![[今週の競馬]いざ、春の中距離王者決定戦へ! 土曜日は東西でマイル重賞が開催](https://uma-furi.com/wp-content/uploads/2026/03/202603294-1.jpeg)
今週から4月に突入。早くも年が変わって3ヶ月が経ち、多くの人が新生活へと歩を進める季節となる。
一方で競馬もいよいよG1シーズンが本格化。先週の高松宮記念に続き、今週は大阪杯が開催される。当初予定していたドバイ遠征を取り止めてこちらへ照準を合わせた馬もいることで、例年と比較しても好メンバーが集う1戦となりそうだ。
また、土曜日の中山ではダービー卿チャレンジトロフィー、阪神ではチャーチルダウンズカップが実施予定。どちらも3歳と古馬のマイラーたちがそれぞれの頂点である府中の大舞台を目指して競う前哨戦で、今後を見据える上で重要な1戦となる。
○大阪杯 春の仁川で中距離王者の桜冠を
大阪杯(G1)
日曜阪神11R 15:45発走
芝2000m(右)サラ系4歳以上限定 オープン 別定
本賞金 1着30000 2着12000 3着7500 4着4500 5着3000(万円)
■レースの歴史、位置付け
1957年に大阪盃として創設。1964年から2016年までは産経(サンケイ)新聞社賞が贈られるようになったことで産経(サンケイ)大阪杯という名称で実施されていた。当初は芝1800mでの施行だったが、1972年に現行の距離に延長。1982年からは開催時期も4月となり、以降、中距離路線を歩む馬たちにとって春の重要な1戦に位置付けられた。2017年にはG1レースに格上げされ、天皇賞(春)、宝塚記念を含む春古馬三冠の第1戦となっている。
グレード制が導入される以前から名馬の優勝が多く、1961年には前年の二冠馬コダマ、1983年には『サラ系』初の年度代表馬であるヒカリデユールが勝利。G2格となった1984年以降もトウカイテイオーやメジロマックイーン、エアグルーヴにダイワスカーレットといった錚々たるメンバーが勝ち馬には名を連ねている。

しかし、2025年終了時点でこのレースを連覇したのは第1回から数えても2024,25年のベラジオオペラのみであり、2勝まで広げても2003,05年のサンライズペガサスが加わるだけ。近年は同時期に開催されるドバイミーティングへの出走馬が増加したことも関係しているとは思うが、それでも名だたる強豪が集うこのレースを複数回勝利するのはかなりの難関ということが分かるだろう。
■前年のレース模様
前走の中山記念でコースレコードを叩き出したシックスペンスが1番人気に推されてはいたが4.8倍というオッズ。2番人気のベラジオオペラとの差はわずかに0.3倍とかなりの混戦模様だった。
レースは出遅れたデシエルトが一気に先頭へと立っていき、1000m通過57秒5というかなりのハイペースでかっ飛ばす。直線、番手に控えたホウオウビスケッツがデシエルトを交わして先頭に立つが、それを追ってきたベラジオオペラが危なげなく抜け出して完勝。後方から脚を伸ばしてきたロードデルレイを1馬身退けて、レース史上初となる連覇を達成して見せた。

■今年の出走馬
当初、ドバイ遠征を予定していたクロワデュノールやダノンデサイルが現地情勢を鑑みてこちらに矛先を向けてきた。

さらにここへ昨年の宝塚記念馬メイショウタバルが加わり、春のグランプリを前にしていきなり中距離路線の主役級が激突。

一方、アメリカジョッキークラブカップを完勝したショウヘイや、中山記念で重賞5勝目を飾ったレーベンスティールなどもスタンバイしており、一筋縄ではいかない雰囲気が漂っている。果たして、この豪華メンバーの中から王者に輝く者は誰となるか。
○ダービー卿チャレンジトロフィー 船橋法典から府中本町へ繋がるマイル路線
ダービー卿チャレンジトロフィー(G3)
土曜中山11R 15:45発走
芝1600m(右)サラ系4歳以上限定 オープン ハンデ
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)
■レースの歴史、位置付け
1969年にイギリスのジョッキー3名を招いた「英国騎手招待競走」を4レース開催した際、そのなかのひとつのレースに第18代ダービー卿エドワード・ジョン・スタンリー伯爵からトロフィーの寄贈を受けたことがレース名の由来となっている。
創設時点では東京芝1800mの11月に開催されていたが、1981年にジャパンカップが創設された際に12月の中山へ移動。そしてグレード制の導入と共に距離が芝1600mとなり、1990年に現在の開催時期へ移設された。この際距離が芝1200mに短縮されているが、1996年には再びマイル戦へ延長され、2002年にハンデキャップ競走に指定。現行条件となった。
ハンデ戦ではあるが勝ち馬含めて出走馬錚々たる顔ぶれで、圏内に入線した馬が安田記念等のG1競走で好成績を収めることも多い。2015年にこのレースを勝利したモーリスは、同年の春秋マイルG1を制覇。暮れには香港マイルも制覇し、瞬く間に国内マイル界の頂点に立った。
また、その翌年に出走メンバー唯一のG1ホースとして2着に食い込んだロゴタイプは、次走の安田記念でモーリスを2着に下してタイトル制覇。2013年の皐月賞以来、実に4年ぶりの勝利を飾っている。

■前年のレース模様
前週の高松宮記念で来日初週からG1制覇を飾ったジョアン・モレイラ騎手の跨るトロヴァトーレが1.7倍の圧倒的1番人気。上位人気の一角であったエコロブルームが競走除外となったこともあり、2番人気以降とはかなりの支持差が開いていた。
レースはスタートを決めたアサカラキングとメイショウチタンが先手を主張する形で、2ラップ目から11秒台前半が連発する厳しいペースで進んで行く。直線、横に広がった馬群からコントラポストが抜けようとしたところを、最内から突っ込んできたトロヴァトーレが交わし去ったところがゴール。鞍上が「マジックマン」と呼ばれる所以を遺憾なく見せてくれた1戦であった。

■今年の出走馬
年明け初戦の京都金杯を制したブエナオンダがレースの中心となりそうな予感。前走の東京新聞杯では好位追走から15着という結果に終わったが、前半の800mが46秒3という速い展開だったことを考えれば展開負けとも考えられる。京都金杯では馬群を割ってくる走りで勝ち切っており、今回を仕切り直しの1戦にできるかどうか。

明け4歳勢ではイミグラントソングに注目。昨年同時期のニュージーランドトロフィーでは、2歳王者のアドマイヤズームを下して重賞タイトルを獲得した。今回は昨夏の関屋記念以来の1戦となるが、コース実績はあるだけに活躍があっても不思議はない。
○チャーチルダウンズカップ 3歳マイル王へ繋がる1戦
チャーチルダウンズカップ(G3)
土曜阪神11R 15:30発走
芝1600m(右・外)サラ系3歳 オープン 定量
本賞金 1着4100 2着1600 3着1000 4着620 5着410(万円)
■レースの歴史、位置付け
前身は1987年に創設された3歳マイルG3のペガサスステークス。施行回数こそわずか5回と少ないが、オグリキャップとシャダイカグラという2頭のG1ホースを送り出している出世レースである。
そして1992年、阪神競馬場とアーリントン国際競馬場(2000年からはアーリントンパーク競馬場)が提携を結んだのを機に、アーリントンカップに改称。アーリントン競馬場では阪神カップステークスも施行されていた。
だが2021年、アーリントン競馬場が廃止。これにより阪神競馬場は新たにチャーチルダウンズ競馬場と姉妹提携を結び、2025年からはチャーチルダウンズカップと名称が変わって施行されている。ちなみに上記の阪神カップステークスは現在、阪神ステークスとしてチャーチルダウンズ競馬場で開催。2026年からはG3に格上げされて実施されている。
元々は2月末の施行だったが、2017年からNHKマイルカップの正式なトライアルとして4月に実施。2月開催の勝ち馬はタニノギムレットやウインクリューガー、ミッキーアイルなどNHKマイルカップ馬が多い。

だが、4月に移設されてからはタワーオブロンドンやオオバンブルマイらのように、古馬と刃を交えるようになってから活躍を遂げた馬たちが増えてきている。
■前年のレース模様
心機一転、新たなレース名として開催された初年度。シンザン記念で2着となったアルテヴェローチェと、朝日杯フューチュリティステークスで3着に好走したランスオブカオスが人気を分け合っていた。
ゲートが開くとツーエムクロノスがハナを叩き、モンテシートがそれに競りかける展開に。ランスオブカオスは好位番手を取りに行くが、その一方でアルテヴェローチェはやや出負けして後方からのレースとなった。
直線に向いたところで先行した2頭の間を勢いよく割に行ったランスオブカオスが弾け、そのまま突き抜けて先頭へ。最後は追ってくるアルテヴェローチェを抑え切り、人馬共に初重賞制覇を果たした。

■今年の出走馬
ホープフルステークスで1番人気だったアンドゥーリルと、シンザン記念を制したサンダーストラックが激突。両者ともに出世レースを制している馬だけに、ここで先着した方が本番に向けて一歩リードするという構図になりそうだ。

ただし、シンザン記念からの転戦馬が2月開催の時を含めて【5-5-4-19】と有利なのに比べて、ホープフルステークスからの出走は前身のラジオNIKKEI杯2歳ステークス時代を考慮しても【0-0-0-3】と全くの道なのは気にかかる。このデータをひっくり返すことはできるだろうか。

先週は高松宮記念を筆頭に4重賞、中東ではドバイミーティングが開催されたが、有事が起こることなく無事に競馬を終了できたことにまずは安堵したい。そしてここからは日本の競馬が盛り上がって行く。新生活で慣れないことや不安も多数出てくるとは思うが、我々には競馬がある。週末のワクワク感を胸に、日々を過ごしていきたいところだ。
写真:@pfmpspsm、INONECO、かず、はねひろ(@hanehiro_deep)、ぼん(@Jordan_Jorvon)、突撃砲
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