[天皇賞(春)ヒストリックトリビア]1番人気に求められる”条件”アリ!?

トリビア (trivia) は、「くだらないこと、瑣末なこと、雑学的な事柄や知識、豆知識」を指す。
一説に、ラテン語で「三叉路」3 (tres) + 道 (via) を意味する言葉で、古代ローマの都市において三叉路が多かったことから、「どこにでもある場所」「ありふれた場所」を指すようになり、さらに転じて、くだらないこと、瑣末なことを意味するようになったという。

Wikipediaより

競馬ヒストリックトリビア。
今回は、天皇賞・春の1番人気に求められる"条件"について、ご紹介していこう。

春天の1番人気に要求される「もの」がある!?
4つの条件を満たした馬の戦績は──。

19年20年の天皇賞・春の覇者であるフィエールマンがターフを去り、三冠馬コントレイルも不参戦が早くから決定した今年の天皇賞・春。まさに、混戦に混戦を極めた様相を呈している。

1番人気に推されるのは阪神大賞典を圧勝したディープボンドか?
それとも菊花賞でコントレイルを追い詰めたアリストテレスか?
人気を読むのも一筋縄ではいかないと言う状況だ。

かつでの天皇賞・春は、マイルCSと並んで『1番人気がとてつもなく強いGI』として有名だった。しかし、ディープインパクトが圧勝した2006年以降、1番人気が11年連続で連敗。
その間、馬券に絡んだのが2008年のアサクサキングスの3着のみという、あまりにも悲惨な状況となった。
ここ3、4年はキタサンブラックやフィエールマンのおかげで1番人気が馬券に絡んでいる。
しかしそれもここ数年のこと。

グレード制導入の1984年以降、

  1. 古馬混合GIでの1番人気が初めて。
  2. 関西圏のGIレースで、優勝歴がない。
  3. 単勝オッズが1.5倍以上(単勝支持率52%以下)。
  4. 「関西圏の重賞を連勝している、且つ、前走が阪神大賞典で1番人気1着」という成績ではない。

という条件を満たす1番人気馬の成績は、なんと[0-0-3-11]。

こんな条件を満たす馬はあまり1番人気にならないのでは……と思いきや、全くもってそうではない。

トウカイテイオー、キズナ、ゴールドアクターといったGI馬たちも、この条件に該当した。トウカイテイオーは5着とデビュー以来初めての敗北を経験。キズナは4着、ゴールドアクターは12着に敗れている。

また、ダイタクバートラム、スルーオダイナ、リンカーン、アイポッパーといったGI未勝利ではあるものの、相当な実力を持ったGI級のステイヤーたちも含まれている。

だからこそ、無視出来ないデータなのである。

そもそも、「関西圏の重賞を連勝している、且つ、前走が阪神大賞典で1番人気1着」という戦績を辿らずに古馬混合GIでの1番人気は天皇賞・春が初めてという馬自体が、グレード制導入以降、[1-1–4-11]という成績。キャリア5戦以下で連対率100%だった菊花賞馬・フィエールマンという異色異例、例外中の例外が優勝しているが、それ以外で連対しているのは2018年のシュヴァルグランのみということになる。

そのシュヴァルグランも、ジャパンカップ優勝、前年の春天で2着連対という確固たる長距離適性があった。

このデータを今年に当て嵌めると、どの馬が1番人気に支持されても該当する。
データ通りいけば、1番人気になってしまうと、3着以下に沈むということになる。

本命予定の馬が1番人気に支持されない事を祈るばかりだ。

逆に、1番人気に応えてきた馬たちは、菊花賞で圧倒的人気に応えたディープインパクトや、京都記念・阪神大賞典で1番人気1着と連勝していたテイエムオペラオー、前年に天皇賞・春を制していたキタサンブラックなど、すでにここに至るまでに長距離戦で人気を背負ってきた馬たちが多い。

要するに、春の天皇賞の1番人気を背負う馬に求められる資質とは、「1番人気を背負って長距離GIでも結果をしっかり出せるか否か」なのだろう。

ぜひ今年も、1番人気の行く末にご注目いただきたい。

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