明治30年の創業以来、たくさんの方に着物のある人生を提供してきた老舗の呉服屋「いわきや」から、新たな競馬グッズ『名馬全史京友禅』が発売。その発起人でもある専務取締役・我妻専務取締役は大のオジュウチョウサン好きとしても知られている。
今回はそんな我妻さんと、オジュウチョウサンの主戦騎手・石神騎手の対談をお届けする。
「こんな歴史的名馬と肩を並べるというだけでも、感激です!」
我妻さん:こんにちは! 自称・オジュウチョウサンのストーカー、我妻登鷹(のぶたか)です。普段は呉服屋の”銀座いわきや”で専務取締役をしています。先日、競馬好きが高じて、西陣細密綴織の競馬グッズ『名馬全史京友禅』を作りました。オジュウチョウサンの主戦、石神騎手にお会いできて、緊張しています(笑)
石神騎手:対談始まる前にも少しお話をしましたが、すごいオジュウチョウサン愛を感じますね……(笑) オジュウチョウサンを生産した坂東牧場さんにも毎月通われているとか。
我妻さん:もう、すっかり顔を覚えていただきましたね。それほどオジュウチョウサンに惹かれています。こんなに多くのドラマがある馬も珍しい! 「オジュウ=石神さん」というコンビがしっかり定着しているのも、良い意味で昔の競馬を思いだします。何と言っても、NHKでも特集されるほどのコンビですからね。
石神騎手:長い期間に渡り、障害競走を盛り上げてくれている1頭だと思います。『名馬全史京友禅』のラインナップを拝見しましたが、ソダシ、アーモンドアイ、オジュウチョウサン、オルフェーヴル、ゴールドシップの5頭が選ばれていますよね。こんな歴史的名馬と肩を並べるというだけでも、感激です!
我妻さん:ファンの多さで選んだつもりです。今回はライトからコアファンまで、みんなが好きな名馬たち。ソダシも、かなり問い合わせがありますね。どの馬も個性派だと思います。
石神騎手:たしかにアーモンドアイ以外、みんなひと癖ふた癖ある名馬ですね(笑) 僕の父もオジュウチョウサンが好きで、友人にグッズを買って配っていますので、今回のグッズも喜んでいると思います。
「ハラハラドキドキを含めて障害レースを楽しんでいただければ」
我妻さん:中山大障害が近づいていますけど、調子はどうですか?
石神騎手:良いですよ! ゲートの練習でも、手綱越しに気合いが伝わってきましたね……。乗っていて、ちょっと怖かったです(笑)
我妻さん:なかなか大人しくなりませんね。そこが魅力でもありますが!
石神騎手:元々負けない馬だったから調教の状態はあまり気にしていなかったんですけど、昨年の京都ジャンプSで障害重賞の連勝がストップしたことをきっかけに、それまでより状態を気にするようになりました。前走の調教後は息遣いがきつそうだったんですが、今回は余裕を感じますね。
我妻さん:それは楽しみですね。レース本番では、好きという感情が爆発してしまい直視できないかもしれませんが……(笑)
石神騎手:飛越も低いから、尚更ドキドキさせてしまうかもしれません。ただ、そうしたハラハラドキドキを含めて障害レースを楽しんでいただければと思います。
我妻さん:まずは無事に、お願いしますね!
石神騎手:もちろん無事にという思いもありますが、ジョッキーである以上、勝ちたいです。オジュウチョウサンが負ける姿をこれ以上は見せたくないので、安全に気を配りながら頑張ります!
「泥臭い馬が好きなのかもしれません」
石神騎手:我妻さんは、ずっと競馬がお好きだったんですか?
我妻さん:そうですね、イシノサンデーとかキングヘイローとか好きでした。タップダンスシチーも好きでしたね。
石神騎手:渋いですね(笑) キングヘイローは乗るのが難しそうな馬だったな……。
我妻さん:たしかに、泥臭い馬が好きなのかもしれません。オジュウチョウサンも、文字通りドンケツからのスタートでしたもんね。姿の美しさだけでなく、そこから這い上がってきた点にも魅力を感じます。
石神騎手:仰る通り、障害競走の初戦は最下位でのゴールでしたからね。そこから中山GJ初制覇まで、1年半かかっています。
我妻さん:私の会社は、普段は若い子の振袖なども用意している会社なんですが、この前はオジュウチョウサンが好きなお客さんがきたんですよ。「ウマ娘」から競馬を好きになり、オジュウチョウサンにたどり着いた子でした。すごいことですよね! ライト層にまで名前が届いているわけですから。つい嬉しくなって、オジュウチョウサンの人形をあげました。
石神騎手:なるほど、我妻さんのお店に行ってオジュウチョウサンが好きと言えば、オジュウチョウサンの人形がもらえるかもしれない、ということですね(笑)
「写真にはない美しさを感じます」
我妻さん:……ということで、今回、こちらのオジュウチョウサンの『名馬全史京友禅』を石神騎手に贈呈させていただきます!
石神騎手:おぉー! 実物を見ると、全然違いますね! 3D感がすごいというか、写真にはない美しさを感じます。
我妻さん:やはり、筋肉が美しいですよね。その表現は、京友禅ならではかと思います。初めての挑戦で試行錯誤もあったんですが、いざ染めてみると良い出来栄えで、嬉しい驚きがありました。
石神騎手:ソダシは白毛ですから、表現するのが難しそうですね。
我妻さん:生地の色などはかなり悩みましたね。色の見本を作ってからもう一度調整して、再度染めるんですが、その工程に2ヶ月ほどかかります。かなりドキドキしました。
石神騎手:今日は我妻さんが着物を着ていらっしゃるかと思っていたら洋服で残念だったので、このグッズで京友禅が見られて嬉しいです(笑) 有り難く、飾らせていただきます。
我妻さん:是非お願いします! 今年は1年間、色々な出会いがあり感謝が尽きません。呉服屋と競馬界という、普段交わることのない業界が交わりました。来年も競馬グッズを通じて、コツコツと頑張っていきたいです。
石神騎手:僕は怪我から復帰してからもなかなか完治せず、年明けは不甲斐ない戦績になってしまいました。一方で、トゥルボーをはじめとした良い馬とも出会えた一年でもあります。中山大障害を勝利して来年への弾みをつけたいですね! 引き続き、応援よろしくお願いいたします。
『名馬全史京友禅』のご購入はこちら:https://eshop-kawaraban.jp/