パトリオットゲームの能力試験を見に行ってきました。と言っても、何のことだかさっぱり分からないと思いますので説明しておくと、下村獣医師ことシモジュウからの話で大狩部牧場の生産馬をEVO(エクワインベットオーナーズ)の上手獣医師に購入してもらい、山﨑裕也厩舎に入厩することになったカズヤラヴの22がパトリオットゲームと名付け...
ブログ・手記の記事一覧
「不受胎馬検査はどうしますか?」とも聞かれました。毎年、繁殖シーズンが終わった時期に、軽種馬農協にて不受胎に終わった繁殖牝馬を対象に検査が行われます。費用は2万円ぐらい。碧雲牧場では今まで不受胎馬検査をしたことがないそうで、詳しいことはかつて軽種馬農協に獣医師として勤めていた下村獣医師ことシモジュウに聞いてみたらどうで...
生産者から見る血統の世界と、競馬ファンから見るそれは、分けて考えるべきだと僕は思います。生産者にとっての血統は、受胎から産駒の誕生、幼少期までを形づくるため、競馬ファンにとっての血統は、それ以降の競走馬としての活躍を占うためのそれです。同じサラブレッドの血統ではあり、地続きではありつつも、競走馬「以前」と「以後」では血...
「ダートムーアの受胎が確定しました!」と碧雲牧場の慈さんから報告がありました。受胎していること自体はだいぶ前に確認できていたのですが、そこから消えてしまったり、流れてしまったりする馬もいますので、夏から秋に最終妊娠鑑定が行われます。そこできっちり受胎していることが分かれば、あとは来年の出産を待つのみです。まずはひと安心...
毎日のように牧場から届く、福ちゃんの幸せな日々を眺めていると、福ちゃんは片目が見えないことをつい忘れてしまいがちになります。他の仔馬たちと同じように走り回り、母ダートムーアの乳房を吸い、草を食み、天使のような寝顔で眠っています。小眼球症という病気があることを知らずに遠くから見れば、普通の馬と何ら区別がつかないのではない...
プロローグ 「何度目になるんかなあ。リオ(パラリンピック)の前年やから2015年の……そう、ちょうど今くらいの時季やったから、丸9年になるんかな。それから少ない年でも1年に2度、多い年やったら3回くらいは往復してますもんね」 東京パラリンピック馬術競技で、日本人として21年ぶりに入賞(7位)を果たした宮路満英選手(66...
暑さ寒さも彼岸までということで、朝晩が涼しくなってくる10月が近づいてくると、来シーズンの種牡馬の予約が始まります。昨年度はタイミングを逃してしまい、すでに一杯で予約できなかった種牡馬もいましたので、今年は先手で攻めていきたいと思っています。生産の世界に足を踏み入れてまだ2年目の若輩者であり、1年を通しての全体の流れが...
毎年、数えきれないほど多くの馬たちが生まれる牧場において、強くて速いサラブレッドをつくるために、一定数の不受胎や流産、奇形の問題は許容されてきたのです。もちろん、大手の牧場も海外からサンデーサイレンスなどの血が入っていない繁殖牝馬を導入して血の更新に努めていますが、爆発的に増えるサンデーサイレンス系に対しては、付け焼き...
大狩部牧場の代表となった下村獣医師ことシモジュウと電話している中、「宙に浮いてしまった馬がいて困っているのです」という話がポロっと出ました。最初は馬が宙に浮いているSF小説のようなシーンを想像しつつ、作家ガルシア・マルケスの「たとえば、象が空を飛んでいるといっても、ひとは信じてくれないだろう。しかし、四千二百五十七頭の...
福ちゃんの件でバタバタしているうちに、もう1頭の繁殖牝馬スパツィアーレは腸閉塞と闘っていました。昨年のこの時期は腹痛を起こして転げまわり、1日でケロッと回復して事なきを得ましたが、今年はそうは行きませんでした。便が出なくなってしまい、獣医師に下剤を入れてもらったものの、なかなか良くならず、かなりの期間苦しむことに。食べ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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