暑さ寒さも彼岸までということで、朝晩が涼しくなってくる10月が近づいてくると、来シーズンの種牡馬の予約が始まります。昨年度はタイミングを逃してしまい、すでに一杯で予約できなかった種牡馬もいましたので、今年は先手で攻めていきたいと思っています。生産の世界に足を踏み入れてまだ2年目の若輩者であり、1年を通しての全体の流れが...
治郎丸敬之
「ROUNDERS」編集長。単なる馬券検討ではなく、競馬の持つ様々な魅力を広く伝えていきます。好きな馬はヒシアマゾン、ブラックホーク。敬愛するジョッキーは野平祐二、安藤勝己騎手。週刊Gallopにて「超・馬券のヒント」、一口馬主DB、キャロットクラブ会報誌にて連載中。著書に「馬体は語る」、「馬券は語る」(主婦の友社)
治郎丸敬之の記事一覧
毎年、数えきれないほど多くの馬たちが生まれる牧場において、強くて速いサラブレッドをつくるために、一定数の不受胎や流産、奇形の問題は許容されてきたのです。もちろん、大手の牧場も海外からサンデーサイレンスなどの血が入っていない繁殖牝馬を導入して血の更新に努めていますが、爆発的に増えるサンデーサイレンス系に対しては、付け焼き...
大狩部牧場の代表となった下村獣医師ことシモジュウと電話している中、「宙に浮いてしまった馬がいて困っているのです」という話がポロっと出ました。最初は馬が宙に浮いているSF小説のようなシーンを想像しつつ、作家ガルシア・マルケスの「たとえば、象が空を飛んでいるといっても、ひとは信じてくれないだろう。しかし、四千二百五十七頭の...
福ちゃんの件でバタバタしているうちに、もう1頭の繁殖牝馬スパツィアーレは腸閉塞と闘っていました。昨年のこの時期は腹痛を起こして転げまわり、1日でケロッと回復して事なきを得ましたが、今年はそうは行きませんでした。便が出なくなってしまい、獣医師に下剤を入れてもらったものの、なかなか良くならず、かなりの期間苦しむことに。食べ...
夏休みのある日の夜、川崎競馬の山﨑裕也厩舎のバーベキューに参加させていただくことになりました。台風7号が本州に接近していたこともあり、花火大会が中止になったばかりか、バーベキューの日程も1日延期されましたが、当日は雨も風もない台風一過の夜になりました。誘っていただいた友人と川崎競馬場で待ち合わせすると、そこには「最速で...
知り合いの小さいお子さんが、転んで本の角に顔をぶつけてしまい、目と目の間のところを縫う怪我をしてしまったそうです。「女の子なのに、大変なことをしてしまった」とお母さんは嘆いていました。その娘さんとは何度も遊んだことがあり、道端に落ちている石や草など、何でも口に入れて食べようとしてしまうほど食欲が旺盛で、可愛らしい丸顔の...
離乳の時期が終わると、そろそろ来年度の種付けのことが気になり始めます。スパツィアーレは今年空胎にしたことで、胎内や子宮の状態が良くなり、来年はあっさりと受胎できたという結末を期待しているのですが、今のうちにできることはやっておかなければいけません。以前、上手獣医師に相談した際、抗酸化物質であるアスタキサンチンを含むサプ...
「片目のサラブレッド福ちゃんのPERFECT DAYS」は、わずか1週間で登録者数が2000名を超えました。せっかく毎日動画を撮ってもらっても、数十人しか観ていないという状況では牧場の人たちのモチベーションが下がってしまうのではと危惧していましたが、今のところ数千人の方々が観てくれているようで安心しました。競馬ファンの...
離乳の季節がやってきました。2023年に入ってから生まれた当歳馬と母馬のお別れの時期ということです。生まれてから半年しか経っていないタイミングで、親離れ、子離れするのですから、少し残酷にも思えますが、これもサラブレッドの宿命なのですね。離乳したあとは、もう2度と親子が会うことはありません。ということは、一生のうちに親子...
コメント主のべるさんは、南関東でも数多くの馬を走らせている馬主であり、信ぴょう性は高いと思い、「詳しく教えてください!」と返しました。その後、メッセージにて「南関東は規定が変わり、能力試験さえ合格できればレースに出走することができます」と教えてもらいました。 その後、裏取りをしようと何人かの調教師や関係者に確認をしたの...
アーカイブ
カテゴリー
語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
-
[重賞回顧]新星クリスマスパレードが、鮮烈なレコード勝ちで秋華賞の切符を獲得!~2024年・紫苑S~
-
[重賞回顧]関東のホープとエースによる叩き合いを制したマジックサンズが、デビュー2連勝で重賞制覇!~2024年・札幌2歳S~
-
[重賞回顧]雨中に鳴り響くアキラコール!外ラチ沿いの攻防を制したブローザホーンが悲願のGⅠ初制覇~2024年・宝塚記念~
-
[重賞回顧]自分らしくありのままに。絶妙なペース配分で美しく逃げ切ったアリスヴェリテが重賞初制覇~2024年・マーメイドS~
-
[重賞回顧]遅れてきた素質馬サトノレーヴがインを強襲! 実りの秋へ、夢が広がる重賞初制覇~2024年・函館スプリントS~
-
[重賞回顧]天性のセンスがまたも爆発! ジャンタルマンタルが隙のない完璧な競馬で3歳ベストマイラーの座を獲得~2024年・NHKマイルC~
-
[重賞回顧]師弟で掴んだ王者の称号。長期休養を乗り越えたテーオーロイヤルが古馬最高の栄誉を獲得!~2024年・天皇賞(春)~