馬と人の歴史は、5千年も前に遡る。 農耕馬や移動の手段といったように、古来より馬は人のよきパートナーだった。しかし馬と人の関係は時代と共に変化し、今は馬が身近な存在とは言えなくなってきている。 現代の日本では「馬」と言えば競馬を一番にイメージする人は少なくないだろう。迫力あるレースを繰り広げては、力強く、時に激しく駆け...
それぞれの競馬愛の記事一覧
成績が抜群なわけじゃない。 なぜその馬が好きなのか──そう問われると確固たる理由を言葉には出来ず、でもどうしても心惹かれる馬が、あなたにはいないだろうか。強いことが、あるいは速いことだけが、競走馬たちの価値ではないと、私は思う。勝利数が多くなくても、賞金を稼げなくとも、レースに出ることがわかったら応援してしまう。そこに...
私が会場に辿り着いた時、既に50名を超える人が集まっていた。会場の「KAITEKI CAFE」では、司会の方が進行を始めていたが、どうやらパーティーの乾杯の音頭には間に合ったようだった。ドリンクを受け取ると、慣れない場所に緊張で少し体を強張らせながらも、はじめて会う人々の中へと紛れ込んでいく。 ひとりぼっちで、心細かっ...
記録は破るためにある──しかしこの記録は、誰にも破りようがないのではないか。武豊騎手が2005年に打ち立てた、JRA年間最多勝利数…… 『212勝』は、そういう数字だった。年間200勝を上げること。それは、決して簡単なことではない。 かつて、2003年・2004年・2005年と3年連続で200勝超えが達成されたこともあ...
──またこの季節がやってきた。年末になると、かならず思い返す出来事がある。 この話は、2004年まで遡る。 2004年12月31日。 当時まだ「青年」だった私は、モヤモヤと葛藤していた。「今日で終わってしまう」累積赤字により高崎競馬の廃止が決まってからそれまで、ルーチンワークのように、なんとなくボンヤリとした思いで高崎...
「アップ、ごめん」 場内に響く悲鳴とどよめきを耳にしたときから、何も言えず、ただ行く末を見つめていた。そのすぐそばで新たに誕生した障害王者が、あたたかい拍手と声援とともに讃えられていた。 屈腱炎を克服し、幾多の死闘を繰り広げてきたニホンピロバロン。 くしくも絶対王者・オジュウチョウサンが連勝街道を歩み始める直前に最後の...
オーストラリアのビクトリア州、州都メルボルン。そこで行われる、ビクトリア州最大の1歳馬セリがある。イングリス・メルボルン・プレミア・イヤリングセールだ。2018年3月4日から7日にかけて行われたその1歳馬セリでは、1070頭が上場され799頭が売却された。その中の1頭、lot364の購入者の欄に、D Takahashi...
天高く馬肥える秋になりました。マイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ)が行われる季節です。 岩手競馬のホームページを開けば、筆文字で「南部杯」と書かれた和風のバナーが輝いています。さっそくバナーをクリックすれば、金色を基調とした画面に、家紋と綺羅星のようにちりばめられた過去の優勝馬達が現れました。 なんだが大河ドラマ...
ウマフリ読者の皆さま、はじめまして。金沢競馬のフリーペーパー「遊駿+(ゆうしゅんプラス)」の編集長・ヨドノミチと申します。「遊駿+」は『ファンが作る、金沢競馬をもっと楽しむ情報誌』として金沢競馬場内で不定期に配布を行っているフリーペーパーです。創刊は2006年の白山大賞典号。2018年度の白山大賞典号で、創刊13年目と...
「日本にも、野生に近い状態の馬を観ることができる場所があるらしい」 私がSNSで宮崎県串間市「都井岬」という存在を知ってから、約1年の時が過ぎました。そしてついに先日、行ってみたかったその場所に一人旅を敢行。今回はその日の思い出を、写真とともに振り返ります。 宮崎市内から国道220号線を南下。左手に海を見ながら都井岬へ...
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語り継がれし「名馬」たち
レース回顧
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