[新馬戦回顧]メイクデビューの勝者達 - 2022年7月30日・31日

夏競馬が始まり、2020年産駒達の新馬戦も早くも50戦以上が終了。
ここでは先週開催された新馬戦で、世代全体のうち3割前後しか勝ち上がることができない狭き門を突破した2歳馬達をご紹介していきたいと思います。

2022年7月30日(土)

札幌5R 芝1500 晴・良 12頭

ブライトファントム

牡馬
カレンブラックヒル×マプチートカーユ
母の父:フレンチデピュティ
所属:栗東)杉山晴紀厩舎
生産:明治牧場
鞍上:横山和生騎手
496㎏ 5番人気 8枠12番

杉山忠国オーナーと明治牧場さん、杉山晴紀調教師、そして父カレンブラックヒルにとって、今年の新馬戦初勝利となりました。

悪くないスタートから積極的に前へ行き先頭に立ったブライトファントム。
ゲート内で暴れて扉を壊してしまい外枠発走となった白い帽子のショーモンに常に外からマークされるという、ブライトファントムからするとストレスのかかる展開になります。一時は前に出られもしましたがそこから盛り返し、ハナ差の勝利をもぎとりました。

勝ち時計は1分30秒8。
抜群の勝負根性を見せてくれましたが仕上がり自体は1回使ってみてからかなというものだったそうで、5月生まれと遅生まれの仔ですし益々の成長が楽しみですね。

新潟5R 芝1600 晴・良 12頭

リバティアイランド

牝馬
ドゥラメンテ×ヤンキーローズ
母の父:All American
所属:栗東)中内田充厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:川田将雅騎手
464㎏ 1番人気 2枠2番

中内田厩舎が今年の新馬戦初勝利を挙げました。
オーストラリアでG1を2勝しているヤンキーローズを母に持つリバティアイランドは、抜群のスタートを決めたエマヌエーレらが作ったレース展開を馬群の中で我慢。
徐々に外に出ていき直線半ばで進路がひらけると、上がり3ハロン31秒4というJRA史上最速タイとなる驚きの豪脚を繰り出し一気に差し切っていきました。

勝ち時計は1分35秒8。
辛口コメントも多い川田騎手が調教通りでした、これからの成長が楽しみですと手放しで褒めた1頭、今後に注目ですね。

新潟6R ダ1200 晴・良 15頭

ニシキギミッチー

牡馬
ヘニーヒューズ×カフジビーナス
母の父:ディープインパクト
所属:美浦)鈴木伸尋厩舎
生産:川島牧場
鞍上:津村明秀騎手
472㎏ 8番人気 4枠6番

茂木国久オーナーにとって、記念すべきJRA初勝利のレースとなりました。

今年5月のNHKマイルCで勝ち馬ダノンスコーピオンと0.1秒差の3着という好勝負を演じたカワキタレブリーの半弟であるニシキギミッチーは、好スタートを決めると先頭集団の1つ後ろを最短距離で進む展開。
直線に入ってからも内ラチ沿いをぐいぐい攻めていき、最後は逃げ粘るライヴペッパーをクビ差で差し切る頼もしい走りでした。

勝ち時計は1分13秒3。
距離はもう少しこなせそうとのことで、芝マイル路線で活躍する兄に対してダートマイルの弟となるか、それとも全く違った活躍をみせてくれるのか、今後の成長が楽しみです。

2022年7月31日(日)

札幌5R 芝2000 晴・良 6頭

ウェイビー

牝馬
サトノアラジン×パルストリーナ
母の父:Medaglia d'Oro
所属:栗東)西村真幸厩舎
生産:フジワラファーム
鞍上:鮫島克駿騎手
512㎏ 4番人気 2枠2番

重賞2勝の名馬マキシマムドパリの2番仔ライツオブキングスが1.7倍と人気を集めた札幌5R。その期待馬を相手に勝利を収めたのは、「イケてる」「かっこいい」という意味の名を持つウェイビーでした。

小頭数のレースを3番手で進め、直線に入る辺りから追われるとしっかり反応したウェイビー。その名の通り"かっこいい"黒鹿毛の馬体で"イケてる"末脚を見せてくれました。

勝ち時計は1分50秒。
競馬を教えることがテーマのレースだったという中での勝利。遅生まれの大型馬ですから、今後の更なる成長に注目です。

新潟5R 芝1800 晴・良 10頭

ダノントルネード

牡馬
ハーツクライ×シーウィルレイン
母の父:Manhattan Rain
所属:栗東)中内田充厩舎
生産:ノーザンファーム
鞍上:川田将雅騎手
500㎏ 2番人気 5枠5番

2021年のセレクトセールで2億4200万で取引されたロードカナロア産駒シャザーンが押し出される形で先頭に立ち、同セールで1億8150万の値がついたハーツクライ産駒ダノントルネードが追手の1番手として立ち向かった一戦。ゴール前の激しい競り合いの末、ダノントルネードに軍配があがりました。6着までが着差0.4秒におさまるという大接戦でした。

勝ち時計は1分50秒6。
今後の予定は状態をみてからとのことですが、前日に続いての新馬戦勝利となった川田騎手×中内田調教師コンビのコメントからは激戦の影響がありそうですので、リフレッシュを挟んでからの始動となるのかもしれません。

新潟6R 芝1400 晴・良 16頭

フルメタルボディー

牡馬
マインドユアビスケッツ×ザレマ
母の父:ダンスインザダーク
所属:栗東)清水久詞厩舎
生産:社台ファーム
鞍上:三浦皇成騎手
490㎏ 2番人気 4枠7番

社台ファーム生産、社台RH所属のマインドユアビスケッツ産駒が、2週連続となる新馬戦勝利を決めました。

好スタートを切ると内のマジカルガール、外のキガンと先頭集団を形成。
そのまま直線に入ると最後まで粘り強く伸びての競り勝ちでした。

追ってからの反応の鈍さがあったということでまだまだ伸びしろも充分。
「鋼鉄の身体」の名前通りの力強い走りに今後も注目ですね。

以上、今週のメイクデビュー勝ち馬6頭を見ていきました。

この仔達がこれからどのような成長を見せてくれるのか、また今週末の新馬戦ではどんな仔達がデビューしてくるのか、週末を楽しみに待ちたいと思います。

写真:かずーみ、安全お兄さん

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