トヨタ賞中京記念ってどんなレース?

トヨタ賞の「トヨタ」は、自動車メーカーのトヨタ自動車株式会社の事。優勝馬関係者への寄贈賞が用意されています。

1953年に「中京開設記念」の名称で創設された、3歳以上の馬による重賞競走です。
第1回は中京競馬場の砂1800m(現在のダートとはやや異なる)で施行。翌1954年には名称が「中京記念」に変更され、「中京競馬場開設5周年記念」の名称で施行した1958年を除き「中京記念」の名称が定着しています。
現在中京競馬場で行われている重賞競走では、最も古い歴史を持つレースです。
今年は秋に実施される京都競馬場のスタンド改修工事に伴い、阪神競馬場で行われます。

創設当初は夏季開催の8月に施行していましたが、1957年以降は春季開催で定着。この間、距離・コースともに幾度かの変遷を経て、2011年までは芝2000mのハンデキャップ競走で定着していました。

2012年から施行時期が7月となり、あわせて距離も芝1600mに短縮されたほか、サマーマイルシリーズの第1戦(2020年からは第2戦)にも指定されました。

サマーマイルシリーズってどんなシリーズ?

芝1600m(マイル路線)に適性を持つ競走馬を対象にしたレースです。
6月21日に行われた米子ステークス、中京記念、関屋記念、京成杯オータムハンデの合計4競走において出走した競走馬の成績をポイント化。最終的にポイントを多く獲得した総合優勝馬に3000万円(馬主に2400万円、厩舎関係者に600万円)の報奨金を贈呈するというものです。

ポイントの付け方ですが、米子ステークスは1着馬に8ポイント、2着馬に4ポイント、3着馬に3ポイント、4着馬に2ポイント、5着以下の馬に1ポイントが付与されます。中京記念、関屋記念、京成杯オータムハンデの重賞競走は1着馬に10ポイント、2着馬に5ポイント、3着馬に4ポイント、4着馬に3ポイント、5着馬に2ポイント、6着以下の馬には1ポイントが付与されます。

米子ステークスは3歳馬のスマイルカナが勝ち、2着にはラセット、3着にはミッキーブリランテ、4着にはプロティガルサンが入り、それぞれの馬に8ポイント、4ポイント、3ポイント、2ポイントが付与されています。

今年の主な出走馬

ギルデッドミラー(牝3 栗東・松永幹厩舎 51Kg 北村友騎手騎乗)

今年のNHKマイルカップで3着に入ったギルデッドミラー。初の重賞制覇を狙います。

阪神コースは2戦1勝、2着が1回あります。
2着となったレースは重賞のアーリントンカップで、勝ったタイセイビジョンからは0.3秒差と健闘しています。デビューしてから常に5着以内に入っている堅実な馬で、重馬場でも2着がある馬ですので、パワー勝負の今の阪神コースでもこなせる素質はみせています。

ケイアイノーテック(牡5 栗東・平田厩舎 57Kg 岩田望騎手騎手騎乗)

一昨年のNHKマイルカップ優勝馬であるケイアイノーテック。
前走の安田記念では5着と健闘し、久々の勝利を狙います。

NHKマイルカップの勝利後スランプに陥っていましたが、最近は復調の気配が見られます。
前々走からチークピーシーズを着用したことでレースぶりに良化が見られ、京王杯スプリングカップで6着、安田記念5着と健闘しています。
今回は条件が阪神コースに替わりますが、阪神芝1600mは3戦2勝と元から相性の良いコースなので、待望の復活勝利も十分に狙えるはずです。

ソーグリッタリング(牡6 栗東・池江厩舎 57Kg 川田騎手騎乗)

ケイアイノーテックと共にトップハンデの57Kgを背負うことになったソーグリッタリング。
トップハンデを跳ね返し、初の重賞制覇を狙います。

前走のエプソムカップは不良馬場で行われましたが、直線では最後まで末脚を伸ばし2着を確保しました。
昨年3月のリステッド競走の六甲ステークスなどオープンレースでは勝利を重ねている一方で、重賞では悔しい結果が続いています。ただ、六甲ステークス以降は常に5着以内に入っている安定感は魅力です。
鞍上の川田騎手とのコンビでは4戦2勝2着1回と相性がいいので、重賞制覇も十分考えられます。

トロワゼトワル(牝5 栗東・安田隆厩舎 54Kg 三浦騎手騎乗)

ヴィクトリアマイルで4着と健闘したトロワゼトワル。
昨年の京成杯オータムハンデ以来の重賞制覇を狙います。

京成杯オータムハンデで芝1600mのJRAレコードを樹立後、ターコイズステークス、阪神牝馬ステークスは大敗。しかし前走のヴィクトリアマイルでは、前半1000mのタイムが56.7秒とハイラップを刻む中、勝ったアーモンドアイと0.8秒差に健闘しています。
戦績を振り返ってみると、7~9月の戦績が5戦4勝と夏場の競馬での安定感は抜群です。展開と馬場が気になりますが、鞍上が上手くリードすれば、京成杯オータムハンデの再現は可能でしょう。

その他では、米子ステークス2着のラセット(牡5 栗東・庄野厩舎 55Kg 秋山真騎手騎乗)。同レース3着のミッキーブリランテ(牡4 栗東・矢作厩舎 54Kg 福永騎手騎乗)。シンザン記念2着のプリンスリターン(牡3 栗東・加用厩舎 52Kg 原田騎手騎乗)。58Kgのハンデで都大路ステークスを制したベスケンダンク(牡8 栗東・安達厩舎 57Kg 松山騎手騎乗)が出走します。

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