[重賞回顧]2歳王者への直行便〜2020年・京王杯2歳ステークス〜

11月に入り、秋の東京開催は早くも折り返し地点を迎えた。
5回開催最初の重賞に組まれるのは、伝統の2歳重賞「京王杯2歳ステークス」。

近年も、タワーオブロンドンやファンタジストなど、短距離からマイル戦で世代の代表として活躍した名馬たちがこの舞台で勝利している。
暮れの仁川に直結するレースが、今年は地方馬を含む18頭フルゲートで行われた。

レース概況

今年の京王杯では、2頭の2歳馬に注目が集まった。
まず1頭目は牝馬リフレイム。

2戦2勝のこの馬だが、何といっても新馬戦のパフォーマンスが多くのファンに衝撃を与えた。
新潟競馬場で行われたリフレイムのデビュー戦。
長い直線が特徴の新潟でのレースでこの馬は終始外に向けて直線を走り、なんと外ラチ沿いまで斜行しても伸び続けて1着をもぎ取った。
その走りはエイシンヒカリを彷彿とさせるような、規格外の物であった。2戦目の条件戦も難なく勝利し、リフレイム無敗での重賞制覇を目指した。

そしてもう1頭の注目馬、が牡馬のモントライゼだ。
ここまでオール2連対と、安定感は抜群。
戦ってきた相手も「九州産馬最高傑作」の呼び声高いヨカヨカなど、ハイレベルなもの。鞍上ルメール騎手の2週連続重賞制覇にも期待がかかるこのコンビも、リフレイムと差が無い人気を背負っていた。

東京競馬場で最も短い距離、1400m戦。
レースがスタートすると、好スタートを切ったリメスが飛び出していく。
するとリメスを追ってモントライゼがスッと2番手からリメスに並びかけた。

ややこの2頭が後続を離し、その後ろ3番手には染め分け帽子のオリアメンディが続く展開に。

リフレイムは中団10番手辺りを追走。
先頭2番手はばらけているものの後続は団子状態だった。

そして、固まった状態で4コーナー。
各馬が内をあけながら、直線に殺到した。

直線に向くとすぐにモントライゼが先頭に立ち、手応え良く後続を引き離しにかかる。

しかし差し馬もそう簡単には突き放されない。

外目から8枠2頭ロードマックスとユングヴィ、内目からはストライプが前に迫ってくる。
リフレイムはこの3頭の後ろから差し込んできていたが前までは届かず。ゴール前で各馬がもつれ、4頭が固まってのゴールイン。

ゴール板の体制はわずかに赤い帽子、モントライゼが激戦をものにした。

各馬短評

1着 モントライゼ (C.ルメール騎手 2人気)

早めに先頭に立って、そのまま後続を抑え込み初重賞制覇となった。

レースでは、2番手を追走。
好スタートも結果的に位置取りに影響し、勝利の要因となった。

直線では逃げるリメスを早々に捕まえると、長い直線を目いっぱい逃げ切った。
最後は後続に迫られたが、そこで抜かせない勝負根性も一級品。

暮れの2歳王者決定戦に、弾みをつけた。

2着 ロードマックス (岩田望来騎手 9人気)

直線で猛追し、モントライゼに迫った。

道中は、10番手辺りを追走。

直線になると進路を大外にとると、ユングヴィと共に豪脚を披露した。
先頭までは及ばなかったものの、その差はクビ差。上がりも33秒台を出し、まさにキレる足を見せつける結果となった。この末脚は、今後クラシック戦線まで心強い武器になるだろう。

3着 ユングヴィ (柴田善臣騎手 5人気)

混戦の上位争いを演じたこの馬が3着となった。

スタート後は7番手辺りを追走、リフレイム等よりは前目のポジションを取った。各馬が外寄りに進路を求める中、この馬はロードマックスと共に大外から追い込んだ。

ゴール前わずかに差し脚届かずの3着となったが、その差はわずか。
次走の巻き返しに大いに期待がかかる1頭だ。

総評

牡馬牝馬それぞれの注目馬が集った1戦だったが、結果的にゴール前は大混戦となった。

差し馬が掲示板にひしめく中、1頭早め先頭の戦法で1着を獲ったモントライゼはハイレベルなレースを演じたと言っても良いだろう。鞍上のルメール騎手も絶好調で、まさに鬼に金棒ともいえるこのコンビ。今後の2歳戦の中心を引っ張っていくべく、今後さらに大舞台に乗り込んでいくだろう。

写真:三木俊幸

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