皆さんは、東海ダービー(SPⅠ)をご存知でしょうか?
名古屋競馬場で開催される、東海地区・北陸地区の3歳No.1を決める戦いです。
地方の小さな競馬場であっても、ダービーというのは特別なレース。
それは関係者だけでなく、我々ファンにとっても同じことです。
その思いの一端は歴代の優勝馬や優勝騎手、調教師を見て頂ければお分かりになるのではないでしょうか。
挙げればキリがありませんので、一部になりますが……
帝王賞の前身と言われる中央競馬招待競走(大井)を勝ったブレーブボーイ号。
東海三冠を達成し、種牡馬としてゴールドプルーフ号を送り出したゴールドレット号。
JRAのオープンを勝ったトミシノポルンガ号。
ナリタブライアン号とマヤノトップガン号の阪神大賞典で3着に入ったルイボスゴールド号。
ダートグレード競走「名古屋優駿」時代にはJRAのウイングアロー号やアグネスデジタル号。
このレースで名古屋史上唯一の3歳ダートグレード競走優勝馬となったタカラアジュディ号。
また、騎手に目を向けても、名手がズラリ。
名古屋の伝説、坂本敏美騎手。
騎手として東海三冠、調教師としてダートグレード優勝馬を育てた原口次夫騎手。
中央移籍から、日本ダービーも勝利した安藤勝己騎手。
兵庫に移籍し全国リーディングにも輝いた川原正一騎手。
長らく名古屋を支え、 JRAでも活躍した吉田稔騎手。
名古屋初の3000勝騎手、岡部誠騎手。
「いつでも」とは言いませんが、東海ダービーには最高の馬と人がいました。
はたして次の東海ダービーでは、どの馬が、そして人が、頂点に立つのでしょうか?
毎年、ファンも関係者も注目しています。
さて、東海ダービーが行われる名古屋競馬場ですが、「行ったことないよー」という方も多いと思います。
そんな人にも安心して名古屋競馬場をお楽しみ頂けるように色々と書いていこうと思います。
まずはアクセス。
無料駐車場もありますが、近くに駅もバス停もありますので、荷物が少ないのであれば公共交通機関を利用するのが良いかと思います。
名鉄神宮前駅からは駅の西口を出て多加良浦or河合小橋or中川車庫前行きのバスに乗車し、競馬場正門で下車。
地下鉄東海通駅からは3番出口を出て両茶橋orサンビーチ日光川or多加良浦or河合小橋or中川車庫前行きのバスに乗車し、競馬場正門で下車。
名古屋駅からはあおなみ線に乗車し、名古屋競馬場前駅で下車。改札を抜けるとすぐ前方に見える道をわたり、左に曲がって徒歩3分。『J-PLACE名古屋』の看板があるのが名古屋競馬場です。
入場料は100円。入場門の自動改札機みたいなゲートに100円硬貨を入れて入場してください。
アクセスが分からない、入り方が分からないという方よりも「行ってみたいと思っているけど、中央の競馬場に比べて地方はなんか入りづらい。ほら、汚いジイさんとか昔の鉄火場のイメージ……」なんて人も多いと思います。
中央より随分のどかで、人に危害を加えるような輩はいませんが、それでも馬券オヤジを避けたいという方の為にオススメの観戦スポットをいくつかご紹介します。
①パドック
パドックには大きく分けてスタンド側エリア、屋根付きエリア、駐車場側エリアとありますが、基本的に人が多いのはスタンド側エリア、次いで屋根付きエリア。駐車場側エリアであれば、馬券オヤジも少なく比較的快適にパドックを見ることができます。
パドック:屋根付きエリア
パドック:駐車場側エリア
②スタンド
名古屋競馬場には東スタンド、第1スタンド、第2スタンド、第3スタンドと4つの建物に観客席があります。
オススメは東スタンドの東側。馬券売り場から距離があるので、馬券オヤジが少ないです。また、ウィナーズサークルが近いので、表彰式などを見たい方や、表彰式が終わってハケて行く関係者に絡みたい方は是非。
暑い時期や寒い時期になれば空調が完備されている有料席もオススメ。
第2スタンドのグリーンホールには500円。同じく特別観覧席には700円で入場できます。チケットは入場門付近の総合案内所でお買い求めください。
③ラチ沿い
王道のゴール前よりも、第3スタンド以西の4角付近の芝生エリアがオススメです。
この辺りにいるのは家族連れかカメラを構えた人だけという印象です。
4コーナー明けの勝負どころなので、馬や騎手の迫力のある姿を見ることが出来ます。また、実況音声もほとんど入らないので、馬の足音や鞭の音、ごくごくまれに騎手の声など、競馬本来のサウンドが楽しめます。
ラチ沿い:勝負どころの迫力ある姿を見ることが出来る
④馬券
最後に「地方競馬って馬券に騎手の名前が入ってるんでしょ?奥まで行くのは躊躇われるけど、馬券は買いたい!」
という方のために。
現在、名古屋競馬場の馬券売り場は第2スタンドに集約されています。
投票締切り前以外、特にパドックを馬が周回しているタイミングであれば、人も混雑も避けられます。
梅雨の時期ではありますが、東海ダービー(SPⅠ)が行われる機会にでも、是非一度、名古屋競馬場へ足を運んで頂けたらと思います。
写真:名古屋けいばファン