巷で話題になっているゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」。
実際の競走馬をモデルにしたこのゲーム。登場するウマ娘たちの中に現役で走っている馬をモチーフとしたキャラクターはいませんが、子供、孫あるいは親戚にあたる馬が現役で駆けている例はたくさんあります。
そういった競走馬を「ウマ娘 プリティーダービー」から競馬を持った方々にも応援してもらいたい。そんな思いからこの「今も駆ける スターの血を引く者」では、ウマ娘にも登場するキャラクターのモデルとなった競走馬と血縁関係に当たる馬を、その週のレースからピックアップして紹介していきたいと思います。
今週は合計2頭の新馬を紹介します。
土曜東京5R シラセ・ホイットニー
東京芝1600mでデビューするシラセとホイットニーと言う人名のような名前の2頭。2頭とも母の父がタイキシャトルです。
タイキシャトルは1997年、98年のマイルCSを連覇した90年代を代表する名マイラー。13戦を走りぬき11勝を挙げ、残り2戦も2着、3着と生涯を通じて一度も馬券圏内を外さない安定した強さを見せた馬でした。
特に筆者が印象に残っているレースが1998年のマイルCS。この年の夏、タイキシャトルは海外遠征を敢行し、フランスのジャックルマロワ賞を制覇。前週にモーリスドギース賞を制したシーキングザパールに続く2週連続の日本調教馬による海外G1制覇を達成していました。
このマイルCSはそのジャックルマロワ賞以来のレース。当時は「海外遠征帰りの馬は黙って消し」と言う人も多く、海外への長距離輸送のダメージは大きいと考えられていました。実際、マイルCSに出走した時のタイキシャトルの体重は春に安田記念を制した時と比べると14キロも増えており、調整不足を懸念する声も上がっていました。
しかし、レースはそんな不安説を一蹴するような勝ちっぷりを見せます。前半の800m44.8というハイペースで逃げるキョウエイマーチとマウントアラタを離れた3番手で追走。直線半ばで逃げるキョウエイマーチを持ったままの手応えで抜き去ると、そこからはグングンと後続を離す独壇場。マイル戦、それもG1としては異例の5馬身と言う大差をつけての圧勝で「世界の脚」を見せつけました。
その年のJRA賞では、外国産馬、そして2000m以上のG1を勝っていない短距離・マイルの馬として初めて年度代表馬に選出され、翌年にはこちらも短距離馬としては初の顕彰馬(殿堂入り)に選ばれました。短距離・マイラーの価値をさらに高めた馬と言えるでしょう。
その強さは、引退から20年以上経った今でも「史上最強マイラー」と呼ぶ人もいるほどです。マイルCSの週と言う事もあるので、この馬の強さに思いを馳せながら応援してみるのはいかがでしょうか。
土曜阪神6R ドンフクリン
阪神ダート1400mでデビューするドンフクリン。ドンフクリンの曾祖母アイテイスターは姉にユキノビジンがいます。
ユキノビジンは金色にも映る栗毛の馬体と丹念に編み込まれたタテガミ、そこにつけられた白いリボンと牝馬らしい可愛い見た目の馬で、「美少女」とも称されていました。
実力の方も折り紙付きで3歳(旧年齢表記・現年齢で2歳)時は公営・岩手競馬で走り、4歳になってから中央入り。中央入り初戦のクロッカスSを9番人気の低評価ながら、2着に3馬身差をつける逃げ切り勝ちを見せると、牝馬クラシックでは桜花賞・オークスともに2着に入る健闘を見せました。
この世代の牝馬には牝馬2冠を制したベガをはじめ、牝馬2冠馬マックスビューティの長女マックスジョリー、後にダートの女王として君臨するホクトベガ、マイルの女王ノースフライトと個性豊かな実力馬が揃っていました。その中で桜花賞・オークスともに2着に入ったユキノビジンの実力も裏付けられるのではないでしょうか。
ユキノビジンの産駒はJRAで勝ち星を挙げられず苦戦を強いられ、ユキノビジン自身の子孫で現役でJRAで走っているのは1勝クラスに在籍するゴムマリただ1頭です。
ドンフクリンにはユキノビジンに関わる血脈の底力を改めて見せつけてほしいところです。
開発:Cygames
ジャンル:育成シミュレーション
プラットフォーム:iOS/Android/PC
配信:日本
利用料金:無料(一部有料コンテンツあり)
URL:
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