［隣の芝生を駆ける人］第2回　馬好きの聖地！？お店紹介「焼鳥しん」

2020年12月4日

徳澤泰明

こんにちは。ウマフリライター、徳澤泰明です。

今回は、多くの馬好きが集まる新宿御苑のお店「焼鳥しん」と、店長の「しんちゃん」をご紹介します。

焼鳥しんは、「この店に来たら出資馬が活躍した」といった興味深い声も多く、”馬好きの聖地！？”として、日々ファンを増やしているお店です。

また、店長のしんちゃんは、ご自身も複数の一口馬主クラブでリスグラシュー、インディチャンプ、サリオスなど多くの名馬に出資しており、馬好きである事はもちろん、筆者にとっても開店前から親しくしていただいている「麻雀の師匠」の一人でもあったりします。
さらには「アイドル好き」「超甘党」など様々な面を持ち、いつも周りが賑わっている名物店長です。

馬好きが集まるお店に興味がある方はもちろん、こちらのお店や店長の存在を知っている読者の方も少なくないのではないでしょうか。
筆者自身改めてお聞きしたいことも多くあり、お店・店長の魅力に迫るべくインタビューを行いました。

幼い頃から競馬好き。自信を持って強気に楽しむスタンス

筆者：いつも色々お世話になっています。改めて、まずは自己紹介をお願いします。

しんちゃん：与田ちゃん（乃木坂46）大好き！　42歳の午年おじさんです。

筆者：しんちゃんといえば、まずは馬より与田ちゃんという人も多いかもしれませんね（笑）　競馬についても凄く造詣が深い印象があるのですが、いつごろ始められたのですか？

しんちゃん：見始めたのは小学３年生の時からです。美浦トレセンの近くに住んでいた事から周りにも馬好きが多く、よく自転車で1時間ぐらいかけてトレセン付近にある牧場に馬を見に行っていました。

筆者：近所のプールにでも行くような感覚で小さい頃から馬を見に行っていたのですね。そしてそこから30年以上......詳しいわけです。一口馬主を始めたのはいつからですか？

しんちゃん：30歳ぐらいの時ですね。

筆者：Twitterで「いいねの数だけ出資馬の単勝を買います」と発言して周りを盛り上げるなど、かなり強気な姿勢でレースを楽しんでいる印象があります。やはり、求めるところは高いのでしょうか。

しんちゃん：「いいねの数だけ」企画は、自称・元祖です。出資馬のレースは自信を持って応援していますし、勝手ながら、勝ち方にも凄く厳しいタイプだと思っています。出資馬がレースで勝っても、納得行く勝ち方でないと喜びません。

筆者：アイデアや発言だけでなく、1番人気の馬じゃなくても数万円（いいねの数×100円）の単勝馬券を購入して実際に勝ってしまうなど、まるで自らの勢いや自信で結果まで押し上げるかのような姿、私もいつも楽しませていただいています。

筆者：去年、焼鳥しんで忘年会をした時も「明日？　リスグラシューの有馬記念の口取り式があるから中山まで行くよ」と普通に仰っていたのを覚えています。結果としては5馬身差の完勝でしたが、海外帰りの上、単勝1倍台の強敵も出ていたレース。当日、本当に口取り式に並んでいる様子を画面越しに見て、「持っている人っているんだなぁ」と感じさせられました。

筆者：さて、そんなしんちゃんですが、今のところ、一口馬主を通じて他に叶えたい事などはありますか？

しんちゃん：もちろんダービーは勝ちたいですし、他のGⅠもいくつ勝っても嬉しいですが……。あえて言うのであれば、安い馬で重賞をたくさん勝てるようになりたいです。

筆者：私もあまり高額馬には出資しないスタンスなので、リスグラシューやインディチャンプ、ヴィータアレグリアなどの活躍は羨ましい限りです。他に、思い出の出資馬や自慢の出資馬などがいれば教えてください。

しんちゃん：一番思い出に残ってるのはネオリアリズムです。自慢なのはウインカーネリアン！　たぶん重賞勝てますよ。

筆者：ウインカーネリアン、楽しみにしておきます。

リスグラシュー初勝利時の実使用ゼッケンなど、自宅に飾られた歴代出資馬の勲章の数々

自分で揃えた素材に自信を持ち、それを生かした料理

筆者：GⅠ勝利記念、しかも出資馬のぬいぐるみがこれほど多く飾られたお店も珍しいのではないでしょうか。料理・お酒へのこだわりについても聞かせてください。

しんちゃん：うちの料理の特徴は、あまり手を加えないことです。その分、素材にはこだわり、自信を持っています。お酒は、日本酒の古酒を強くオススメしています。7〜8年前にハマってから飲み続けています。

筆者：素材や古酒にこだわっている事は、ヒシヒシと感じられます。今回は「馬好きが集まるお店」という切り込み方をしましたが、シンプルに料理の味に惹かれて来ているお客さんの方が圧倒的に多いので「馬好き”も”集まるお店」という表現の方が実態に近いでしょうね。先ほどの馬の話でもそうですが、まずしんちゃん自身が料理やお酒にも確固たる自信を持っている（或いは、ダメなものはハッキリそう言ってくれる）ところが魅力の一つなのかなと思っています。

毎日色んな人が集まり、「美味しい」の声が広がっていく楽しさ

筆者：お店をやっていて楽しい事は何ですか？

しんちゃん：やはり「美味しい！」と言われることが一番嬉しいです！　あと、若いアルバイトの女の子とワイワイ楽しく仕事することですね（笑）　自分の知らない事も沢山知れて、エネルギーも貰えます。

筆者：今までで一番印象に残ったお客さんは？

しんちゃん：もちろん、若くて可愛いお客様です！　これは書かないで下さいね。

筆者：はい。書かないでおきます（笑顔）。一口馬主をしているお客さんはどのくらいの頻度でお店に来ますか？　オフ会や一口出資馬検討会などでの利用はもちろん、ふらっと一人で来ているファンも、Twitter等でよく見かけます。

しんちゃん：週に1〜2回は誰か来ていると思います。有り難い事です。

筆者：最近では、冒頭でも紹介したような"聖地"という表現も浸透してきたように感じています。私自身も、通常の懇親会の予定だったのが直前に出資馬がGⅠを勝ち、急遽サプライズで「祝勝会」としてお祝いしていただいた事があり......その節は、お世話になりました（笑）　こういうのは、お客さん側が勝手に感じている事ですし、「何でもかんでもこのお店のおかげ」というわけではありませんが、何が起きるか分からない勝負の世界を前に、強気な姿勢で楽しんでいる方の言葉や料理に触れられるのは心強いものがあります。

しんちゃん：うちの店に来た人達の馬が翌日勝つ、というのは確かに何故かよくありますね。やっぱり何か持っているのかもしれません。

筆者：今回ここには書ききれないようなものも含めて、本当、色々なものを持ってますよね（遠い目）。お店の中にも、公式グッズさながらの自作のグッズ、お客さんが持ち寄ったちょっとした競馬グッズ等、さりげなく色んなところに面白い話題が転がっているな、と。そして、何より美味しい料理を食べながら、しんちゃん含めて色んな方とお話できるのが有り難いです。最後になりますが、読者の方々へ一言お願いします。

しんちゃん：一口馬主をされている方、坂道アイドルが好きな方はもちろん（笑）、焼鳥が好きな方、お酒が好きな方、是非ご来店お待ちしております！