を持ち、ノーザンファームの生産、金子真人オーナーの所有、池江泰郎調教師の管理、そして武豊騎手の騎乗という完璧な布陣で挑んだ。デビューから単勝1倍台前半の圧倒的支持を受け続け、若駒S・弥生賞・皐月賞を快勝。ダービーでも単勝1.1倍の評価を受けた。
レースは、ディープインパクトを意識した各馬の戦略が交錯する展開となった。コスモオースティンやシャドウゲイトが先行し、ペールギュント、アドマイヤフジ、ローゼンクロイツといった武豊騎手が騎乗した馬たちが中団以降で構える。武豊騎手は中団後方で冷静にディープインパクトを操り、直線で大外から一気に加速。2着インティライミに5馬身差をつける圧勝でゴールした。
この勝利は、ナリタブライアン以来の三冠馬誕生を予感させ、菊花賞やその先の未来への期待を膨らませた。2着インティライミはダービー馬スペシャルウィーク産駒、3着シックスセンスは「最強の1勝馬」として人気を集めた。ディープインパクトは後に種牡馬としても成功し、2013年には産駒キズナが武豊騎手を背にダービーを制している。このレースは、ディープインパクトの才能と武豊騎手の冴え、そして日本競馬の頂点を象徴する一戦である。
第2位 1991年 トウカイテイオー
1991年のダービーは、トウカイテイオーが圧倒的な強さで制したレースである。父シンボリルドルフという三冠馬の血を引き、デビューから5連勝で皐月賞を制したトウカイテイオーは、親子二代での三冠達成が期待された。安田隆行騎手を背に東京競馬場に登場したトウカイテイオーは、既に王者の風格を漂わせていた。2番人気は青葉賞勝ち馬レオダーバン、3・4番人気に皐月賞2着シャコーグレイド、3着イイデセゾンが続いた。
レースでは、トウカイテイオーが早めに抜け出す横綱競馬を展開。レオダーバンを一瞬で引き離し、3馬身差で圧勝した。安田隆行騎手のガッツポーズが観衆の歓声に応え、トウカイテイオーの無敵の強さが際立った。この勝利は、後の菊花賞回避や有馬記念での復活劇といったトウカイテイオーの伝説の序章に過ぎなかった。親子二代での偉業は逃したものの、トウカイテイオーのダービー制覇は、皇帝の血を継ぐ帝王の存在感を示す一戦である。
第3位 2010年 エイシンフラッシュ
2010年のダービーは、「史上最強世代」と称されたクラシック世代の激戦として記憶される。ヴィクトワールピサ、ローズキングダム、ペルーサ、ルーラーシップといった名馬が集結し、ファンの期待は最高潮に達した。皐月賞3着ながら11番人気だったエイシンフラッシュは、ダービーでも7番人気の伏兵評価。1番人気ヴィクトワールピサ、3番人気ヒルノダムールが皐月賞の結果を反映する中、注目はペルーサの出遅れやネオユニヴァース産駒の連覇に集まった。
レースはアリゼオが逃げてスローペースを形成。各馬が牽制し合う中、直線で末脚勝負に。ローズキングダムが抜け出しを図った瞬間、エイシンフラッシュが鋭い末脚で差し切り、7番人気での勝利を飾った。この結果に驚いたファンも多かったが、エイシンフラッシュは2012年の天皇賞・秋を制し、フロックでないことを証明。世代の層の厚さと伏兵の底力を示したこのレースは、ダービーの「運」の要素を体現する一戦である。
最後に
日本ダービーは、運と実力が交錯する競馬の最高峰である。2005年のディープインパクトは完璧な布陣と圧倒的な強さで歴史に名を刻み、1991年のトウカイテイオーは帝王の風格で他馬を圧倒した。2010年のエイシンフラッシュは伏兵の逆転劇で世代の奥深さを示した。これらのレースは、ダービーの魅力である「運」と「栄光」を象徴する不朽の名勝負である。
星海社からのお知らせ
5/18(日)19時〜新宿ロフトプラスワンでトークイベント『達人にきく! 競馬の見方が変わる競馬の深イイ話』ご参加受付中です!
小川隆行&ウマフリ「競馬新書シリーズ」(星海社)全12冊刊行記念として、競馬評論家やスポーツ新聞記者、現役実況アナウンサーをゲストに迎え、競馬の奥底に潜む「深イイ話」をたっぷりと語っていただきます。
さらにイベント後半では開催直前のオークス(5月25日)と日本ダービー(6月1日)特別予想も披露します!

■出演者とトークテーマ
●特別ゲスト
治郎丸敬之(「ROUNDERS」編集長):パドックと返し馬、馬体の見方
水上学(競馬ライター):テイエムオペラオーとキタサンブラックから考える母父論
矢野吉彦(フリーアナウンサー):うまい競馬実況とは? 思い出の競馬実況および裏話
小田哲也(スポニチ記者):東京コースの穴ねらい術とは/距離別・条件別に考える
●司会進行
小川隆行(競馬ライター)
緒方きしん(ウマフリ代表)
日時:5月18日(日)OPEN 18:00 / START 19:00
場所:新宿ロフトプラスワン
料金:2800円(前売)/当日3200円 ※要ワンオーダー・飲食代別

※前売りチケットのお申し込みはこちらから
https://t.livepocket.jp/e/8cwob