[リーディング]調教師、種牡馬部門でリーディングトップが1ヶ月ぶりに入れ替わる

競馬の流れは、数字で如実に表れる。好調な陣営や種牡馬を見つけ、注目するのも楽しみのひとつと言えるだろう。先週の競馬をリーディングの順位とともに振り返る。

■厩舎リーディング ついに池江厩舎が単独トップへ

先週は土曜中京5Rの3歳未勝利芝2200m戦(マイバレンタイン・田口貫太騎手)で勝利を挙げた池江泰寿厩舎が、ついにトップの杉山晴紀厩舎を抜き去って単独首位に。およそ1か月ぶりに1位の座が入れ替わる結果となった。

また、3位以下からも矢作芳人、福永祐一両厩舎が土日で2勝をあげて2位に1勝差と迫ってきたほか、先々週の終了時点では6位にいた藤原英昭厩舎が土日で3勝。彼らへ並ぶ3位タイまで順位を上げてきた。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 池江厩舎 17勝(+1勝) 先週1位タイ
2位 杉山晴厩舎 16勝(+0勝)先週1位タイ
3位タイ 矢作厩舎 15勝(+2勝) 先週3位タイ
3位タイ 福永厩舎 15勝(+2勝)先週3位タイ
3位タイ 藤原厩舎 15勝(+3勝)先週6位
6位 手塚久厩舎 13勝(+0勝)先週3位タイ
7位タイ 寺島厩舎 12勝(+1勝) 先週7位タイ
7位タイ 鹿戸厩舎 12勝(+1勝)先週7位タイ
9位タイ 宮田厩舎 11勝(+1勝) 先週11位タイ
9位タイ 武幸厩舎 11勝(+1勝)先週11位タイ

単独1位に池江厩舎が立ったとはいえ、1位から3位の差はわずかに2勝。次週以降の結果次第では一気にひっくり返る可能性もある。

TOP10の中で注目はやはり福永厩舎と武幸厩舎の2人。両者ともに昨年の同時期に比べて倍近くの勝ち星を管理馬があげており、このままのペースで行けば年間勝利数はかなりの高水準を記録しそう。彼らは3歳G1戦線でも有力馬を抱えているため、もしかすると調教師となってから初となるG1勝利も今年は達成するかもしれない。

■騎手リーディング 2週連続で岩田望来騎手が週間5勝

先々週の土日で5勝を挙げた岩田望来騎手が、今週も再び同じだけ勝利。2週間で10勝を積み上げる好調ぶりで1位のルメール騎手を追っている。

土曜は阪神9Rから阪神11Rまで特別戦3連勝という大活躍を見せたが、なかでも毎日杯(G3 芝1800m戦 アルトラムス・野中賢二師)では中団から脚を溜め、直線は上り最速で抜け出すという競馬で相棒を重賞初制覇へエスコート。新緑の府中で行われる大舞台に向けて確かな期待を抱かせる走りと騎乗を見せてくれた。

また、じわじわと浮上してきているのが武豊騎手。先週は土曜阪神で2勝、日曜中京1勝と週間3勝。9位まで順位を上げてきた。先々週の阪神大賞典では40年連続JRA重賞制覇という大偉業を成し遂げたレジェンドの手腕はやはり健在。今週の大阪杯にはメイショウタバルとのコンビで臨むが、果たして結果やいかに。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 C.ルメール騎手 53勝(+3勝)先週1位
2位 岩田望騎手 44勝(+5勝)先週2位
3位 松山騎手 38勝(+3勝)先週3位タイ
4位 川田騎手 37勝(+2勝)先週3位タイ
5位 西村淳騎手 33勝(+4勝)先週5位
6位 横山武騎手 29勝(+2勝)先週6位
8位 戸崎騎手 22勝(騎乗停止中)先週7位
7位 丹内騎手 23勝(+2勝)先週8位
9位タイ 坂井騎手 21勝(海外遠征)先週9位
9位タイ 武豊騎手 21勝(+3勝)先週11位

先週で第1回の中京開催が終了。リーディングは7勝を挙げた川田騎手が獲得したが、2位タイに横山武史騎手、岩田望来騎手と並んで5勝を挙げた3年目の高杉吏麒騎手。さらに5位タイには松山弘平騎手と共に4勝を挙げた2年目の舟山瑠泉騎手の名前もあるように、若手の躍進が目覚ましい開催だった。

■種牡馬リーディング サトノレーヴの連覇、レッドモンレーヴの激走でロードカナロアが首位奪還!

先週の当該記事で「もし高松宮記念でロードカナロア産駒がワン、ツーフィニッシュ、もしくはワン、スリーフィニッシュを飾ればキズナとの順位はひっくり返る」と記したが、結果はサトノレーヴ1着、レッドモンレーヴ2着で見事にワン、ツーフィニッシュ。これにより、2月3週目から守り続けてきたキズナの首位が陥落し、およそ1ヶ月ぶりにロードカナロアが1位に返り咲いた。自身も制した高松宮記念で産駒が活躍し、トップの座を奪還するというのはどこか数奇な運命も感じる。

先週終了時点の順位は以下の通り。

1位 ロードカナロア 25勝(+3勝) 先週2位
2位 キズナ 43勝(+4勝) 先週1位
3位 エピファネイア 31勝(+3勝) 先週3位
4位 キタサンブラック 29勝(+1勝) 先週4位
5位 レイデオロ 26勝(+1勝) 先週5位
6位 ドレフォン 27勝(+4勝)先週6位
7位 モーリス 20勝(+2勝)先週8位
8位 ドゥラメンテ 10勝(+1勝)先週7位
9位 サートゥルナーリア 21勝(+3勝)先週10位
10位 ブリックスアンドモルタル 19勝(+0勝)先週9位

土曜深夜に行われたUAEダービーでは、現在種牡馬リーディング79位につけるディーマジェスティ産駒のワンダーディーンが勝利。父はこれが種牡馬生活6年目にして国内外含めて初の重賞制覇である。

また、ワンダーディーンの母の父は現役時代にG1級競走を3勝したワンダーアキュート。ブルードメアサイアーとして競走馬登録がされているのはわずか3頭で、現役競走馬はワンダーディーンのみ。希少な血が世界を制したというのは、JRAのリーディングには直接関係なくとも、十分な偉業であろう。

■生産者リーディング 白井牧場が高松宮記念連覇

高松宮記念の連覇を達成したサトノレーヴは白井牧場の生産馬。これにより同牧場は12位までリーディングを上げてきた。日高の牧場が同一のJRA平地G1を連覇したのは2018,19年のスプリンターズステークスを制覇したダーレー・ジャパン・ファーム以来7年ぶり。同一馬による連覇となると、2016,17年の天皇賞(春)を勝利したヤナガワ牧場のキタサンブラック以来の快挙である。

土曜の日経賞でも生産馬のエヒトが4着と健闘していたように、今後を考えても非常に楽しみな2頭の活躍に期待は大だ。

先週が終了した時点での順位は以下の通り。

1位 ノーザンファーム 148勝(+9勝)先週1位
2位 社台ファーム 64勝(+7勝)先週2位
3位 社台コーポレーション白老ファーム 23勝(+3勝)先週3位
4位 下河辺牧場 17勝(+1勝)先週4位
5位 ノースヒルズ 19勝(+3勝)先週5位
6位 三嶋牧場 17勝(+1勝)先週6位
7位 ケイアイファーム 8勝(+1勝)先週7位
8位 岡田スタツド 10勝(+2勝)先週8位
9位 追分ファーム 17勝(+1勝)先週11位
10位 辻牧場 14勝(+1勝) 先週9位

リーディング上位で大きな順位の変動はないが、下河辺牧場が3位の社台コーポレーション白老ファームに約1億2000万円まで迫っているのは気にしておきたい。クラシックにはマテンロウゲイル、障害界にはエコロデュエルといった有力馬がいる以上、ここから先の重賞レースでの結果次第では逆転も十分にあり得るだろう。


先週はリーディング外でも様々なドラマや成長が見られため、ファンとしては浪漫心をくすぐられる1週間だったろう。そして季節も移ろい、いよいよ4月のG1シーズンへ入ってくる。競馬の祭典であるダービーまで気づけば2か月を切った。ここから先の結果がリーディングに大きな結果を及ぼしてくるのはもちろん、様々なドラマも生み出してくれるはず。1戦1戦、彼らのパフォーマンスにしっかり目を焼き付けておこう。

写真:INONECO

あなたにおすすめの記事