「road to the future」未来へ続く道。

このコーナーでは、週末の新馬戦を勝ち上がった馬たちを取り上げていきます。
ここから、クラシック戦線で活躍する名馬や、古馬になって活躍する名馬が、きっと現れるはずです。
今週は、どのような期待馬がデビュー勝ちを収めたのでしょうか?

1月9日(土)

中山3R メイクデビュー中山・ダート1,200m・1:13.2

ゲンパチフォルツァ

牡馬(2番人気)
父:ヘニーヒューズ
母:アイラブリリ
母父:ストラヴィンスキー
生産牧場:飛野牧場(新ひだか町)
所属:堀井雅広厩舎(美浦)
鞍上:武藤雅騎手

今日は正攻法の強い競馬を披露しました。
母は芝の短距離重賞に度々挑戦し、高松宮記念にも出走したアイラブリリ。
父がダートで活躍馬を多く輩出するヘニーヒューズに変わった事が即結果に現れました。
今日の様な走りが出来るのならば距離は持つでしょうし、上のクラスでも楽しみな1頭ではないでしょうか。

中山5R メイクデビュー中山・芝1,600m・1:35.6

レッジャードロ

牝馬(2番人気)
父:ドゥラメンテ
母:ブルーグラスチャッター
母父:Bluegrass Cat
生産牧場:オリオンファーム(日高町)
所属:戸田博文厩舎(美浦)
鞍上:藤田菜七子騎手

ド派手なレースを披露してくれました。
スタートの出が悪く最後方からの競馬となり、3コーナーでGoサインをだしてからは口向きが悪く想定以上に大外に膨れるレース内容。とても勝てるレース展開ではありませんでした。
それでも他の馬が35秒台の上りで競る中、ただ1頭33秒台の切れ味で飛んできたのですから立派の一言です。
今日は減量の藤田騎手が功を奏した面もありますが、次走も是非追いかけてみたい1頭には間違いありません。

中京4R メイクデビュー中京(牝馬限定)・ダート1,200m・1:13.8

バリコノユメ

牝馬(4番人気)
父:ウインバリアシオン
母:サルサファンタジア
母父:フレンチデピュティ
生産牧場:荒谷牧場(青森県上北郡東北町)
所属:松永昌博厩舎(栗東)
鞍上:藤懸貴志騎手

関係者の想いをのせてウインバリアシオン産駒のバリコノユメがハナ差凌ぎきりました。
「青森県産」という言葉がどうしても先行してしまいますが、荒谷牧場からは交流重賞を中心に活躍を続けるサルサディオーネや、同じウインバリアシオン産駒で2020年JBC2歳優駿に挑戦したオタクインパクト等活躍馬が多数出ているだけに驚きはありません。

レースでは、何頭か絶好のスタートをきっていましたが、焦る事無く二の足を使い先行集団にとりつき、直線では正攻法で抜け出す競馬を披露しました。今日の競馬が出来るのならばクラスが上がっても好勝負できる素材だと思います。

中京6R メイクデビュー中京・芝1,600m・1:37.2

デルマセイシ

牝馬(2番人気)
父:エイシンフラッシュ
母:クラウンプリンセス
母父:スペシャルウィーク
生産牧場:社台ファーム(千歳市)
所属:音無秀孝厩舎(栗東)
鞍上:松若風馬騎手

ポンとゲートを飛び出し、センス良く新馬勝ちを果たしました。
父エイシンフラッシュ×母父スペシャルウィークの配合は勝ち上がりに苦労するケースが目立ちますが、勝ってしまえばナンヨーイザヨイ、コスモイグナーツ等3歳世代からしっかりと動ける組み合わせです。
今日は無理に逃がさずにレースを教える事が出来た事も好材料ですし、次走ではどの様な走りが出来るか楽しみです。

1月10日(日)

中山6R メイクデビュー中山・芝2,000m・2:04.8

タイセイドリーマー

牡馬(3番人気)
父:ハーツクライ
母:ドリームライター
母父:Tale of the Cat
生産牧場:グランド牧場(新ひだか町)
所属:矢作芳人厩舎(栗東)
鞍上:北村宏司騎手

実に味のあるレースと勝負根性を見せ新馬勝ちです。
母ドリームライターの仔は半姉レディマドンナ(父Distorted Humor)がダート戦でデビュー2連勝、半兄ワイドソロモン(父エピファネイア)がダート1,800mで3勝と結果を残していて、芝では初勝利となります。
スタート後の走りやコーナーワークなど課題はある様に見えましたが、叩き合いと後続の追撃を凌ぎきる走りにはセンスを感じました。
現状としては芝の長距離向きに映りますが、米国のダートで勝ち星のある母や兄姉の走りからダート路線でも十分に可能性を感じる1頭です。

中京4R メイクデビュー中京・ダート1,800m・1:56.7

レプンカムイ

牡馬(1番人気)
父:キズナ
母:ローレルアンジュ
母父:パラダイスクリーク
生産牧場:村上幹夫さん(青森県三戸郡階上町)
所属:橋口慎介厩舎(栗東)
鞍上:鮫島克駿騎手

昨日のバリコノユメに続き今日も「青森県産馬」レプンカムイが新馬勝ちです。
村上さんの生産馬では近年では半兄キョウエイギアがジャパンダートダービーを制する等、こちらも青森で頑張っている牧場のひとつです。全国どこでも生産者は夢を追いかけ、今日も馬を育てています。
2018年セレクトセールで1,800万円の値が付いた本馬。
母も青森県産馬としてエンプレス杯を制したローレルアンジュという事で、関係者の喜びも相当なものでしょう。

レース内容は、終始ペースが上がりにくかったにしろ後ろをつつかれる展開の中で、脚色が衰える事無く後続をシャットアウトしました。ムチが入った際などまだこれからの課題はあるかも知れませんが新馬戦としては十分の内容です。
先にも書きましたが、半兄はジャパンダートダービーを制しているキョウエイギア。
今日の走りを見せられると本馬も期待せずにはいられません。

中京6R メイクデビュー中京・ダート1,400m・1:28.2

レイクリエイター

牡馬(9番人気)
父:クリエイターⅡ
母:レインボーローズ
母父:アグネスタキオン
生産牧場:信岡牧場(浦河町)
所属:浜田多実雄厩舎(栗東)
鞍上:藤井勘一郎騎手

最後の直線の叩き合いを制し新馬勝ちです。
スタート後の反応や、直線の首の使い方や走り方など、これから改善する事で伸びしろは相当あるように見受けられる中で、この勝ち方ですから先が楽しみです。
今日の走りを見るにもう少しゆっくり流れる1,800m位までは十分に守備範囲に入ると思いますし、徐々に力をつけながら長い目で楽しめそうな1頭に映りました。

1月11日(月)

中山4R メイクデビュー中山(牝馬限定)・ダート1,200m・1:14.6

ジュンダイハード

牝馬(6番人気)
父:エイシンヒカリ
母:ニシノプルメリア
母父:Singspiel
生産牧場:川上牧場(新冠町)
所属:中館英二厩舎(美浦)
鞍上:田辺裕信騎手

正攻法の強い競馬を披露しました。新馬戦でこれだけ出来れば十分でしょう。
父エイシンヒカリ産駒からは阪神JFにエイシンヒテンが挑戦していますし、血統面からも芝向きかと思いましたが今日の走りを見るとこの条件がマッチしていそうです。
スタートもしっかり出ていますし、脚もしっかり溜める事が出来ていました。次走でも同じような競馬が出来るか非常に興味がある1頭です。

中山6R メイクデビュー中山・ダート1,800m・2:01.9

トミケンベルムド

牡馬(7番人気)
父:エスケンデレヤ
母:エーシンシルビア
母父:スペシャルウィーク
生産牧場:川端英幸さん(新ひだか町)
所属:小西一男厩舎(美浦)
鞍上:野中悠太郎騎手

3連単100万馬券の大荒れの一戦を制しました。
1,000mの通過タイムが71.1秒というグレード制導入後、ダート戦では過去最遅となった異例の一戦。
今日は参考外のレースで、次走で再検討と言わざるを得ませんが、後続が迫ってきた際の脚などは、オッと思わせてくれるものもありました。
先にも書きましたが今日は勝った事が全てのレースで次走で再考したいと思います。

中京4R メイクデビュー中京・ダート1,800m・1:58.1

リアンクール

牝馬(1番人気)
父:ヘニーヒューズ
母:マハーバーラタ
母父:ディープインパクト
生産牧場:ノーザンファーム(安平町)
所属:安田隆行厩舎(栗東)
鞍上:北村友一騎手

今日は少頭数も味方して文句なしの新馬勝ちです。
直線では前3頭で後ろを大差も離す内容ながら、びっしりとした叩き合いになりました。
リアンクールは間を割ろうとするも場所がなく、ラチ沿いを求めるレースになりましたが、しっかりと抜けだしました。
父ヘニーヒューズ×母父ディープインパクトとなると、父と母父で得意な分野が違うようにも見受けられますが、芝の短距離を得意とし阪神JFにも出走したカワキタアジンはこの配合になります。
次走以降で多頭数を経験したり、芝コースを試すなど、今後も可能性は十分な1頭だと思います。

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